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家族

「マリーの飯はいつも美味いな!」


「ママのご飯大好き〜!」


母マリーは満更でも無さそうな表情だ。

父ジョンの惚気ぶりには呆れるが実際マリーはかなりの美人だ。子供を産んで10年以上経っているとは思えない。


「こらエリー‥口元汚れてる」


優しくハンカチで娘の口を拭く姿は絵画にでも出てきそうだ。


「ところでウッズ‥これからどうするんだ?」


誤解も解けた今、ジョン・フォード一家のもてなしに預かっている。


「街で適当に仕事でもさがすかな」


「‥そうか‥」


マリーが助け船を出す。


「あの‥ウッズさんさえ良ければ、この家で働いて貰えませんか?」


美しい瞳にドキリとする。

決してやましい気持ちになった訳ではないが‥


「おじちゃん街に行っちゃうの?」


エリーも何故か興味深々だ。


「どうしようかな‥」


結局その日に結論は出なかった。

家が手狭なので雨風の凌げる馬小屋に一泊させてもらう。


「家族か‥」


これまでの過去を振り返る。

戦争で離れ離れになった後は各地を放浪していた。

お互いに安否も不明で考えないようにしていた。


生き残るために少なからず悪さもした。

今更普通の道に戻れるとは思っていない‥


下らんと思いながら干し草に体を沈める。

手料理で身体も暖かい。

良く眠れそうだ。




コケコッコ〜!

鶏の鳴き声で目覚める。

辺りはまだ薄暗い。


柵の外に怪しい人影が見える。


気づかれないように接近する。

ガンベルトの銃には弾が装填されている。


スチャッ‥

銃身を背中に突きつけて問いかける。


「昨日のお返しか?」


「なっ!お前は!」


「まだフォード一家が寝てるんだ。訳を言え!」


「ただの偵察だよ。勿論お前のな」


パチン!

激鉄を起こす。


「どうやら街は俺を歓迎しないらしいな。そうだろ?‥ボスについて詳しく話せば殺さない」


「わ、分かったから‥」


コイツの話を信じるならフォード一家を虐めているのは街の元開拓者・グレゴリーだという。

70近いジジイだが血気盛んらしい。


若き日の功績や人脈で街の実質的な支配者となっている。だがあくまで開拓した土地の権利と部下が多いというだけで、特別な権利や地位があるという訳では無い。


そう言った権利は土地を納める市長や治安維持を担う保安官に少しずつ与えられているに過ぎない。

国の発展に伴って法律も変化してきている。


「つまりは銃で人を脅すろくでなしか」


「お前が言うかよ!」


「うるさい‥俺はお前らほど執着はしないからな」


「早く開放しろよ」


カチン‥

激鉄をデコックして輩を開放する。


「まだ寝足りないな‥」


テンガロンハットを目深に被って二度寝する。

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