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初めてのお仕事㉟

やっと異世界に戻って来ました・・・(笑)

 バイクを走らせていると、やがて前方にひときわ開けた場所が見えてきた。俺は慌ててバイクから下りると、とりあえずポッケに収納し、道から逸れて叢に入ると、誰にも見られないよう、用心しながら近付いて行った。時間も限られてる事だし、極力トラブルは避けて通りたい。そして木の陰に隠れて、広場の様子を伺えば・・・

 いるわいるわ! 人間に獣人、ドワーフにエルフ、広場は冒険者たちと馬車、狩って来たばかりの大きな魔獣に泣きわめく負傷者たちでごった返し、とんでもない活気を見せていた。

 しかし、あの中を無闇に歩き回っても無駄に疲れるだけだろうと考えたタカハシは、まずはこの場で聞き耳を立て、どういった状況なのかを探る事にした。とにかく聴覚を研ぎ澄まして、と、

【デビルイヤーッ!】

・・・

 あれ、おかしぞ、何も起こらん、むしろ補聴器が必要なプチ難聴のままだ、故障(?)かな?

《コホン・・・それは著作権の問題です》って、コンシェルジュさん、おっ久ーッ!

「お〜、コンシェルジュさん、良かったよ〜」俺は感動して、「てっきり俺に愛想尽かしてサァ、出て行っちまったのかと心配してたよ〜(泣)」

《それが出来たら良いのですが・・・》って、クゥ〜ッ! さっそくチクチク来るね〜、相変わらずの毒舌も冴えていらっしゃる。

「でさ、『著作権』ってナニよ?」

《簡単に説明しますと、ご主人様の世界に存在するコンテンツを『丸パクリ』しても、その能力は発動されないと云う事です》

 言葉の端々に軽蔑と悪意を感じるものの、その情報はなかなかに貴重だった、じゃあ『デビルイヤー』は、そのものズバリで何の捻りも無いからダメだったのか・・・なるほどなあ、つまりは『安室(アムロ)』と『波平』はダメで、〈アフロ波平〉はオッケー、『サザエさん』と『バカボン』はダメだケド、〈サザエボン〉はセーフって云ったカンジ(?)か、ウ〜ム、異世界に来てまでコンプライアンスとはナァ・・・ひどく心外よ、ヒナ心外!(って、正にコレだろッ!) 然らば・・・

【ゴブリンイヤーッ!(泣)】

 ハイ、オリジナル認定! 広場の声が、聞こえる聞こえる!・・・(泣)


 全く有り難く無い事に、どうやら俺とゴブリンの相性はグンバツらしく、どんなヒーローのどんな能力であれ、そこそこ適当に【ゴブリン】と付けて(恥ずかしー!)詠唱してやれば、それらしくコピーして機能してくれるようなのだ。面白いっちゃあ面白いケド、それでもゴブリンはねぇ〜・・・複雑よ。

 そういやハガレンでも云ってたっけ、何を犠牲にして何を得るのかって。

 でもさ、〈人間の尊厳〉を犠牲にするって・・・大きすぎね?

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