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プロローグ
赤ん坊の小さな手が、袖を弱弱しくもしっかりと掴んだのだ。これが夢の中で誰かを掴んでるのか、本能で助けを求めているのか。
言葉などわからぬ赤ん坊に一言、
「お前、一緒にくるか?」
赤ん坊は変わらず、掴んだ袖を離さない。うんともすんとも言わないこの赤ん坊に俺は、そういうことだと、ただ動かず見つめたのだった。
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作品完成させたいという気持ちではある