88/107
第八十八話
数mの距離まで近付いたところで俺を認識したらしく、俺に乗り移ろうとしてくる。
気持ち悪ー。
頭蓋骨の中を蛇が動いてる感じ。
なんか背筋が寒くなってくるタイプの気持ち悪さだわこれは。
けど、俺の方に移ってくれたな。
現在相手は俺の意識を奪おうとしているところで、俺はそれを防いでいるところだ。
実体がないから勝負で消したりてできないのなら、誰かの中に封じ込めて、使えなくすればいい。
乗っとるのにスペックを割いてるのなら、普通のスペックはそんなに高いものなのか?
俺が容量おかしい脳で動かしてるものをそんな奴が、俺に勝った上で動かせるのか。
多分まともに張り合えるのが俺くらいなのでこの作戦に出たのだが。
やっぱり微妙な気分だな。