第四十八話
まあなんだかんだあり迎えたイベント最終日。
これまで安定してコインを集め続け30枚ほどになっていた。
2日目以降は襲撃は特になかったのであるとしたら今日一斉にくるパターンだろう。
「じゃあ今日はみんなで拠点に籠ってるか。もうメダルは沢山あるし。」
全員それに賛成のようだった。
そして数時間、その考えが正しかったことを知る。
外を見ると千人ほどにもなるのでは無いかと言うほどの人達がこちらへ向かってくるのが見えた。
「ねえ、これ俺ら以外の全プレイヤー来てたりしない?」
「そんな気しかしないね。」
ま、今回はアタッカーもいるしうちのアタッカー税も活躍できるかな。
数分後
嘘です。
きつすぎる。
数の暴力としか言いようのない作戦に押されまくってます。
きついなー。
これほんとにどうしよう。
面で焼き払うか。
「10分くらい耐えられる?10分後に全員洞窟に入ってくれるとありがたい。俺ちょっとこもってるから。」
俺がなんかしようとしてるらしいことを感じ取ったらしく全員から頷きが返ってくる。
そして防衛を任せた俺はと言えば中で魔導書を量産する。
ま、これで今日MPゼロにしても大丈夫だろ。
10分後、しっかり全員が戻ってきたのを確認し、俺は外に出る。
もし巻き込まれたら100%助からないし。
「穹、相手一瞬だけ止めれる?」
「もちろん、私を誰だと思ってんの?『タッチバック』!」
それをうつと、相手は急に半歩程後ろに飛ばされ硬直しているようだ。
「ナイス穹!」
ここからは俺の仕事だ。
「残っちゃったやつはお願いね!『一初』『多重詠唱』!」
そういうと十冊程の魔導書が空中に開き効果を発揮する。
威力が上がるうえに何重にも操れるため普段どころか物理的に不可能な軌道を炎は描く。
予測できないうえに少しでも触れればアウトな威力の炎を相手が躱せるはずもなくほとんどのプレイヤーが落ちる。
かろうじて残ったプレイヤーは後衛(?)が消し飛ばした。
「はー、まじで疲れた。ま、これで安泰かな。」
そのままゲームは終了し、俺たちのチームの圧倒的な勝利で幕を閉じた。