第二十七話
これから棒線入れたら相手視点になったとか他の人視点になったと思ってください
試合は相手が距離を置いたことで静かな展開になる。
その間に俺はビルに登り、残り二人を観察し続ける。
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相手サイド
「ねえ、今どこにいるの?合流しに行くから。」
「一応罠には気をつけろよ、さっき戦った時かなり強かったぞ。」
「ま、大丈夫なんじゃない?だって壁とか床注意してれば終わりでしょ?簡単簡単。」
「それは楽観視し過ぎだと思うけど私も注意してれば躱せるとは思う。合流しに行くね。」
「壁にも床にもなんもないよ、あいつ焦ってて何も出来なかったんじゃない?」
「それは有り得そう。」
いや、そんなはずない。
俺との戦いの中も詠唱を見つけられるくらい落ち着いていて頭がいい。
壁にも床にもないということは、
「まて、進むな!」
「えっ、何って?」
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よし、入ったな。
止まった?
どうせアタッカーがなにか口出ししたのだろう。
だが遅い。
そこはもう罠の真っ只中だぜ?
『絶対半径』解除
たったそれだけで大量の斬撃が2人を襲い、2人は落ちる。
俺は暇な時間意味もなく素振りしてた訳ではなく、斬撃をうって罠を張っておいた。
ただし壁でも床でもなく、空気中に。
よく見ていれば気づいたかもしれないが、壁と、床だけに注意を払っていた奴らに当てるのは簡単だった。
さあ、いよいよ決着をつけるところだ。