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詩と歌

散る 花筏 重ね

作者: 日浦海里

「好きだよ」


桜色に染まる頬

椿のように艶めく唇

新緑の瞳

星流れる髪


(こぼ)れていく


言葉が

想いが


壊れていく


楔が

鎖が



散る花びらが作る花筏

留まるうちに募る想いは

注ぐ流水に押され分かれて

揺れて廻ってまた出会う自然

同じもの追って絡まるよ視線


共にいることが当たり前だった

離れることなんて考えなかった

目指した先が異なるのなら

歩む道だって変わるよ そこから


欠けていたんだ零れた涙

落ちて初めて気づく想いは

笑えるほどに悲しくて

震えるほどに愛しくて


桜舞う風と共に届く香りと

花吹雪の中浮かべた君の顔

散りゆくままに消えないように

散っても重なる花筏のように


風に揺られて菜の花が揺れる

波打ち君の黒髪が揺れる

かき分けた横顔に心が揺れる

「綺麗だね」言うと笑顔零れる



「好きだよ」


桜色に染まる頬

椿のように艶めく唇

新緑の瞳

星流れる髪


(こぼ)れていく


言葉が

想いが


壊れていく


楔が

鎖が




啼く鳥の音が紡ぐ恋唄

囀るうちに曇る想いは

覆う花曇りぽつり零れて

濡れて溢れてただ願う偶然

違う道なのに求める奇縁


共にいることが当たり前だった

離れることなんて考えなかった

目指した先が異なっていても

並んで歩けると思ってた これからも


欠けて傷んで溢れる涙

落ちていたんだと気づく想いは

思い出すたびに悲しくて

離れていくほど愛しくて


風に揺られて菜の花が揺れる

波打つ君の唇が揺れる

見つめられたままの瞳に心が揺れる

「綺麗だね」言った笑顔零れる



「好きだよ」


桃色の震える唇

紅桜みたいに染まる頬

新月の瞳

陽を照らす髪


(こぼ)れていく


感情が

想いが


焦がれてる


私の

心が




散る花びらが作る花筏

留まるうちに募る想いは

前半部分と後半部分では

読み手が変わっています


分かりづらくてすみません

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本作と関連性のある作品です。
同一テーマの別作品
同一世界線の時間の異なる作品
どちらでも楽しめると思います。
散る花筏 重ね

― 新着の感想 ―
[良い点] 日浦 海里さんの作品はいつも静かな情熱を 感じられます。 花と心情の描き方が深層心理まで表されていて ストイックでいて、気持ちの情熱的な表現の バランスがとても綺麗だと思いました。 素敵な…
[一言]  散らねば重ならない花びらに重ねる思い。  前半後半、淡々と語られる中に込められた想いは、比べるものでもないのでしょうけど。  進む人か、進む道か。  その選択の先にあるもの。  前者に…
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