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天の子  作者: 夢樹明
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天丸のプレゼン

プレゼン内容は、適当な部分があります。

 こんにちは、天丸です。


 織田弾正忠信秀の十男と言うことになっています。


 僕自身は、天文18年、1549年、現在、数え4つで、秘密だけど、逆行転生者です。


 今は、お爺とお婆と暮らしています。末森城に、かか様が住んでいて、時々行ったり来たりしています。

 父上の信秀様は、お爺と話しがついているようで、何も言いません。

 土田御前様には、以外と意地悪された覚えがなかったりします。

 お婆に、話したらニッコリ笑って

「良かったね」

 と言っていた。とっても不思議だ。


 

 さて、それでは、のんびりした未来の為に、活動を初めたいと思います。


 天文18年というのは、織田弾正忠家にとって、とても大事な年なのです。 



 とは、言っても数え4つの幼児の言葉では、説得力も何もないし、今の時代、下手したら、狐憑きとか、妖怪とか、言われて斬られる可能性もあるので、注意して慎重に動くことにしょう。


 まず、お付きの子供たちに、仕事を頼む。子供といっても10歳前後で、僕、天丸より余程年上だけど、この子たちは、お爺の始めた預かり場、出身の子供たちだ。


 預かり場とは、もともと働いてる人足や婦女子の子供たちを預かって面倒を見る為と、年寄りや怪我人でもできる仕事を創るためだったはずが、子供たちと仲良くなった孤児まで、ご飯を食べるようになり、一緒に住みはじめてしまったのだ。


 お爺とお婆は、仕方ないと子供たち全員に仕事を教え、読み書き、算術を教えた。


「飯を食いたきゃ働け」


 である。え?子供に仕事なんてあるのか?だって、実は、以外に子供にでもできる仕事があるのだ。

 余程、小さな子供でない限り、やれることは、あったりする。

 藁を叩いて、加工しやすくしたり、藁ヒモ、ワラジ、ムシロ、俵を作らせたりと、育てて、優秀なら他の仕事を任せたる。

 その代わり怠け者や悪どいやからは、放り出す。厳しい様だが、現実は、もっと厳しい。


 数年もたつと、十分な戦力になってくる。こう考えると、お爺とお婆は、凄くチートなんじゃないかと、今更ながらに思う。


 話しは逸れたけど、子供たちに、海藻を集めてもらった。

 この海藻は、アカモクと言って、冬から春にかけて、2~3メートルほど成長する日本近海にある普通の海藻で、平成の後半まで、本当にただの雑草扱いだった物で、刻んで混ぜると、ねばねばになるらしく、その粘り成分に栄養があって、食品として売り出されたらしい。東北のいくつか地方では食用にされていたそうだが、尾張辺りでは、ただの草だ。


 準備が出来て、お爺と、お爺に頼んで呼んでもらった人の前で、説明、プレゼンをする。


 なぜか、お婆も一緒に来たが、気にせずに説明を始める。


「あのね。今から、お天の考えた商売の説明するの」


 お爺たちは、何が始まるかと、優しい目で見てくれている。


「あのね。この海藻ねばねばするの」


 と、お付きの子供に湯通ししたアカモクを刻んでもらう。


「そしたら、かき混ぜてねばねばにするの」


 海藻は、確かにねばねばと粘り出した。


「次は、あれ持ってきて」


 と、俵が運ばれてきて、中から炭を出していく。

 お爺は、


「何をするんだ、炭だって安くないんだぞ」


 と、咎めるように言う。

 

「大丈夫、良い炭は使わないよ」


 と、炭を出した後の俵から、粉や欠片ほどの炭をねばねば液と混ぜて、捏ねて、饅頭のような形の炭、炭団が出来上がった。


「あとは、乾かせば完成なの」


 と、完成品を持って来てもらう。きちんと使える品物であることをアピールしないと、お爺もお婆も、お天には甘いけど、商売には厳しい。


「確かに、炭のようだが、いくら欠片わ固められるとはいっても、そんなに多くの炭の欠片ばかりある訳でもあるまい?」


 そう、疑問を投げかけて来たのは、お爺に呼んでもらった一三(いちぞう)殿だ。お爺とお婆も、うんうん頷いている。


 確かに、炭がメインで、欠片や粉は、仕方なく出来てしまうものだからな~、でも、ちゃんと考えてますよ。


「そしたら、竹で炭を作ればいいと思うの」


 そう答えたら、お爺たちは、目を見開いて驚き、やがて頷いて、


「竹の炭を固めるなら、上手く行きそうだな」

 と、お爺も試すことを決めてくれた。竹なら1年で、成長するし、使い切ることもないだろう。


 これで、話を先に進められると、ほっとした。




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