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彼女はダンスをしていた
かつて郵便局で
知り合った彼女は
殺風景な
郵便局の建物の中で
まるで踊っているように見えた
おれの目の前で
笑いながら
嬉しそうにしながら
まるで桜の花びらが
ヒラヒラと舞い降りて
おれの側に
来るようだった
おれはその娘のことも
他の女のことも
全部独り占めにしたかった
おれが好きになった女たちは
数多く存在するが
その女たち全て
おれの手元に
置いておきたかっt
ダンスをしていた
その娘は
そんなおれの気持ちを
全部見抜いたような
顔をして
おれの方を
一瞥すると
何も言わずに
おれの目の前から
立ち去った
彼女はまるで
おれが地獄の炎で
あぶられていた中から
おれを救い出してくれた
天使のような
存在だった
彼女は踊っていた
そしておれの側まで来て
おれに潤いを
与えてくれた
殺風景な
建物の中で
嬉々としながら
彼女は踊っていた




