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愛の復讐魔
愛しい親族を
狂信的なテロ集団の
手によって
抹殺された
あとに遺された
女たちは
愛しい親兄弟との
楽しかった思い出とともに
強い衝動で
この世が
粉々になって
木っ端微塵に
壊れるぐらいの
復讐の鬼と化す
「いったい誰に
この思いを
ぶつけたら
いいのかしら
あの人はもう
二度と私達の元には
帰って来ない」
「涙が枯れるほどに
泣き尽くした夜は
もう数え切れない
一体何度
あの人のことを
考えては
人知れず
泣いたことか」
「私達と
同じ苦しみを
あいつらにも
味わせてやりたい」
「幾度となく
大事な人のことを
思い出しながら
泣いた夜もあった
でもいくら泣いても
あの人はもう
帰って来ない」
復讐の鬼と化した
愛の天使たちは
この世を破壊するほど
その想いを
募らせる
どっちに転んでも
その想いの強さは
誰にも分からない
だけどこれだけは言える
最後に負けるのは
「自分たちは
絶対的な力で
守ってもらっている」と
思い込んでいる
狂信者たちだ
そして最後に勝つのは
復讐の鬼と化した
愛の天使たちだ