書きたい時はいつも
おれが何かを
書きたいと思って
書く時は
いつも何かに
取り憑かれたようになる
こっちの意思とは
関係なく
自然とペンを片手に
原稿用紙の上に
文字を書き込んでいる
逆にこっちがいくら
書きたいと思っても
全く書けない時もあれば
特別に書こうという
意思が働かなくても
知らず知らずのうちに
机の前に座り
原稿用紙に
文字を埋めている
自分が
そこにいる
要するに
おれにとって
書くという行為は
食事をしたり
朝起きて歯を磨いたり
顔を洗ったり
トイレに行ったり
するのと同じで
決して知的なモノではなく
生活の一部に
取り込んでいるんだ
おれが書きたいと
思う時は
いつでもこんな調子だ
知的な作業とは
ほど遠いモノがある
おれはいつでも
頭で物事を
考えながら
行動するというよりも
その場しのぎで
いつもすり抜けてきた
結果として
それが正しいのか
間違っているのか
これからその答えが
出るハズだ
場当たり的で
嫌なことや
面倒なことは
いつも後回しにしてきたが
それが吉と出ても
凶と出ても
そのどちらでも
おれは後悔は
しないだろうな
自分の意思で
これまでやってきたからだ
おれの今までの人生で
悔いだけは
残っていない