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お姉さまとお昼をご一緒しましょう

学園に着きましてお姉さまと別々の教室に向かいます。


授業の前に令息からのご挨拶を頂きました。

「アンリ嬢、今日もうるわしい」

「ありがとう、レンゾ様、貴方もね・・・」

うふふふふふ

機嫌がいいので、いつもよりウキウキと笑みがでてきてしまいます。

「これ、使ってほしい。」

頂いたものは桃色の羽ペン!素敵、素敵、素敵。とってもフワフワとした羽で頬ずりしたくなるほどのふわふわ。

「ありがとうございます。こちらの品はとってもフワフワで使い心地もよさそうですわ。」

「気にいってもらえて嬉しいよ。よければ授業の後にカ「おはよう」・・・」

そういったときに先生が教室に入って来られました。レンゾ様はがっくりと肩を落として机に向かわれました。あらあら・・・。



授業中にどうしても頭に浮かぶのは本日1日お姉さまを殿下にお貸しすること。

両手でお菓子の籠を持って差し上げるお姉さま緊張したご様子がきっと可愛らしいことでしょう。可愛らしいお姉さまのお願いにきっとお昼の話も了承されるのではないかしら。


会話が弾むといいわね。殿下だって殿方ですもの、きっと昨日のお姉さまを見て心が動かされているはずですから。今後ずっと一緒に生きていくのですから仲良しが望ましいですね。お姉さまが他に好きな方がいるなら、ねぇ。

あぁ、楽しみな明日からのお昼休憩をどうするか考えます。ご一緒頂く方はお姉さまの足を引っ張らない方。

わたくしは甘ったれですから、やはりお友達も裕福で甘やかされていろいろな物に造詣が深い方が多いです。お家から王子妃になれと言われているような方はあまりおられないようです。婚約者を押しのけて王子妃になれ!というのは通常考えますと難しいですよね。

そんなことを考えるとのびのびと学園を楽しめるって幸せな部類の令嬢たちなのかもしれません。きっとお姉さまを愛でてくれるわ。

だってわたくしから見てもお姉さまは何かして差しあげたいと思う愛らしさ。前世の記憶を思い出す前もなんとかお姉さまの目に映りたいと思って行動していたのですから。

お昼のお食事のときに皆さまにお話してみましょう。



学園の食堂にて・・・

「ねえねえ皆さま。明日からお姉さまと一緒にお昼を過ごしますの。皆様もご一緒にいかが。」

本日は簡易的ですがドレス姿です。これで麗しいお姉さまとご一緒できたら華やかでしょうね。

「お姉さまといえば、シルベーヌ様とですの。昨日お見かけしたシルベーヌ様、お顔が真っ赤で普段のご様子とまた違いおもわずお声をかけたくなる可愛さでしたわ。あら、王子殿下とご一緒なさらずよろしいですの。」

緑の髪をふわふわにさせた可愛らしいミニョン様がおっしゃいました。

「わたくしが我儘を申しまして。まだお許しを頂いていないのですが、数日ご一緒できたらいいなとおねだりしているのです。準備だけはしたいなと思いましたのでお声かけしましたの。」

「そうですの。そんな楽しいお話は大歓迎ですわ。完璧な所作で美しい方ですが、どんな方なのかしら。」

「お姉さまは可愛らしく素敵な方。わたくしの自慢ですの。そうだ、皆さまのご紹介もかねて明日たっぷりお好きなことをお話ししてくださると嬉しいです。是非に皆さまの特別な一品を身に着けてきてくださいな。」

心得たといった頼もしい方たち、普段の様子でお話ししてくれたらお姉さまも自然と馴染んでくださるかも。さっそく学園のサロンに予約をさせていただきますね。善は急げと昔からいいますでしょう。




学園の帰り、お姉さまは王子妃教育のため王宮に行かれました。ですので、夜にお食事を一緒に取ろうとお待ちしておりました。

「お姉さま、お帰りなさいませ。」

「ただいま、アンリ お待たせしたかしら」

「いいえ、空腹は最大のスパイスにもなりますもの。美味しく頂けますわ」

「明日からのお昼のお話はどうなりましたか?」

「えぇ、すぐによいと返事を頂けました」

「殿下のご了解が得られ本当によかったです。どんなご様子でした?お怒りの様子はございませんでした?」

「えぇ、お菓子を差し上げた時にお昼のお話をさせて頂きましたら何故か顔が赤くなりお体の心配をしましてお声かけさせて頂きました。ですが心配ない よいとおっしゃられていつもよりお食事も進まれた様子で安心しました」

「数日お姉さまとお昼をご一緒したいのですが、何日くらいよろしいのでしょうか」

わたくし抜かりなくサロンを数日間抑えております!

「殿下は一週間、5日間よいとのことでした」

「まぁ、5日間も!嬉しいですわぁぁぁあぁぁ」

ふぅん、一週間お姉さまといられないなんてかわいそう。王族の方気が長いのでしょうね。それともお姉さまの手作りのお菓子の差し入れに動揺して口が滑りましたか。その間に例のウロウロ令嬢の撃退に頑張って頂きましょうか。




サロンにて・・・

次の日のお昼、サロンに集まりました。

殿下からのご了解も頂きお姉さまも無事に来て頂くことができて感無量です。


私が昨日お姉さまが帰って来られる前につくったクッキーをお姉さまと一緒にラッピングしたものを見て大興奮された令嬢たち。ご自分たちで料理などされない方たちですし、飴細工がキラキラと光るクッキーは目を惹きますわね。

ミニョン様が待ちきれないといった状態でお姉さまにマシンガンのように話しかけております。

それをお姉さまがゆったりとお返事をかえしておりまずまずな相性です。普段お姉さまが社交されているときは王妃様と王妃派貴婦人たちの自慢話や領地の話など気がぬけないでしょうから楽しんで頂きたいです。


「わたくしラミアの自慢の一品はこの髪飾りですの。これはわたくしの領アンバーでとれる特産品の石で出来ていて琥珀と呼ばれるものですのよ。」

「太陽のような暖かい色味ですわね。見せて頂くだけで心が落ち着くような癒しの効果がありますわね。」

お姉さまのお返事をうっとりとして聞くわたくし。ラミア様もご自分の名前や領のことを会話に付け足すなんて商売がお上手ですわ。

皆さまのお気に入りの一品・・・なんだかお姉さまが羨ましそうな雰囲気。よきよき。

「わたくしお姉さまとお揃いの一品が欲しいわ。お互いに作って交換するのはいかがでしょうか」

お姉さまを見つめてお話します。

「お揃い・・・よろしいですわね。どんなものが作れるかしら。」

令嬢「私たちもご一緒できませんか?どんなものを作るのか興味がありますの。」

「そうですね。でしたら、課外授業として授業後に時間がありますときに、サロンを借りて作りませんか?」


前世の記憶がかなり定着してきたのでしょうか。その時の私は手芸が大好きでいろんなところに習いに行っていたのです。自分でも先生をしていたほどのはまりようでした。

「ビーズを刺繍と組み合わせてお好きな図案を刺していくのはいかがでしょう。ブローチに仕立ててみたら素敵だと思いますの。」

お姉さまもクッキーを作ったり、ラッピングしたときの雰囲気で手芸いける口なの知ってます。

刺繍は淑女のたしなみ、レッツほにゃらら。

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