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偉大な神様  作者: 紫
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振り返れば

 特に使用中の違和感もなく、使い続けても問題無さそうだったので結局私はそのコンタクトを使い続けることにした。そして、遂に私はこのコンタクトの活用方法を見つけてしまったのだ。『見つけてしまった』と表現したのは自分で改めて振り返っても、ちょっと卑怯かなという負い目から。


 あのコンタクトの間違ったことをしようとすると視界が赤くなるという作用はマークシート方式の試験にも適用される。高校3年生だった私は、受験にそれを使ったのだ。センター試験はわざと間違えつつも高得点。だが、私の本来の成績はとても良いという訳ではない。流石に記述方式の試験には対応は難しいので、国公立の大学は受験せずに難関と呼ばれる私立大学の法学部に合格し入学した。多少背伸びしているが必死に努力すれば入れると周りに思われていたようで誰も不正を疑って来ることはなかった。結局弁護士になることはできたのだけれど、浪人して入る人もいる学校に実質何も勉強せずに、入ってしまった。


 努力せずに入れてラッキーと思った反面罪悪感もあった。高校時代、1年程付き合った彼氏は実力で同じところに合格したものの、国公立の大学には不合格になってしまった。そんな彼は浪人を決意し、1年後に国公立の大学に合格して入学。彼の浪人期に、私はどう接したら良いか分からずギクシャクし破局してしまった。私のことをある程度野放しにしつつ、相談に乗ってくれ上手くリードしてくれる同い年ながら良い彼氏だった。


 でも、もしこのコンタクトが無かったとしたら私は今どこで何をしていたのだろう。そう思うと私は神様に助けられたのだと思うのだ。いくら罪悪感があろうと、彼氏と別れる一因となろうと私の人生を大きく変えてくれたことは事実。きっとコンタクトが無かったら私は大学に合格出来ないだろうし、今の仕事をしてはいないだろう。考えると、ふらふらと彷徨っていた私がまともに道を歩くように手を引いてくれたあのオジさんは誰が何と言おうと、お礼がしたくて何度も神社に行っているのにあれきり会えなくとも、私にとっては神様なのだ。

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