通学の時間
ミステリー好きの方には外道だと言われてしまうかもしれませんがたまには、こうゆうのもアリでしょう。
それでは問題です
何かおかしな出来事が起こってないか見つけてください。
「アルス、ちょっとその資料をとってくれ」
「おう、マイ マスター」
……………………
2018年7月2日、俺は学校に向かって走っていた。
俺の家から学校までは1時間かかり、これから乗る予定の電車に乗り遅れてしまうと、担任の藤沢からゲンコツをおみまいされることは間違いない。
「やっべえ!遅刻するー」
アタタタタタタタ
階段を高速で駆け上がって、俺は電車に飛び込んだ。
"パラパラパラパラ、まもなく3番線から電車が発車しますご注意下さい"
俺が駆け込んだ後すぐに、いつもの決まり文句が流れた。まあ、この放送が流れるまえだから俺は駆け込み乗車ではないはずだ。少なくとも俺の基準ではセーフだ。
ギョロリ
なんか隣のおじさんに睨まれた気がするが、俺は無視をした。耳にイヤホンを突っ込み、自分の世界に入り込む。
「はぁ、早く学校につかないかなー」
閉まるドアを見ながら、俺はため息をついた。
ガタンゴトン、ガタンゴトン
電車がビートを刻みはじめ、1駅、2駅と進んでいった。
なにも変わらず、なにも起こらない平和な世界がそこにはあった。
本当に退屈な世界が広がっている。
ガタンゴトン、ガタンゴトン
次第に人が減っていき、俺は空いた席に座った。
あぁ、だめだ。毎度ながらこのイスの柔らかさには逆らえない。やさしく、やさしくイスが俺を包み込む。
俺の意識が体を離れ、一人の世界に閉じこもりはじめた。
視界が黒く染まっていく、、、、
簡単に言うと、、俺は眠気に逆らえず、眠りについた。
どれほど時間が過ぎただろうか?俺の耳と体が異変を訴えた。
"パラパラパラパラ"
俺は目を開けて周りを見渡した。
ここはどこだろうか?
、、!!
私は素早く立ち上がり、ドアに向かって走った。
誰も聞いていないだろうが、思わず俺は叫んでいた。
「降りまーーす!」
ドアの隙間から飛び出し、駅の硬いコンクリートの床に着地する。
背後では先程まであったドアの隙間が完全に閉じ、電車が発車しようと大きな体をカクンと揺らした。
ここは俺の通っている中田高の最寄駅である、百田駅。俺は危うく寝過ごすところだった。
「危なかったー!ギリだ、ギリ」
ズボンのポケットに手を突っ込み定期券を取り出して前に出た。
そして俺は改札を出た。
ガタンゴトン、ガタンゴトン
電車は駅を出発して走り出した。
中には黒い鞄がポツンと残されていた。
いつも通りにこちらも1日1話読みを推奨します。




