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プロローグ
「――――――――――あなた...面白い人生ね...」
ふいにそう囁かれた気がした、いや囁かれていないのかもしれない…
「時間いっぱい!」
「んな!?」
そう声を上げた少年こそ、将棋地区大会二位の実力者である 峯打渉だ。
彼は今、全国大会真っ只中なのである。
やっとの思いで決勝戦まで登りつめた……のだが、
「王手…」
そう囁かれてしまった…
世界が崩れる。
眼から光が消える。
息ができない。
四肢が動かない。
感覚がない。
俺は生きているのか?それとも……
激しく自問自答を繰り返す彼に…
「あなた…面白い人生ね…」
そう囁く声がした。




