表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
フィリアの信仰  作者: 緑茶おいしい
62/63

驚愕

ガバガバ設定

行き当たりばったりなので設定が変わる可能性大

誤字脱字報告

よろしくお願いします。

謁見の間に着くと、既に王は玉座に着いていた。

謁見の間には、多くの貴族がおり、新たな聖人に視線を向けている。

そんな多くの視線を受けながらも、臆する事も無く、堂々と歩く聖女に、俺は内心で彼女の評価を改めた。


(さっきまでの接していた感じだと、内向的で臆病そうな子だと思っていたが、聖人となって、こういうのに慣れたのかな?)


俺は、聖女と王女、そして、その護衛達を部屋の半ば程まで、王と謁見する際に謁見者の立ち位置まで移動させると、一旦止まる。


すると、予め説明しておいた通り、彼女達は止まり、聖女と王女が前に並んで跪き、その後ろに護衛達が跪く。


そして、俺はそれを見届けると、王に近づき、元、アルフレッドが立っていた場所へと移動する。

その際、王と王子、宰相、そして、何故かいるアリス達以外の者達は、非常に驚いた表情をしている。

それもそのはずだ、なんせ、今の俺は、ウィザードでは無いのだから。

いや、正式には、『ウィザードのツキヒト・アキヤマ』と、認識できていないのだ。

だが、それも、俺が自分の付けている、赤い宝石のついたネックレスを外すだけで、その場の全ての者達が、『ウィザードのツキヒト・アキヤマ』と認識する。


「……、そんな……今のは一体……、もしかして、噂に聞く、認識を誤認させる神器?」


言葉を零したのは、驚きで目を丸くしている王女。

他の者達も未だに、目の前に起こった現象に口を開けたまま固まっている。

そんな中、正解を言い当てた王女に、俺は答える。


「正解です、王女様。僭越ながら、この身で城下町に出ますと、何かと注目を浴びます。ですので、この神器を使って、正体を偽らせていたしだいであります。不満等多々あるでしょうが、どうかお許しを」


俺は謝罪として、頭を下げる。


「……、事情は分かりました。そちらは『聖女をウィザードが護衛する』という、条件を満たしてくれていましたので、不満は多々ありますが、許します」


王女は、複雑な感情をなんとか押し留め、ジト目でこちらを見る。

その視線は、本当に不満だらけという目であり、こちらに来て、それなりに場数をこなしていなければ、今頃、身震いをしてしまっていただろう。


「ありがとうございます」


王女に許され、俺はもう一度頭を下げると、チラリとアリアに目を向ける。


「……」


聖女様もどうやら、驚きで声が出ないらしい。

騙した上に囮にしてしまったので、謝罪はしとくべきだろう。


「聖女様、此度は私めの事情のせいで、混乱させるような事をさせてしまい、申し訳ございません」


アリアに目を向けて、俺は頭を下げる。

すると、アリアは、急に慌てふためき始める。


「い、いえ!そそそそそんなことああああありません!まままさか、ウィザード様だと知らず!ご無礼の数々!申し訳ありません!あと、護衛をして頂き、ありがとうございます!」


慌てながら手を無造作に動かし続け、目もキョロキョロとせわしなく動き、挙動不審気味なアリアに、

俺は若干引いてしまう。

というか、別に無礼な事等されていないのだが……。

むしろ、こちらが無礼な事をしまくってしまったので、謝罪したいのだが、流石に機密なので、言うことはできない。


「いえいえ、何も無礼な事をされておりませんし、謝罪は必要ありませんよ。

それより、事前にお伝えすべき事を、お伝えせずに混乱させてしまい、誠に申し訳ありません」

「そ、そんな、ウィザード様にもご事情がありますし!お気になさらないで下さい!」


杖を両手で強く握りしめながら、言葉を返すアリアに、俺は本当に申し訳ない気持ちで一杯になる。


「聖女様はお優しいのですね」

「っえ!?」


俺が、アリアを見て微笑むと、アリアは顔を赤くする。


「ごっほん!ウィザード様、そろそろ先に進んでも宜しいですか?」


そんな俺達を見て、エリザは、わざとらしく咳をする。


「えぇ、お時間を取らせてしまって申し訳ありません」


ニコリと俺は微笑みながら、エリザに謝罪する。

それにしても、俺も随分と美少女相手に微笑むとか、昔の俺なら絶対に恥ずかしくてできなかったことを、平然とできるようになったなぁ~。

というか、アリス達の様な美女、美少女に常々、囲まれて生活している上に、俺が先程の様な事をすれば、顔を赤くする等と言った、イケメンを相手にした時の反応をしてくれるせいで、自分がイケメンなんだと勘違いをしてしまいそうだ。


そんな、どうでも良いことを考えていると、王と王女の挨拶は終わったようだ。


「それでは、本日は部屋を用意しているので、そちらで休むと良い。アウレス大聖堂には既に、予定通り明日に謁見しに行くとの旨を伝えているので、明日、こちらの護衛と一緒に向かうといい」


「畏まりました。……あの」


王の言葉を了承したエリザが、何か言いにくそうにしながら、口を何度か開けたり閉めたりしている。


「どうした?」


王が不思議そうに声をエリザにかけると、エリザは肩をビクッとさせ、意を決した様に口を開く。


「あ、あの、もし、宜しければ、先程のウィザード様の使っておられた、神器を聖女に貸して頂けないでしょうか?」


その言葉に、多くの者が驚きの表情をする。

それもそのはず、世界に数少ない神器と呼ばれる、現在では決して作ることができない魔道具。

その、国の宝と言っても過言では無い神器を、貸してくれと言うのだ。

幾ら聖女の為といえ、他国の神器を貸して欲しい等、どれほど愚かな事を言っているのか、本人も重々承知だろう。

だが、逆に言えば、それ程までにエリザはアリアの事を大事に思っていることがよく分かる。


エリザにとっては、永遠とも思える時間の中、王は


「それはできん」


と、エリザの願いを一蹴する。


「そう……ですよね。失礼な願いを言い、申し訳ありません」


エリザは深々と頭を下げ、そんなエリアを、心配そうにアリアは見つめる。


「神器は貸すことはできん。だが、そなたと聖女の身は、このウィザードが、しかと護るゆえ、心配する必要はない」


王はチラリと、こちらに視線を向けながら言う。


「えぇ、聖女様と王女様の身は、この身を持ってお護り致しますので、ご安心下さい。それに、聖女様に先程の神器を使われては、例え王女様といえ、聖女様を認識できませんし、下手をすれば、宮殿内の者が、聖女様を不審者として、牢にいれてしまいかねません」


俺はわざとらしく肩を竦めてそういうと、エリザは微妙そうな顔をして、こちらを見る。

うん、あれは俺とアリアをあまり近づけさせたくないという顔だな。


まぁ、正直に言うと、俺もしばらくアリアの顔は見たくないのだけれど……

理由は、未来視・狙撃から俺が何度も何を見たかを考えたら分かるだろう。


「……分かりました。ですが、決して!護衛以上の事をしない様にお願いします」

「承知いたしました」


話はそこで終わり、俺達は謁見の間を出ると、アリア達の為に用意された部屋に使用人に案内されるがままに着いて行く。


「それでは、私は王に呼ばれていますので、一旦ここで失礼させて頂きます」


彼女達の部屋の前に着くと、俺はアリアとエリザに向かって言う。


「あら、護衛なのに護衛対象から離れるのですか?」

「エ、エリザ!?」


護衛というのに、俺が離れる事に不満を口にするエリザ。


「えぇ、申し訳ありません。私にもしなくてはいけない事が多々ありまして。

代わりに私が作ったこちらをお渡しいたします」


俺は懐から、2つのネックレスを取り出し、二人に渡す。


「これは?」

「物理攻撃、攻撃魔法、毒等を防ぐ魔道具です」

「「えっ!?」」


俺の言葉に、二人は驚き、ネックレスを落としかける。


「それを着けている限り、災害級の魔物でも無ければ、傷つく事は無いので安心してください」

「そ、それは本当なの?」

「えぇ。王に渡している物よりは劣りますが、そちらの方はご容赦ください」

「……っ」


俺の言葉に、二人に加え、彼女達の護衛も固まっている。

このネックレスを渡す意味は、彼女達の護衛の中にいる裏切り者から護る為である。

この裏切り者を捕まえるには、証拠が必要なので、まずは捕まえた仲間からの証言を得る必要がある。


俺が王に呼ばれているのは、これから捕まえた者達の尋問の為である。


「まぁ、信じられないかもしれませんので、少し試してみましょうか」


そう言って、俺は同じアリアの両手に乗っているネックレスを取り、自分の首にかけると、


「それでは、護衛の方、私に全力で斬りかかって下さい」

「えっ!?」


驚く彼女達だが、俺が催促すると、やがて一人の護衛が俺の前に剣を持って前に立つ。


「そ、それでは行かせてもらいます……」

「はい、いつでもどうぞ」


俺がニコリと笑うと、意を決したように、護衛が俺の肩の上段から斜め切りするように、剣を振るう。


「きゃあ!!」

「なっ!?」

「うそっ!?」


アリアが短い悲鳴を上げ、顔を両手で覆う中、剣は見えない壁に当たったように弾かれる。


「とまぁ、こんな感じの物です。それでは、私は行きますね」

「「「……」」」


全員が驚愕している中、俺はネックレスを外すと、アリアに手渡し、王宮の地下にある牢へと向かう。




「な、なんなのあいつ……、いくらウィザードって言ったって、デタラメ過ぎるわ!」

「エリザ……」


ツキヒトが去った後、しばらくしてからエリザとアリアは部屋へと入り、一通り部屋に罠等危険な物が無いかを、エリザが調べた後、寝室の枕を手に取ると、力一杯ベッドに投げつける。


「災害級の魔物でもない限り傷つかない!?その上毒も無効!?もし、それが本当なら、これも神器級の代物だってことじゃない!!それを作ったですって!?」

「エリザ、一体どうしたの?」


両手を強く握りしめ、足を強く床に打ち付けるエリザに、アリアは驚いたようにエリザに駆け寄る。


「どうしたもこうしたもないわよ!アリアは分からないの!?」

「え、わ、分からないよ……」


振り向き、親友の両肩を強く握り、真剣な顔で見るエリザに、アリアは少し怯える。


「この魔道具が、もし本当にあいつの言う通りの代物で、あいつが作ったっていうなら、これを量産された場合、最強の軍隊ができてしまうのよ!」

「ど、どういうこと?」

「アリア、よく考えてみて。災害級の魔物の攻撃を防げる魔道具を持った軍隊がもし、私達の国に攻め込んだとしたらどうなると思う?」

「えっ、えっと……」


話についていけないのか、それとも想像がつかないのか、争い事から無縁に育った箱入り娘のアリアには、エリザの言う事に、答える事ができない。

そんな、おどおどしたアリアに、エリザは出来の悪い生徒に教える様に、ゆっくりと説明をする。


「いい?私達エルフは、どの種族よりも魔法に長けているわ。それに、精霊様とも力を合わせ、精霊魔法を使う事もできる。だけど、それでも国の全軍隊を持ってしても、災害級の魔物を相手にした場合、勝てる可能性は0に近いわ。それ程までに災害級の魔物は強いの。

災害級の魔物が爪を振るえば、大地は裂け、翼を羽ばたけば、巨木すら吹き飛ばす。そんな、デタラメな強さの攻撃じゃないと、攻撃を受け付けないというこの魔道具は、どれほど凄い物かは分かった?」

「う、うん」


なんとか、エリザの言うことを理解し、頷くアリアを見て、エリザは話を続ける。


「そんなデタラメな魔道具を大量に着けた軍隊が、国に攻め込んだとしたら、私達は相手に傷つける事はできず、一方的にやられてしまい、簡単に国を落とされてしまうわ」

「で、でも、そんなことするとは思えないわ……」

「そうね。今のこの国の王は、平和主義者という噂は常々聞いているわ。だけど、あんな力を持ったウィザードを手元に置いていて、その力を使って、世界を統一、いえ、征服しないとも限らないわ」

「でも、それなら前のウィザード様がいた時に、そんなことはしなかったじゃない」


あまりに平和ボケした事を言うアリアに、エリザは首を振る。


「今のウィザードは、前のウィザードよりも強いのよ?強いということは、できることが増えるということ。そうなれば、他の国の侵略なんてことも十分ありえるわ」

「でも、ウィザード様は、そんな事をする人には見えなかったけど……」


それでもなお、引き下がらないアリアに、エリザはアリアの目を見つめる。


「いい?アリア。あの男に何を言われたか分からないけど、絶対に油断しちゃ駄目よ。あいつは人族。

私達エルフ族とは違うの。あいつがどんなに優しい声をかけても、どんなに優しくされても、絶対に油断しちゃ駄目。これは、アリアの為だけじゃ無くて、エルフ族全ての為でもあるの。いい、分かった?」

「う、うん……」


結局、アリアはエリザに押し切られる形で、頷く事になった。

だが、アリアには、どうしても、ツキヒトの事を悪い人間だと思う事ができなかった。


(私は一体どうしたらいいんだろう……)


ベッドに腰をかけ、両腕を組んで、うんうん唸っているエリザを見ながら、アリアは一人、自分を助けてくれたツキヒトの事を、思い浮かべるのであった。



                ☆


「それで、王女達の様子はどうだ?」

「俺達が世界征服すんじゃねーのか的な事言ってる」


俺は王と地下牢の通路を歩きながら、遠見の魔法で王女達の様子を見聞きしたことを教える。

地下牢は薄暗く、点々とある壁の明かりを頼りに歩いて行く。

今の牢は全て埋まっており、その大半は今回の聖女の拉致・暗殺を企てた者達である。

俺はそんな者達を横目に、奥にある尋問室へと向かう。


「まぁ、貴様の力と作った魔道具を考えると、そういう考えるのは必至だな。

あの王女も一応、王族らしい教育をされているということか」


王は、鼻をフンッとならすと、辛辣な言葉を吐く。


「まぁ、全く無駄な考えだけどねー」


俺には世界征服する考え自体は、現在、必要性を考えていないし、王もその考えが無いので、全く無駄な思考だ。


丁度俺が言い終わると同時に、尋問室への扉の前につく。

そして、尋問室の扉の前で立っていた二人の兵士が扉を開き、俺達はそのまま尋問室へと入る。



尋問室の中は薄暗いものだと思っていたが、壁に付けられている幾つもの魔道具のおかげで室内は明るい。

だが、そのせいで、今までどのような事を行われてきたかが分かる、赤黒いシミの数々や、道具等がひと目で分かってしまった。

今は、俺の精神魔法のスクロールがあるため、恐らく、あの見ただけで恐ろしい道具は使われていないだろうが、置いてあるのを見るだけで、恐ろしい。


「お前はこいつ等を見て、何か分からないか?」


俺が初めて入る尋問室にびびっている中、室内に奥側に横一列に並ばれた目が虚ろの6人に目を向ける。

左から順に、ホビット・ドワーフ・エルフ・竜人・獣人・人族と並んでいる。


各それぞれを鑑定スキルを使って調べていく。

その結果、分かった事は、各それぞれの種族の宗教に入っており、聖女の拉致・暗殺の為に育てられた集団であるということ位しか分からない。

ちなみに、レベル自体は最低はlv7で最高はlv60程だった。


鑑定スキルだけでは、その程度の事までしか、分からなかったため、俺は一人一人に精神魔法を使い、記憶を探っていく。


だが、案の定、全員自分よりも上の者の命令によって、今回の事件を起こした記憶しか無い。

しかも、上の者の命令というが、それは直接では無く、封書からの指令であり、誰が命令したのかまでは分からなかった。


「能力自体はバラツキはあるが、全員、聖女の拉致・暗殺の為に育てられた集団。それもここ1ヶ月程の即席の集団だな。後は、各宗教の上の存在ではあるには違い無いだろうが、直接会って命令されていないため、誰が黒幕か分からないってこと位だな」


俺の言葉に、王は顎に手をやり、ふむ。とだけ、零す。

王がその後、何も言わないので、俺は念の為にもう一度、鑑定と精神魔法で探っていると、王が口を開く。


「今回の聖女の拉致・暗殺の実行犯達は総勢57名。そして、エルフ族も含め、全ての種族が関与している」

「随分と多いな。というか、同族を含めて、全種族から狙われるほど、聖女って危ない者なのか?」


人数自体は、既にエメラから聞いていたのだが、改めて聞くと、凄い数だ。


「お前は、何か気づかないか?」

「ん?ん~、特に?」

「ッチ!」

「んなぁ!?」


俺が答えると、王は顔を今までに無いくらい顰めると、チッ!と、舌打ちをした。


「貴様は馬鹿か、愚かか、阿呆か、まぬけか。数を聞き、これを見、情報を得て、何も気づかないとは、真に愚かだな」

「おまっ!」


あまりの言い草に、俺は怒りと驚きで、思わず、変な声をだしてしまう。


「聖女は、ウィザード以上に、世界が渇望していると言える存在だ。それを下らない政治の為だけに各種族がこぞって、暗殺をすると思っているのか?同族のエルフまでもだぞ?」

「むっ」

「それにだ、特に可怪しいのは、竜人族だ。こいつらは、自分達さえ良ければ、それで良いという考えの存在であり、ある意味、エルフ達よりも排他的だ。例え、他の種族に聖女が存在しても、なんとも思わんだろう。それに、ドワーフもホビットもだ。こいつらは機械いじりさえできれば、それでいいというやつらだ。それは宗教内であっても大して変わらん。そんなやつらが聖女の暗殺等考えるか。そんなことをする位なら、聖女を護るための魔道具を作って売りつけるだろうな」

「むむむ。でも、実際には実行しているじゃないか」


俺の言葉に、王はまたも顔を顰める。


「だから、それが可怪しいのだ。何故こいつらは、そこまでして聖女を殺したがる。確かに得になる事もあるだろう。だが、それ以上に、暗殺をしたことが表に出れば、信者の数が減るどころか、国家間の戦争に確実に発展するだろう。そして、それを、よりにもよって、世界最強の魔法使いのウィザードがいるこの王都での実行だぞ。こんな命令を下すやつは、頭がイカれているとしか言いようが無いわ!」


ふむ。自分で言うのはなんだが、確かに、俺がいる中で、聖女の暗殺なんて絶対に不可能だ。

しかも、俺の実力は、過去の演習で既に実証済みである。

あれを見ても、なお、拉致・暗殺が成功できると考えるやつはどれ程いるのだろうか?


それと、王が言った、竜人族にドワーフとホビットの事も気になる。

王の言う通りの種族なら、今回の計画の実行は、謎でしかならない。

いや、それ以前に、何故、全種族が聖女を狙っているかだ。


「……。あれ?もしかして……」


そこで、俺は一つの疑問を抱く。

そして、それを待っていたかの様に王が口を開く。


「ようやく貴様も気づいたか」


王の言葉に、俺は頷く。


「あぁ、恐らくだけど、今回の一件は、聖女の拉致・暗殺が目的では無く、俺自身が目的だったってことか?」


そう、俺の至った考えは、聖女が目的ではなく、俺の実力、能力等の確認の為に行われた事だということだ。その際、聖女の護衛を失敗していれば、俺の地位も下げ、エルフ族との間に亀裂を入れることもできる。

だが、それでも、何故、全種族がそんなことをしたのかが分からない。


「恐らくな。だが、それでは、全種族がこのような事を起こす理由には足りん」


王は口を一旦閉じ、一呼吸置いてから、驚きの発言をする。


「この件、私は、魔族が絡んでいると考えている」

「……、はぁ!?」


俺は、あまりの驚きに、目と口を大きく見開き、地下牢にまで響く程の大きな声で驚きの声を上げてしまった。






















評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ