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フィリアの信仰  作者: 緑茶おいしい
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聖女の護衛②

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よろしくお願いします。

多くの人々と荷物が行き交う飛空場内の人混みに紛れ込みつつ、俺は一つの集団に目を向ける。


 ステータス


 【 名 前 】アリアードナ・ガレリア・フリンツ 

 【 年 齢 】17 

 【 種 族 】エルフ族

 【 職 業 】聖人 

 【 レベル 】10 

 【 体 力 】500 

 【 魔 力 】1500

 【 攻撃力 】60 

 【 防御力 】50

 【 俊敏性 】40 

 【 魔 攻 】700 

 【 魔 防 】700 

 【 スキル 】回復魔法 精霊魔法 精霊視lv3 予知lv4


(あれが聖女か……、聖女というなら、それなりにレベルも高いと思ったが、幾らなんでも弱すぎるだろう。あれじゃあ、少し小突いただけで死にかねないな……)


俺は聖女のステータスを一通り確認した後、マーキングを付ける。

次に、王都が用意した、出迎えの騎士達と揉めている金髪の少女に目を向け、ステータスを確認する。


 【 名 前 】エリザヴェート・ガレリア 

 【 年 齢 】17 

 【 種 族 】エルフ族

 【 職 業 】王女

 【 レベル 】25 

 【 体 力 】2000

 【 魔 力 】3500

 【 攻撃力 】350 

 【 防御力 】300

 【 俊敏性 】450 

 【 魔 攻 】1400 

 【 魔 防 】1400 

 【 スキル 】回復魔法 精霊魔法 精霊視lv3 剣術lv3 近接格闘lv3 暗視lv1 自然回復lv2 

直感lv2 攻撃力増大lv1 防御力増大lv1 体力増大lvl1


(こっちは、王女にしては随分レベルが高いな。スキルもそこそこあるし、英才教育の結果だろうな。

だが、それでもやはり弱すぎるな。まぁ、今回の敵の狙いは聖女だけだし、王女の護衛はあいつらだけで十分だろう)


あいつ等とは、lv60超えの王都の騎士達であり、聖女達の出迎えと今回の作戦の内の、王女護衛の為に用意された者達である。

彼らは既に、聖女の護衛達と挨拶を交わしている。

そして、鑑定で既に判明していた、聖女側の裏切り者の護衛騎士は、王都の騎士と、エルフ側の騎士達から、王女と聖女の死角になる位置に移動すると同時に、辺りを見回していた聖女の近くに、青い光が瞬き、人混みの中に移動すると、聖女はそれに釣られて、一同から僅かだが、離れてしまう。


王女の方は、護衛の騎士と王都の騎士との会話に気を取られていたせいで、聖女の行動を見逃してしまう。


そうして、ほんの僅かな隙を突かれ、聖女は人混みの中に紛れ込まれていた刺客に手を引っ張られ、人混みに流されると、あっという間に王女達と離され、背中に刺客からナイフを突き立てられ、そのまま連れ去られてしまう。


その手際の良さに、はたから見ていて、見事な物だと、つい関心してしまう。


(さて、敵さんも動いたし、こちらも動き始めるとしますか)


『こちらウィザード。これより作戦を開始する』


俺は念話を使い、各所に散りばめられた仲間達に作戦開始の合図を送る。





聖女が王都に来日する前日、俺は、聖女を狙う者達の拿捕を目的とした作戦を、実行するために選定した、メンバー一同と、改めて作戦内容の確認をするため、円卓に広げられた幾つもの印が付いた王都の地図を睨むように眺めていた。


作戦メンバーは5人一組とし、それを5組。

この5組は、聖女を直に護衛すると同時に、魔法による狙撃等から、敵の位置を補足し、各所に散りばめたメンバーに、俺が伝達し、即、敵の拿捕に向かってもらう。


敵の人数が5人を上回る数の場合、又は、別の場所で待機している場合は、他メンバーと合流してからの拿捕とする。

それを実行する為には、遠距離の移動魔法が可能な者が必須であり、その使い手たる俺は、聖女に付きっきりになる為、必然的にもう一人の転移魔法の使い手、エメラとなる。


「エメラ、この作戦の成功は、お前にかかっていると言ってもいい。……いけるな?」


俺は、円卓を囲んで対面にいるエメラを見据えて言う。


「は、はい!任せて下さい!」


緊張に顔を強張らせながらも、エメラは大きな声で返事をする。


「まぁ、そんな緊張するこったねーよ。失敗したって俺達がなんとかするし、それでも駄目なら、大将がなんとかしてくりゃー」


そんなエメラを、隣にいるガラドがエメラの腰を軽く、パンッと叩き、笑いながら緊張を解そうとする。


「は、はひ!」


エメラは魔法に関しては、天才であり、順調に行けば俺を上回る能力があるのだが、いかんせん、持って生まれた性格なのか、結構な数の魔物討伐に加え、護衛任務等々に参加させているのだが、未だに作戦実行前は、緊張で強張ってしまう。

だが、一度作戦が始まれば、今では一度もミス無く作戦をこなす事が出来るまでに至っている。

なので、今回の任務も特に心配等していない。


ちなみに、エメラを鍛えている理由は、俺が不在時に皆を護ってもらうためだ。

うちは子供達も多いので、ガラドや騎士達ではカバーできない魔法類をエメラには、とことん覚えてもらい、そちら方面で活躍してもらう腹積もりだ。


「まずは敵の行動予測と範囲の絞りだが、前回も話した通り、敵は聖女の殺害では無く、まずは拉致でくるだろう。理由は、殺すにしては、王都に到着して早々、飛空場で殺した所で、たいした旨味は無いなからな。それよりも生かしたおいた方が、色々とカードとして使い道がある。その為、まずは飛空場から連れ出してからの拉致でくる可能性が高い。だが、今回は、色々な派閥が動いている。その為、拉致したい側と、殺害したい側の両方がいると考えていい。

その為、初っ端から殺害したい側がくる可能性もあるが、その場合は、俺が即座に捕縛するので問題ないが、それだと他の刺客が作戦中止する可能性が非常に高いので、最初の接触が、拉致したい側であってくれる事を祈ろう」


「「「……」」」


護衛と言いつつ、拉致されるのを祈るとは、なんともおかしな話しだ。

だが、今回は護衛という名の、聖女をエサとした釣りなので、何も問題無い。


「敵はまず、聖女と護衛達を切り離すつもりだろう。なので、こちらもあえてそれに乗り、聖女をわざと切り離させる。そして、そのまま飛空場を出て、近場で人通りの少ない場所は、ざっと見て計5箇所あるが、エメラ、場所の記憶はバッチシだな?」


転移魔法は、転移場所を思い浮かべる必要があるため、今回の予想範囲内全てに、エメラには行ってもらい、予想範囲内ならば、どこでも転移できる準備をしてもらっている。


「は、はい!問題ありません!」


エメラが返事をするのを見て、頷くと、俺は話を続ける。


「最初の奴等は俺が捕縛するので、回収は俺達が去った後でいい。その後は、予定通り、エルフ族が営むカフェ「精霊の庭」に移動する。そこで、俺は聖女とオープンテラスで身を晒す。この場所は狙撃されるに適しているので、何も知らない馬鹿共は、予想した狙撃ポイントの何処かに必ず現れるだろう。

そして、狙撃をしたのを確認次第、お前達には敵の捕縛をしてもらう。狙撃してからの捕縛の意味は、解るな?」


俺は視線を騎士の一人に向けると、騎士がすぐに答える。


「狙撃してからではないと、聖女の殺害を実行したとされない為、敵側に逃げる口実を与える為です」


騎士の答えに、俺は満足して頷く。


「そうだ。今回の敵は、バックが大きな組織もある。その為、確実な証拠を必要とするため、どうしても狙撃をした後でなければならない。そして、諸君には、予め渡しておいた魔道具にて、敵の狙撃の瞬間を撮影してもらう」


彼等には、既に多くの貴族達の手に渡っている、ビデオカメラ型の魔道具を渡している。

これらは、ただの記録を残す為では無く、証拠を残す為の道具として、貴族達には恐れられると同時に、娯楽の一部や、政敵を貶める為の道具として既に認識されている。


それもこれも、元々映像記録の魔道具自体は有ったのだが、お粗末過ぎて、たいして使い物にならなかったので、俺が改めて作り直したのだ。


「狙撃された聖女に関しては、俺が護るので心配しなくていい。撮影が済み次第、即座に捕縛。近くに仲間がいる場合、又は、こちら側の仲間の合流が間に場合は、俺特製のスタングレネードを投げればいい。

ただし、投げる際は、必ず渡したヘルムのスイッチを入れとけよ。じゃないと、お前達まで、耳と目をやられるからな。あぁ、あと、マントの起動も忘れずにな。起動させとかないと、せっかくの姿が見えなくなる能力の意味が無くなるからな」


姿が見えなくなるマントは、光学迷彩の魔法を応用して作った魔道具であり、名は「ハデスのマント」にしておいた。

本当はヘルムにしたかったのだが、今回の作戦で使うヘルムにはそこまでの付与はできなかったので仕方なくマントに施したのだ。


「「「はい」」」

「へいへい」


彼等の返事を聞くと、俺は更に話を続ける。


「カフェに行くまでには、わざと遠回りして行く。ルートは、最初に連れ去られる場所によって、スタート地点は違うが、途中でこのルートの通り通る。そして、その間に、聖女を拉致しようとする者、殺害しようとする者を、俺が偶然を装って躱す。その際に、敵にはマーキングをしておくので、拠点もとい、仲間達との合流位置を把握した後、場所を伝えるので、近くの者か、エメラチームが転移魔法で移動して、捕縛。こちらは証拠等無くてもいい。流石に再度、拉致させるわけには行かないし、殺害なんてもっての他だからな。だから、証拠は取れないが、とりあえず捕縛して、あとは王にでも任せればいい。一応、自白剤に相手の精神を支配するスクロールも渡しているから、後は勝手にやってくれるだろう」


自白剤は、所謂、麻薬を使った物で、元々どこの国でも使われている物である。

相手の精神を支配するスクロールは、俺が前ウィザードのアルフレッドと戦った後に精神魔法を獲得していたので、それを使って作ったものだが、内容が内容なだけに、数もそう多く無く、その存在を知っている者も、ごく一部だ。


「さて、何度も話したことだし、今更の話だったが、何か説明とかあるやつはいるか?」


俺は円卓に集う者達を見回すが、誰も説明等は必要無いらしい。


「よし、それじゃあ、明日は張り切っていこう!」


俺は手をパンッと叩くと、


「「「はい!」」」

「へいへい」


各々の返事を聞き、部屋を後にする。



(なんて、前日まで色々と計画を練ったが、こうも予想通りに来ると、なんか逆に心配になってくるな……)


現在の俺は、予定通り「精霊の箱庭」にて、聖女とお茶をしている。

最初の頃は、多少パニックになっていたが、王女と連絡をした後、今現在では、美味しそうにケーキを召し上がっておられる。


そんな中、俺は未来視を使って、聖女と接触してから、計15回目の狙撃を、誰にも悟られる事無く、狙撃された弾を、転移魔法で、海の中へと移動させている。


(それにしても15回か……、思ってたより3倍ほど多いな……)


狙撃するということは、聖女を殺害すること前提で行われているということだ。

正直、何故このタイミングで殺害をしようと思う者がこんなにいるのだろうか?


拉致に関してもそうだ。

ここに来るまでに、8回も合った。

そちらに関しても、未来視で相手の行動を先読みし、接触を交わすと同時に、俺の魔力にてマーキングをしている。


拉致に失敗した者達は、半数は王都から離れており、もう半数は王都内で身を潜めている。

そいつ等は、今現在、俺の指示で狙撃犯達を拿捕しているガラド達に後で捕まえに行って貰おう。


そんな事を考えていると、聖女様が自身のケーキをそれはもう幸せそうに平らげてしまった所だった。


(顔を赤くしているが……、なんだろう?まだ食べたいのかな?)


「良かったらこちらもどうぞ」


俺は、自分の前に置かれていた、まだ手の付けていない大好物のチーズケーキを、聖女の前へと動かす。

聖女は、恥ずかしそうにしながらも、俺の勧めで、チーズケーキに手をつける。


(それにしても、すげー信頼度だな……。やっぱ、吊橋効果にカリスマスキルのせいか?)


聖女とは、これから仲良くやっていきたいので、とりあえずと、鑑定スキルで俺への信頼度を見てみたら、75%と非常に高い数値を示してした。


『こちら、アルファ。敵チーム全5名捕縛完了。フレイにて、転移完了を伝えます』

『こちら、チャーリー。敵チーム全2名捕縛完了。フレイ、転移を要請します』

『こちら、ブラボー。敵チーム全6名。B7「オリフィスの宿」にて1階に監視2名、3階、304、305に2名づつ潜伏。各部屋に1名づつ狙撃手がいると断定。至急、応援を頼む』

『こちら、フレイ。ブラボーを優先します。チャーリーはそのまま待機を』

『こちら、チャーリー。了解」


(ふむ、俺の未来視より先に狙撃手を発見とは、やるじゃないか、ブラボー。けど、B7の「オリフィスの宿」最初から予測されてた場所だし、当然といえば当然か)


今回の作戦に、任命された者達は、こういった、暗殺者やテロリスト等を何度も相手にしたことがある為、一見、なんとも内、一般人に見えるが、実は暗殺者等といった者達を発見するのが上手い。


なので、今作戦のうち、俺の未来視を使っての狙撃の事前情報は、計15回のうち、3回は精鋭部隊が事前に発見、対処してくれている。


範囲がそれほど広く無いとは言え、これは非常に助かる。

なんたって、予想より遥かに多い敵の数に、狙撃の瞬間の録画に間に合う回数が増えるからである。


ちなみに、どうしても無理だったのは、今のところ3回である。


流石に、ほぼ同時に正反対の位置から狙撃されたら、転移魔法使いが一人しかいない状態では無理である。

俺の未来視も、万能では無く、さまざまな要因で、バタフライ効果の様に、未来が代わって見えてしまう為、一分程度の未来しか見ておらず、結果的に、見逃してしまっている敵もいるだろう。

だが、こればっかりは仕方ない。

俺は神では無いのだから。


あ、ちなみに、フレイと呼ばれているのは、エメラのコードネームである。

もちろん、命名は俺です。


そんなこんなで、聖女様がチーズケーキを平らげる頃には、ざっと10分程範囲を広げて未来を見たが、狙撃の来る未来は無かった為、流石に終了と断定し、各メンバーに、次の俺のマーキングしていた、拉致、暗殺をしようとしていた者達のアジトの襲撃を実行しに行ってもらおう。


『こちら、ウィザード。作戦Aは終了。これより、作戦Bに移行する』

『『『了解!』』』


『王都内に潜伏している位置は、フレイに送る。各チームは、フレイの指示によって動け』

『『『了解!』』』


そういうと、俺は、脳内に2Dマップを作り出し、敵の潜伏場所をマーキングしたイメージをそのまま、エメラへと送る。


そして、エメラは、それを地図に印を付け、各メンバーと合流したのち、襲撃を行う。


(さて、一応警戒はとかないけど、せっかくだし、聖女様に以前から聞きたかった事を聞くか)


俺は、チーズケーキを食べ終え、紅茶に口を付けていた聖女様が、カップを置くのを見計らって、声をかける。




(なるほど、精霊って、妖精みたいな姿形じゃないのか……。って、そりゃ、精霊と妖精はまた違うか……。だが、流石にただの光ってのは無いだろ……)


美人の精霊や、童話等に出て来る様な小さな妖精の様な精霊を期待していた俺は、精霊の姿を見て、非常にがっかりしてしまった。


だが、それ以上に、俺の周りをやたらと回るのはなんでだろうか?

時折、フィーと聞こえるのだが、自分の名前を呼んでいるのだろうか?


聖女様にも聞いてみるが、どうやら聖女様にも分からないらしい。

そもそも、こんな行動を取ることは初めてらしく、理由を考えるが、色々と思いつき過ぎて逆に分からない。


それから俺は、聖女様に、精霊や精霊魔法について色々と話しを聞いていると、


『こちらフレイ。全敵の確保に成功。全て王都の牢にに移転させました』


……、はえーよ。

予想より、遥かに早い敵の確保に、俺は少々驚きつつ、こちらも、もう完全に襲撃の様子も無いので、王宮に向かうとしよう。


『こちらウィザード。素早くて何よりだが、死人は出してないだろうな?』

『は、はい。ガラドさんが、張り切り過ぎてしまって、危ない人が何人かいましたが、大丈夫です!』

『……、まぁ、死人が出ていないならいいか……。こちらも王宮に向かうので、そちらは王の指示に従っておいてくれ』

『分かりました』



「さて、それじゃあこっちの用事も粗方片付いたし、そろそろ王宮に向かおうか」


そういって、俺は席を立つと


「用事ですか?」


と、聖女様に聞かれてしまった。


流石に、貴方を囮にして、敵を捕まえていました。

なんて、バカ正直に言える訳もないので、俺は


「あ~、精霊の事を聞くことだよ。今までずっと気になっててね」


と、適当にはぐらかす事にした。

こっちもスキル補正で、簡単に信じてくれるし、何より、この聖女様は、純粋無垢な子なので、これで問題無いだろう。


「それじゃあ、迎えの馬車が着ているから、それに乗ろうか」

「は、はい!」


俺は予め用意していた、馬車に向かい、聖女様と一緒に王宮に向かう。


さてさて、正直、もう帰って寝たい気分だけど、王宮についてからも、また一演技あるし、頑張らないとな……。


俺は、チラリと、馬車の窓から、興味深そうに外を見ている聖女様を見ながら、気づかれないように、小さく溜息を吐いた。





王宮に着き、馬車から降りる聖女様のお手伝いを終えるやいなや、王女様が大きな声で聖女様に抱きつき。


おっと、百合百合展開ですか?

なんて、馬鹿な事を考えていると、王女様に睨まれてしまった。


聖女様は弁明してくれているが、王女様は聖女様の言葉を聞こうとせず、あくまで俺が悪人だと決めつけているみたいだ。


まぁ、実際、聖女を囮にしてたので、悪人といえば悪人なんですけどね。


とりあえず、なんといったら良いのかと、困っていると、


「ナナシさんはそんな人じゃないわ。エリザ、これ以上ナナシさんを侮辱するなら、私、エリザの事、嫌いになっちゃうよ?」


と、聖女様が聖女様大好き王女に対しての恐らく切り札であろう、言葉を口にした。

すると、


「そ、そんな……、わ、私……アリアに嫌われたらもう生きていけない!ごめんなさいアリア!謝るからそれだけは許して!ずっと私と一緒にいて!」


案の定、一発で折れた。

あー、まじ分かりやすい子だなこの子。


十中八九、ツンデレキャラだな。

まぁ、特に攻略するつもりも無いけど、聖女をこちら側に付けたいし、必然的に、王女も攻略しないといけなくなるのか……。


幾らカリスマスキルがあるからといって、明らかに敵愾心むき出しの相手だと、そう簡単に落ちてくれないし、これは骨が折れそうだ……。

そんな事を考えていると、


「エリザ」

「っぐ、……悪かったわ!アリアを助けてくれたのに、私の可愛いアリアに手を出すくそ野郎だとか、絶対あいつはアリアをお持ち帰りして食べちゃうつもりだとか、世間知らずのアリアにあんなことやこんな

ことを教えたりしたりするごみくそ野郎だとか思って悪かったわ!アリアを助けてありがとうございました!」

「え、エリザ……」


王女様が謝罪とは思えない謝罪をしてきた。


「いえいえ、こちらこそすぐに連絡をしなくて申し訳ありませんでした」

「えっ!」


しかし、そこは大人の余裕を持って、許すどころか頭まで下げて、謝罪までこなす俺、まじ大人。

本当に、色んな意味で大人だわ……。


さてさて、前半戦はこれでお終いにして、後半戦に移るとしよう。


膝を付いていた王女に、手を差し出し、ハンカチで綺麗に膝を拭いて上げてから、俺は、聖女達を連れて、王が待つ、白亜の王宮の中へと足を踏み入れて行く。












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