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フィリアの信仰  作者: 緑茶おいしい
5/63

新人冒険者ミラ

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行き当たりばったりなので設定が変わる可能性大

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よろしくお願いします。

3/7修正しました。

  ステータス


 【 名 前 】 秋山 月人 (アキヤマ・ツキヒト)

 【 年 齢 】 20

 【 職 業 】 冒険者

 【 レベル 】 1

 【 体 力 】 130

 【 魔 力 】 300

 【 攻撃力 】 120

 【 防御力 】 80

 【 俊敏性 】 104

 【 魔 攻 】 78

 【 魔 防 】 48

 【 スキル 】 近接格闘lv3 剣術lv1 料理lv5 詐欺lv2 未来視lv1 運lv1+ 

奴隷魔法 時魔法 火魔法 水魔法 生活魔法 魔力強化lv1 魔力回復力強化lv1 魔力吸収lv1 カリスマlv1 コピーlv2 交渉lv2

鑑定lv10 アイテムボックス 言語理解


翌朝、目が覚めるとまだアリスは寝ていた。

アリスの温もりから離れたくなかったので、そのまま、コピーの確認としてステータスを見たら、見事奴隷魔法を獲得していた。ついでに交渉もゲットしていた。

時魔法と他の魔法も追加され、詐欺とコピーのレベルが上がっていた。

ていうか、魔力が一気に3倍になってるんだが。

新しく追加された、魔力強化の補正か?


というか、魔力強化、魔力回復力強化、魔力吸収って何が原因で追加されたんだ?

心当たりは昨日のアリスの傷を治したときだろう。

限界を超えて使った魔法か、大気の魔力を吸収して使ったことか。

ちょっと鑑定してみよう。


魔力強化

最大魔力量アップ


取得条件 

限界を超えた魔法を使う


ふむ、やっぱりか。


魔力回復力強化

魔力の回復量アップ

魔力の回復速度アップ


魔力吸収

魔力の吸収量アップ

魔力の吸収効率アップ


なんだろう、一気に強くなったな。

まぁ、これで魔法の練習が多くできるな。


そんなことを考えていたら、アリスが目を覚ました。


まだ寝ぼけているのだろうか、俺に抱きついてきて


「うぅ~ん」


などといいつつ、顔をと胸を押し付けてきた。


男の子は朝から臨戦態勢なんですから、やめてください、暴発してしまいます。


「アリス、朝だぞ」


このままではやばいと思い、アリスを起こす。


「ん~……、ふぁ~……っは!」


急にアリスが身体を起こす。

その際、アリスの白のショーツが見えた。

どうやらこの世界のショーツは、俺の世界のと変わらないみたいだ。


「お、おはようございます、ご主人様……」

「おはよう、アリス」


恥ずかしそうにアリスが挨拶してくる。


とりあえず俺は、自分とアリスに洗浄魔法を掛けてから、トイレに行く。

もちろん、その間にアリスに着替えをさせる為だ。


部屋に戻ると、丁度ミミちゃんが呼びに来たところだった。

ミミちゃんがアリスと何か話をしている。

エプロンのポケットから櫛を出すと、アリスに渡していた。


あぁ、女の子だからそういうのも必要だよな。

完全に失念していた。


ちなみに、後でそのことでミミちゃんに怒られた。

ごめんなさい。


先に下に降りて待っていると。

ほどなくして、お待たせして申し訳ありませんと、アリスが来た。

髪が綺麗に整えられている、超可愛い。


それから二人で食事を済ませた。


「今日は、これから街に買い物に行こうと思うんだ」

「分かりました、お供します」


食事が終わったら部屋に戻り今日の予定と今後のことを話す。


「えっと、とりあえずアリスは、最低でも下着だけは替えが必要だろ?

いくら浄化魔法があるとは言え、同じものはずっと嫌だろうし

あとは櫛とかも必要だな」

「それは……」


アリスが言い淀む。

男の俺でも嫌なんだから、女性のアリスならなおさら嫌だろう。

金は少ないが、最低でも下着くらい買ってあげないと。

どれくらいの値段なんだろうな……。


「それが終わったら、クエストを受けようと思う。

とりあえず、お金を稼がないといけないからね」

「わかりました」

「あと、信仰のことだけど、俺の考えでは子供の奴隷を買おうと思う」

「奴隷ですか?」

「うん。できるだけ悲惨な人生の奴隷が理想かな」

「もしかして、私みたいなのでしょうか?」


するどいな。


「そう、できるだけ悲惨な子供の奴隷を買って救えば、俺のことを信頼などして、

うまくフィリアの信仰に繋がると思って」

「そうですね、フィリア様のことを私はよく知りませんが、それでも私を救ってくれた

ご主人様と会わせてくれた神様なら、何の疑いもなく信仰できます。

なので、他の方もそうなるでしょう」


自信満々にいうアリス。


さすがにそこまでは思ってないが……


「まぁ、そうなってくれたらな、とは思ってる。

あと、俺の手足となって動いてくれる子も欲しいし。

って、事でお金が必要なので、これからバンバンクエストをこなして、

可能なら他のことでもお金を稼ごうと思う」

「分かりました。でしたら、私のことにお金など使わずに、奴隷を買うために

使いましょう」


まぁ、アリスならそいういうと思った。


「だが断る」


当然断るがな。


「なぜです?私はそれで構いません!」

「俺が構う。アリスには、綺麗な格好でいて欲しいんだ。

俺は綺麗や、可愛いアリスが見たいんだ」

「はぅ!」


アリスが顔を赤くしながらたじたじになる。


「ご、ご主人様がそういうのでしたら……」


どうやら納得してくれたようだ。

だが、正直やばいな。頭の中がアリスの事で一杯だ。

間違いなく魅了スキルにやられていると頭の隅で辛うじて思考できるが、

その思考さえ、アリスのを見ていたら枯れ葉の様に飛んで行きそうだ。


俺は頭を軽く振ると買い物に出た。

広場に出るといろんなお店があり、そこから衣料店を探す。

その際、アリスが道行く人達、男女問わず視線を集める。


そんな中、女性服を扱う店に着くと、女性の下着を買うのは抵抗があるので、お金をアリスに渡し、

買ってきて貰う。

ショーツだけで1枚2000リアしたが、それを2枚買った。

女性用下着なんて買ったことがない上、異世界なので高いのか安いのかが分からない。

ちなみに一枚は黒と指定した。

ブラの方だが、アリスに合うサイズが無いので特注になる為、サイズやデザイン等を調べた後

5日後に来てくれと言われた。

ちなみに1つで1万5千くらいになるだろうと言われた。


胸が大きい女性はブラで出費等で困ると話を聞いた事があるが本当みたいだ……。

ちなみに今アリスが着けているブラは元々アリスの所有していた物である。


そのあと、ミミちゃんに念押しをされた櫛も購入。

鏡も必要だと探したが日本の物に比べ少々映りが悪い上、値段がなんと手鏡サイズで10万リア

なんてふざけた値段だったので、安い銅鏡にしておいた。こちらは1万リアだったが、

交渉スキルとアリスの美貌を使い3000リアにまで負けさせた。

相手が男性で良かったが、他の男に微笑むアリスを見て、嫉妬心が湧いてしまった。

やばいな……

あと、買ったものはそのままアリスのアイテムボックスに入れさせといた。


ちなみに、買い物が終わった後にアリスが


「あ、ありがとうございます、ご主人様……」


と、恥ずかしそうにしていたのが可愛くて堪らなかった。


そのまま、俺達は冒険者ギルドに向かった。

冒険者ギルドに入ると、まずはリリスに挨拶をしにいった。


「おはようございます、リリスさん家のシチュー最高でしたよ」

「おはようございます、アキヤマさん。満足して頂けて何よりです」


ニッコリとするリリス。

リリスと宿の関係がばれても全く動じてないな。


「ところで、後ろの方は?」


リリスがアリスの方を見て聞いてくる。


「ツキヒト様の奴隷のアリスと申します。以後お見知りおきを」


アリスが、片足を斜め後ろの内側に引き、もう片方の足の膝を軽く曲げ、

両手でスカートの端をつまみ、軽くスカートを持ち上げ、頭を下げる。


あまりにも自然で、美しい所作に、俺だけではなく、リリスも見蕩れてしまう。


「こ、こちらこそ始めまして!受付をさせて頂いてる、リリス・アルタと申します!」


リリスが若干てんぱってる。


何事か?と、ギルドにいる者達がこちらを見てくる。

そして、アリスに気づくと皆一様に、アリスの美しさに見蕩れてしまう。


「あー、今日はクエストを受けようと思って来ました。

初心者でもこなせる簡単なクエストってありますか?」

「ク、クエストですね。初心者の方でしたら、まずは採集クエストをお勧めします。

定番は、リーリア草の採取ですね。あとは、ポース草ですね。

リーリス草のクエストなら、20枚で報酬500リア、ポース草なら10枚で報酬500リアですね」


カウンターの下から、クエスト用紙を取り出し、説明するリリス。


「リーリス草は回復薬の材料として、ポース草は毒消しとしての材料として使われてますので、

いつでもこのクエストはありますよ」

「それはどこで取れるんですか?」

「二つとも、この街を西門から出られて北西に向かった森にあります。

あそこは、深くに入らない限り魔物も滅多にいませんし、初心者の方でも問題なくこなせますね」


ふむ。正直魔物と戦ってみたいが、まだ魔法も特に練習してないし、もっと魔法を練習してからにしよう


「じゃあ、それを受けます」

「分かりました、では、こちらにクエスト受諾のサインをお願いします」

「分かりました」


俺は羽ペンを取り、出された用紙にサインをしようとした時


「ねえねえ!君達!良かったら、そのクエストに私も混ぜて貰えないかな?」


後ろからそんな声が聞こえた。

俺は声のする方を向くと美少女がいた。


青い髪に、背中半ばまである長さに、左右の編みこみをそれぞれ上で金のクリップで留めている。

ちょっと釣り眼がちな眼に青い瞳、小さな鼻に薄い唇。

手足はすらっとしていて、肌も綺麗だ。


服は、白いミニのワンピースが青で縁取られていて、胸には木製のプレート、

腰にはベルトをつけ、そこに剣を取り付けている。。


プレート越しからでも分かる大きさの胸は、アリスには劣るが十分な大きさだ。


そんな美少女に見蕩れていると


「おっほん!」


と、アリスがわざとらしく立てた咳に背筋がピンッと伸びる。


「おはようございます、ミラさん」

「おはようございます、リリスさん!」


リリスが美少女に挨拶をする。

どうやらお互い知り合いのようだ。


「それで、本日はどうなされました?」

「今日もクエストを受けに来たんですけど、良ければそこの人達と一緒にどうかなと思いまして!」


なにをどう思ったらそうなるんだろう?


「えっと?リリスさん、この子は?」


とりあず、この子のことを聞いてみよう。


「この方は、ミラさん。一週間前に冒険者になったばかりの方です」

「つまり新人さん?」

「そうだよ。それで、ちょっと話が聞こえたんだけど、君達って冒険者になったばっかりなんでしょ?

良かったら手伝うから、一緒にどうかな?」


ふむ、一週間前といえ先輩だ。ここは一緒に行くべきか。


「ちょっと、失礼」


俺はアリスの腕を引きながらミラから離れる。


「アリスって冒険者だったりとか魔物と戦ったりとかしたことある?」

「いえ、私は街からあまり出たこともなく、出る際も護衛がいたので魔物とも戦ったことはありません」


アリスが申し訳なさそうに言う。

そりゃ奴隷になる前は貴族だったんだからそうだろうな。

どの程度の爵位かは知らないが、なんとなく上のほうだったんだろうと予想する。


「ふむ。ちなみに知っての通り俺は先日こっちの世界に来たばかりなので、

当然冒険者としてクエストをしたり、魔物と戦ったことがない。

その上、常識も知らない。ってことで、一週間でも先輩に違いないからあの子の申し出を受けようと

思うんだが構わないか?


アリスは若干渋りながらも


「ご主人様がそうおっしゃるのなら……」


と承諾した。


「一応条件とか信頼できるかどうかは確かめるから、安心して」


アリスが頷くのを確認してから、ミラのところに戻る。


「話はまとまったかな?」

「まとまった。けど、なんで俺達を手伝ってくれるんだ?一応理由を聞かせてくれ」

「それはね~、私が一週間前に冒険者になったのはさっきリリスさんが言ったでしょ?

それでね、私は冒険者になって、こう、仲間達と一緒にクエストをこなしたりダンジョンを潜ったりとかに憧れてたんだけど……」

「だけど?」

「私と一緒に組んでくれるって言う人が皆ナンパ目的で……」

「あ~」


まぁ、これだけの美少女ならお近づきになりたいとかあるだろうな。

正直アリスがいなければ俺も同じことをしてただろう。


「でも、なんでそれで俺達になるんだ?」


男の俺に声を掛けるなんて逆ナンみたいじゃないか。


「えっと、君達は恋人同士みたいだし、それならナンパとか大丈夫かな?って」

「そ、そんな!こ、こ、恋人なんて恐れ多い!」


アリスが大声で上げる。

またギルド内の視線がこちらに集まる。


「アリス。落ち着け」


とりあえず落ち着かせないと。


「あ、す、すみません……」


恥ずかしさと申し訳なさに肩を落とすアリス。


「えっと、俺達は恋人じゃないんだ。この子は俺の奴隷なんだよ」

「えっ!そうなの!?」


意外そうに驚くミラ


「あぁ」

「そ、そうなんだ……。でもこんな可愛い子を奴隷にしてるなんて、

君ってお金持ち?」

「いや、全然。むしろ金欠でやばい」


だから、さっさと金を稼ぎたい


「そ、そうなんだ……、えっと、あんまり詳しく聞くのは駄目だよね?」

「そのほうが助かるかな。それで、さっきの話はどうする?」

「えっ!あ、そうだね、えっと、やっぱり一緒に受けてもいいかな?」


あれ?断る流れかと思ったんだが


「あれ?てっきり断るかと思ったんだけど」

「だって、そんな可愛い子がいるのに、私なんかにナンパしたりしないでしょ?」


まぁ、一理ある。


「君も十分かわいいよ。っと、一応フォローしとく」

「その、フォローってのは言わなくていいと思うよ……」


苦笑するミラ。


「まぁ、そんなわけでどうかな?君達に受けるクエストなら、私もやったことあるし、

助けになると思うよ」

「う~ん。報酬の分け前は?」


当然これはちゃんと決めとかないとな。


「2:1でいいよ!」

「2がそっち?」

「君達のほうだよ!」


違う違うと手を振るミラ。


「でもそれだと、ついて貰うこっちが悪いよ」

「そんなこと気にしなくていいって!私は誰かと一緒に冒険者っぽいことができたら嬉しいんだし!」


う~ん、本当に何も狙いがないのだろうか?

俺はリリスのほうを見る。


リリスはコクリと頷く。

どうやら本当のようだ。


「じゃあ、お願いしようかな」

「よかった!私はミラ!気軽にミラって呼んで!」


ミラが手を出してくる


「俺は、ツキヒト。俺も気軽にツキヒトって呼んでくれ」


俺も手を出し、ミラと握手をする。


「分かった!それじゃあよろしくね、ツキヒト君!」


握手した手をぶんぶんと振るミラ。

それにしても『君』か、美少女に呼ばれると最高だな……

なんだか、学生時代に戻った気分だ。


だが、なんだか背中に視線を感じる……。


「アリスちゃんもよろしく!」


俺と手を離し、アリスとも握手するミラ。


「よろしくお願いします、ミラさん」


笑顔でミラと握手するアリス。


うーん、焼もちかな?


そうこうしていると、お昼になったので、そのままギルドで軽く食事をすることにした。


「今日は私が奢るから好きなの食べていいよ!」


元気な子だな~。


「いや、そんなの悪いよ」

「気にしなくていいって!先輩の奢りなんだから遠慮しないで受け取る受け取る!」


う~ん、ここは断るのは失礼か。


「んー、じゃあお言葉に甘えて頂きます、先輩」

「そうそう、アリスちゃんも好きなの選んでね」

「ご主人様だけではなく、私まで、どうもありがとうございます、ミラさん」

「いいっていいて!あっ!おねーさん!私、Bランチで!」


ミラが手をあげ、近くにいたウェイトレスに声を掛ける。

ちなみに、ウェイトレスの制服は、やたらと胸を強調されるデザインだ。

大きな胸も小さな胸も素敵だな。


そのあと、俺とアリスは、ミラと同じBランチを頼んだ。


ランチの内容は、

サニーレタス、胡瓜、リーリス草、トマトのサラダ

人参、じゃが芋、玉ねぎのスープに胡瓜のピクルス

黒パンに一角兎のソテーだ。


リーリス草がサラダに使われているのには驚いたが、これは体力仕事や、よく怪我をする

冒険者から考えられたらしい。


一角兎は、魔物の中で一番弱いとされている魔物で、食用として普通に売られている。

肉は少々硬いが、昨日食べた兎肉より1段おいしい気がする。


食事が終わると俺達は街を出て、森に向かう。


「ところで、二人は装備はないの?」

「あー、剣ならあるが防具はないな」


そういえば、装備なんて必要だったな


「えっ!それじゃあ魔物が出たときどうするの!?」

「魔法で倒す……かな?」


剣だと近づかないといけないし、防具がないから遠距離攻撃しかないよな。


「えっ!?ツキヒト君て、魔法使いなの?」


驚き眼を丸くするミラ。


「うーん、一応そうなるのかな?ちなみに、アリスも魔法が使える。

回復魔法が得意だけど、攻撃魔法はそんなにらしいけど」

「へぇ~回復魔法が使えるんだ、アリスちゃんはすごいね!」

「そんなことありません。ご主人様は私よりも遥かにすごいです」


アリスが胸を張りながら言う。

そうなの?とこちらを見る、ミラ。


「う~ん、正直他の人がどの程度できるか分からないからなんとも言えないなぁ~」


俺は右人差し指を立て、そこに火を出す。

出した火に酸素を与えるイメージをし、青白い火にする。


「ちょ、ちょっとツキヒト君!なにその火!?」

「?何って火じゃん?」


自分で答え言ってるじゃん?


「違うって!そんな青白い火なんて見たことないよ!?」

「え?そうなの?」


チラりとアリスを見てみる。


「はい。私も見たことがありません」


む?理屈は分からなくても、これくらいできるもんだと思ったけど違ったのか。


「ん~、火が燃焼、燃えるには酸素が必要だから、酸素を足してるだけなんだけど」

「酸素?」

「空気に含まれてる物なんだけど、まぁ、大雑把に空気だと思ってたらいいんじゃないのかな?」


どうせ言ってもわからないだろうし。


「へぇー!なんだかよくわからないけど、ツキヒト君て、すごいんだね!」


なんかミラが、バカの子のように見えてきた。


「それで、その火はどれくらいの威力があるの?」

「ん?どうだろう、試したことないし分からないな」


とういか、これをやったのも今が始めてだし。

浄化魔法とか、できた時点でこの程度なら簡単にできるって確信あったから、

やってみたけど、やっぱ簡単だな。


できれば時間ができたら、もっと大掛かりな魔法とか試したいな。


「じゃあさ!あれ!あの岩に撃ってみようよ!」


ミラが指を指す方向に、そこそこの大きさの岩があった。


「ふむ。じゃあやってみるか」


距離は大体10mってとこか、一応、形状を槍みたいにして、長さは10cm程度、

あとは、距離が届かなかったら恥ずかしいので、回転を加えてっと。


うん、できた。

それじゃあ、やるか。


俺は指を岩に向かって軽く振ると、火の槍は物凄い勢いで飛んで行き、

一瞬で岩に当たると、真っ赤に溶かしながら岩を貫通して、そのまま飛んでいった。


「やばい!」


とっさに、飛ばした火の槍を潰すイメージで、手を握る。

既に眼の届かないところに行ってしまったので、確認はできないが、

恐らく成功しただろうという、感触はあった。


あのままいって、人に当たったりでもしたら大変だからな。

あーあぶなかった。


「あー、あせった。まさかあんなことになるとわ」


額の汗を手で拭いながら、振り返ると、

そこには、口と眼を一杯に開けたミラと、さも当然という顔をしたアリスがいた。


「……」

「お~い、ミラ~?」


ミラの眼の前で手を左右に振る


「はっ!ちょ、ちょっとツキヒト君、今のは一体何!?」


俺の胸倉を掴み前後に振りるミラ。


「ちょ、っちょ、おち、おちつ」


前後に振られてるせいでまともに喋れない。


「ご主人様を離してください、ミラさん!」


ミラの腕を掴み、引き剥がそうとするアリス。


「あ!ご、ごめんなさい……」


自分が何をしているのかに気づいて、しゅんとするミラ。


「えっと、それでさっきのは一体?」


ふむ、どうやらこの反応からすると、今の魔法は異常みたいだな。

最低でも、低ランクの魔法使いができるレベルではないのだろう。


「さっきのは、火の魔法にスピードを出すために形状を変えて、回転を加えただけだよ」

「なんでそれであんなスピードになるの!?」


なんでって、なんでだろうな?


「んー、なんでっていわれてもなー、空気抵抗とかの関係じゃないかな?」

「ツキヒト君って、なんでこんな低ランクの冒険者やってるの……」

「そりゃ、昨日登録したばっかりだからな」

「そういう意味じゃないよ!」


それくらい分かっているが、ミラの反応がかわいいのでついからかってしまう。


「アリスちゃんは全然驚かなかったけど、見慣れてるの?」


俺だと埒が明かないとでも思ったのだろうか、アリスに聞く。


「いえ、初めて見ました」


冷静にアリスが答える。


「じゃあなんでそんなに落ち着いてるの!?」

「なんでと言われましても、ご主人様ならあのくらい当然のことです。

ご主人様が本気になられたら、もっとすごいですよ」


アリスが誇ったように言う。

うーん、アリスの過大評価がやばい。

いや、過大じゃないのだろう。


ミラは、あれよりもすごい魔法が……っと、呟いている。


「まぁ、そんなことより早く森に行って、採取終わらそう」

「そ、そうだね。アキヒト君の魔法があるなら、魔物がでても安心だね!」


ミラの反応からすると、さっきの魔法があればここら辺の魔物は楽勝なのか。

それじゃあ魔物狩りもして行こうかな。


それからしばらく歩いて森の入り口に到着した。

思っているよりも全然話がすすまない

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