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フィリアの信仰  作者: 緑茶おいしい
35/63

決意

活動報告に友人が描いてくれたフェルを貼っています。

よろしければご覧下さい。


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ぐだぐだ

行き当たりばったりなので設定が変わる可能性大

誤字脱字報告

よろしくお願いします。

お父さん、お母さん、お元気ですか?

私は元気です。

奴隷になった上に、男性に買われてしまった時は、あぁ、私はきっと汚され、飽きたら捨てられて

しまうのかと悲観に暮れていました。


しかし、私を買った男性の方、ご主人様は、とてもお優しいお方で、奴隷にもかかわらず、

毎日、温かいお食事を食べさせて貰え、なんと、毎日お風呂にも入らせて頂けるのです。

ベッドもふかふかで、古着ではなく新品の服や靴も普段着として着せていただけます。

ただ、屋敷では、丈の短いメイド服でお仕事をしなくてはいけないのは少し恥ずかしいのですが……。


ご主人様はお優しいだけでは無く、知識も豊富で、魔法もとても凄く、この前なんて、

災害級のレッドドラゴンをたった一人で倒してしまいました。

街ではもう、ご主人様は英雄として扱われており、その奴隷の私達も、街の人から良くして

貰っています。


そんな素晴らしいご主人様を持つ私の仕事は、他の奴隷のまとめ役という大任です。

昔から内気で、人と接するのが苦手だった私にそんな事ができるのか?と、心配でしょうが、大丈夫です。最初の頃は戸惑う事が多かったですが、ご主人様の一番奴隷であり、私の先輩奴隷である、絶世の美女のアリス様やご主人様と同じパーティーのミラさんが、協力してくれていたので、

今では問題無く、とは言い切れませんが、随分と仕事をこなせてると自信がついてきました。


しかし、どんな奴隷達をまとめているのかとお気になりますか?


なんと、小さい子供達なのです。

一番小さい子は5歳で大きい子では12歳です。

そんな子供達は、最初は8人だったのが、今では25人になりました。

そんな子供達に礼儀作法から、なんと計算や文字の読み書きから歴史に音楽等と

様々な事を教えているのです。


それも、ご主人様自らが学校をお作りになられ、私達を教師役としてご主人様が知識を与え、

そして、私達が子供達に教える教師役になりました。


もちろん、最初の頃は、子供達の面倒を見るだけでも大変なのに、勉強まで教師として教えなければならないと、非常に苦労しましたが、皆様のサポートにより、ちゃんとこなせる様になりました。


その他にも、私と同じ日に買われた、元Aランク冒険者の顔の怖いガラドさんとご主人様のこれから行っていく事業の為や、私一人では子供達の面倒を見るのが大変なので、その手伝いにと、多くの大人の奴隷の方も購入されております。


そして、皆さんは、最初のあまりの高待遇に、これからどんな目に合わされるのかと、昔の私みたいに心配していましたが、最初の頃からいる子供達や私達の接する態度をみて、一週間もすれば、

誰一人悲観にくれることはなくなります。


もちろん、大人の方と最初に揉める事もありましたが、ご主人様の指導の元で学んだ魔法を見せるようにとアリス様に言われ、ご命令通りしたら、あっという間に私の言うことを聞くことようになりました。


ですが、あんなことをされたら誰だって言うことを聞くと思います。


どんなことかは、聞かないで下さい。ただ、ちょっと実力を見せただけです……。


そして、そんな大変だけど楽しい、幸せな奴隷生活はあっけなく終わりました。


なんと、ご主人様が屋敷を不在にしている際に、子供の奴隷を購入する為に、

私を奴隷から開放したのです。しかも、大金を渡してです。


本来なら、そんな軽率な事をすれば、大金を持って逃げられるかもしれませんが、

ご主人様から逃げられるなんて思いませんし、そもそも私には、もうここから離れるという

考え自体無くなっていたと気づいたのは、だいぶ後になってからでした。


お父さんとお母さんと一緒に過ごした日々は、貴族にしては貧しく、辛いことも有りましたが、

二人の愛情に、いつも心が暖かく、いつだって幸せでした。


そして、今もその時と同じ位、いや、もしかするとそれ以上の幸せを感じているかもしれません。


毎日が慌ただしく、大変だけれど、楽しく、幸せな毎日を送っていますので、どうか心配をなさらず、空の上から見守っていて下さい。

                

                            エメラより


--------------------------------------------------------------------------


「エメラお姉様、どうかなされましたか?」

「っは!すみません、少しボーっとしていました」


ご主人様が王都に向かわれてから、また増えた子供達の奴隷に、夜泣きをする子がいて、

連日寝かしつける為に一緒に寝ていたせいで、少々睡眠不足により、軽く夢でも見ていたのかもしれません。


ご主人様の話では、まだまだ奴隷は増える予定なので、もっとしっかりしなくてはいけませんね。


「それで、何か用ですか?エメラダさん」


書斎にしては広めの部屋には、机が7つあり、そのうちのご主人様から2つ隣の席が私の席となっており、ちょうど今、その席で作業をしていた(軽く寝ていた)私に、なぜか私を様付けで呼ぶエメラダさんに返事を返します。


「ポリー様が、庭園についての幾つか許可がほしいと言っておられるのですが……」


ポリーさんは、ピソールの領主様から、この屋敷に庭園を作る為に来ていただいている方なのですが

、私が雇っているわけでもこの屋敷の主人でも無いのに、許可なんてだせないと思うのですが。


「あの、私には許可を出す権限が無いのですが……」

「え?ですが、マークさんに聞いたら、何かあった際は、エメラ様に指示を仰ぐようにとご主事様に言われているとおっしゃってましたが?」


エメラダさんの言葉に、私は「えっ!?」と声を上げて驚きました。


「そ、そんな話聞いてませんよ?」

「そうなのですか?ですが、そうなると誰も許可を出せる人がいないので、作業が進まなく待ってしまうと思うのですが……」


そんなこと言われても、と思いつつも言葉には出さずにどうしようかと考えていたら、

部屋にタイミングよくマークさんが入ってきたので、先程の件を聞いてみると。


「はい、たしかに言ってましたよ。悪いこと以外ならエメラ様がご主人様の代わりに色々と決めてしまっても構わないから何かあったらエメラ様に言うように。と、おっしゃってたのですが、聞いておられなかったのですか?」


マークさんの言葉に、ご主人様がそんな事言っていたか必死に思い出しますが、全然見覚えがありません。


「そうですか。それではきっと伝え忘れたんですね。ポリーさんは領主様からの使いでもありますので、英雄のご主人様の不況を買うような事もなさらないはずなので、一応話だけ伺ってから、許可を出したら良いと思います」


マークさんの話を聞き、少し思案してから、あまりご主人様に手間をかけるのも申し訳ありませんし、信頼して奴隷を解放していただけたのですから、その信頼に答える為に、頑張ってみましょう。


「分かりました。それではポリーさんの所に言ってきますね」

「はい。それでは私は他の著作権の申請等を行っていますので」

「はい、よろしくお願いします」


それから、私はエメラダさんと共にポリーさんの元へと向かったのです。



-----------------------------------------------------------------------------


飛空艇の乗ってから2週間が立ち、二度目の補給へと街に降りた後、

俺達は街を軽く観光した後に、一度ゲートを使って屋敷に戻ることにした。


「ただいまー!」


一番乗りでゲートをくぐったミラが、元気な声で挨拶をすると、

丁度外にいた子供達が元気よく


「「「おかりなさい!ご主人様!」」」

と返事を返していた。


うん、ご主人様は俺だからね?


「ご主人様!おかえりなさーい!」


俺を見るなりミリスが走ってきて、そのまま飛び込んでくるので、それを受け止める。


「ただいま。危ないから人に飛び込んじゃ駄目だぞ」


ミラに軽くしかると、


「ごめんなさーい!それよりも、ていえんができましたー!」


俺から降りると、手を取って、庭園の方に向かって走り出した。


「ほら!すごいでしょ!アリンちゃんとポリーさんとファラリスちゃん達と一緒に作ったんだよ!」


ミリスが作った庭園は、円形状のCの形をした大きな垣根の中に、中央に噴水があり、噴水に向かう道の両端と噴水から1mほど間を空けて、色とりどりの花が飾られていた。


「これ、わたしとアリンちゃんが考えてたんだよ!」


楽しそうに俺の腕を引っ張りながら、歩いていき、通路の両端に色彩豊かな花の道を通り、直径3mほどありそうな噴水があり、その周りをゆっくりと花の名前を俺に教えてくれながら、回って行く。


「こんなのが作れるなんて、ミリスとアリンちゃんは凄いなー」


俺が頭を撫でてやると、嬉しそうに目を細めるミリス。


「ファラリスちゃんとポリーさんもだよ!」

「そっかー、二人も凄いなー」

「そうなのー!」


えっへんと胸を張るミリスが非常に可愛い。


しばらくして、ミラ達もやってきたので、ミリスが俺のときと同じ様に説明しているのを見ると、

そのまま庭園を後にして、ガラドの元に向かう。


「それで、どうだった?」

「あぁ、あったぜ。しかも、攫ってきたやつを無理やり奴隷として売る所も見つけた」

「なっ!?」


こんな世界だ、当初は無くはないと思っていたが、やはりあるのか……。


「やっぱりもう少し計画を進めるスピードを早めるか……」


日本にいた頃に、散々異世界に来た時の妄想はしていたので、ある程度のことは、想像通りだった。


だが、実際来てみたら、俺を喚んだ女神は力を回復する為に力を貸してもらえず(これも予想していた内の一つ)、


現在は俺の知識と経験を元に行動しなくてはない上、こちらの世界の情報も足りなさ過ぎるし、全てを知るには時間がかかり過ぎるので、まずはその場しのぎの信者だけ集めてから、次に地盤を固めてからの大々的に信者集めをしようと計画していた。


そして、治安維持に努めて、さらに地盤を固めると共に多くの信仰を得る計画だったのだが、この世界での治安維持とは、どうしても単純な力が必要になってくるので、現在奴隷達に最低限の身を守る為と称して、ガラドに訓練させているのだが、実は、それは将来的に治安維持で魔物や山賊、盗賊といった者と戦わせる為なのだ。


もちろん、希望者にしかさせるつもりはないが。


そんな折に、今回の件で王宮との繋がりが出来るので、計画を大幅に早めれると思ったのだが、まだ王都に着いていないので、下手をしたら逆に計画を通常よりも遅くなる可能性もあるので、正直王都行きが決まってから、頭の中でどうしようとあれこれ考え捲くっている状況だ。


なのに、予測はしていたくせに、仕方ないとは言え、後回しにしてた物を、聞いてしまったのなら、

どうにかしなくては、と思ってしまう。


だがどうする?

戦力は俺やアリス達に、ガラド、エメラ位だ。

しかも、魔物ならいざしらず、盗賊達との戦いなら殺す場合もあるだろう。

勝手な考えだが、アリス達には、人殺しはしてほしくない。


ならば、消去法として俺とガラドしかいない。

だがガラドを下手に動かせば、ばれた場合子供達を人質等にされる場合もある。


俺も俺で、皆に指示を出したり、元の世界の知識を使っての金銭を得る為の商売の為の道具作成や、このまま行けば領を纏めないといけなかったりと、やる事が多すぎるので、やすやすと動く事ができない。


「どうした、大将?」


一人、下を向いて考え込む俺に、ガラドが心配したように声をかける。

それに、俺は顔を勢い良く上げると、ガラド顔を見据えて


「ガラド、そういった情報はどうやって手に入れた?」

「ん?俺は元Aランク冒険者だぜ?ツテなら一杯あるぜ。それに、情報屋もあるからな」

「え?」


しまった。

ここに来て俺は自分がどれほど馬鹿で阿呆で愚かだったかに気づいた。


情報を集めるなら世界中を回ったガラドに聞くなり、そのツテを使って集めて貰えばよかったんだ。

しかも、情報屋の存在も忘れていた。

いや、正確には情報屋があるかは、今聞くまで思い出しすらしなかった。


「くそ!ちゃんと考えながらやってたと思ってたけど、未だに異世界に来ての浮かれ気分が抜けてなかったか!」


元の世界では、情報はインターネットを使えば簡単に集められる事ができる。

もちろん、全てが正しいとは言わないが、比較的常識的な事や、専門的な事、犯罪関連でも

時間をかければ調べる事が可能な事もある。


なので、人から集めたり、情報屋を使うといった考えが抜けていた。


「あー!なんて馬鹿だ俺は!」


思わず顔を右手で覆って空を仰ぐ。


庭で叫んでいる俺に、皆が何事かと注目しているが、気づく余裕もない。


「ガラド、とりあえず人身売買の方は全てお前が買え。もちろん、素性や尾行には気をつけろ。

嫌、全て買ったら怪しまれるか……、出来るだけ女子供を優先的に買え。


買った後は屋敷内から出さないようにしろ。もちろん待遇は他の子達と同じで構わないが、非合法な方法で得た奴隷がバレるのは、現段階ではまずい。とりあず、説明自体は俺がするから最低限の情報だけは与えておけ。

学校の方は許可する。あと、他の奴隷達には奴隷紋の命令を使っておく必要があるか……」


学校の方も人数が増えたので、多少は改築したが、まだする必要があるか……。

あぁ、2階建てにしよう。

今日は、観光は諦めよう。


口早に言うと、俺はガラドの奴隷紋に触れて、奴隷から開放しようとすると、ガラドがそれを拒む。


「大将、落ち着け」


俺の両肩に手を置いて、まっすぐこちらを見るガラド。


「………。すぅ…………、はぁ…………」


あまりに真剣な目で見てくるので、とりあえず言われた通り落ち着くように大きく深呼吸をする。


「落ち着いたか?」

「あぁ……。それで、なんだ?」


俺が落ち着いたのを確認して、肩から手を離すと、コッチにこいと人気のいない場所に連れられていく。


「大将。まず先に教えておくが、非合法の人身売買には、奴隷紋は使われねえ。

理由は、奴隷は必ず国に申請しなくちゃいけねーからだ。


だから、非合法な奴隷は下手に奴隷紋を付けたらバレちまうから、隷従させる特別な魔道具を体に埋め込まれるんだ。主従の変更は、その部位の上から魔力を通して出来る。


そして、それは例え奴隷であっても可能だ。そして、そういった場所には、使いの者が買いに行き、後で主人が主従変更するのが基本だ。だから俺は奴隷のままのほうが都合がいいというわけだ。」


なるほど、それなら確に奴隷に命令をして、買わせに行けばいいのか。


「それに、あぁいった場所は、素性や尾行は基本しねぇ。そんな事をしたら客がつかねぇからな。

むしろ気にしないと行けねぇのは、衛兵達や情報屋のほうだな。今は大将は注目の的であり、

大将の奴隷である俺達も注目の的だ。


そんなやつから、弱みを握って金をむしり取ろうと考えてるやつだって幾らだっている。

今は大将の奴隷の扱いや、日頃の行いが良いから何も無いが、それでも何か無いかと探ってるやつもいるんだ。だから人身売買に手をつけるのはまずい。今回の情報集めも本当は結構危ないんだぜ」


ガラドの言い分はよく分かる。人助けのであったとしても人身売買に手をしたとなると、

印象が悪くなるだろう。


それが、攫われて売られている可哀想な人達を買って助けている。

という印象なら良いが、『だが、もしかしたら』と悪い噂も出る可能性も非常に高い。


だがどうする?衛兵に言うか?でも国も一枚岩では無いこと位当然だ。

その証拠に未だに隠れての人身売買があるのだから。


領主に言うか?ここの領主なら俺の言うことなら聞いてくれるだろうが、腹いせに領主が狙わえる

可能性がでる。


あぁくそ!いったいどうしたらいい!?


いっその事、人身売買をしている場所を潰すか?でもそれは一時しのぎにしかならない。

でも一時しのぎにはなる。


だが、やっているのが俺達だとばれたら?

駄目だ、考えが纏まらない。


「……、大将。大将は姿を見えなくする魔法が使えたよな?」

「……なんだ急に、もちろん使える…が……あっ」


ガラドの急な質問に何かと思ったが、その意図が分かった。


「つまりそいういうことだ。とりあえず今晩、新しい奴隷を連れてきた後に一緒に行こう」

「分かった。先にエメラにだけ説明はしておくか」


話が決まれば、俺はすぐにエメラに説明をしに行き、俺の話を聞いたエメラは非常に驚いていたが、

分かりました。と返事をしてくれた。後、ついでにカジノで手に入れたアイテムボックス代わりになるカバン(アイテムバック)と街でのお土産を渡しておいた。


それが終わると、屋敷から学校へと直接行ける外からは内部が見えない通路を大至急作って、

その上2階建てに改築しないと行けないので、本来は、街に金を回すために業者を頼むのだが、

今回は時間が無いので魔法とスキルを作ってサクサクと作っていく。


それでも終わったのは、夕方を過ぎた頃だった。


「それじゃあ戻るから、皆いい子にしてるんだぞー」

「「「はい!いってらっしゃいませご主人様!」」」


子供達にそういうと、大人達にしっかりと頼むとだけ言い、ゲートを使って街に戻る。

ガラドには、俺達が王都から戻るまではなるべく屋敷に出ないようにし、警備してもらう事にした。

子供達にも、させていた買い出しもやめさせ、(行く際は必ず俺達の誰かが警護としてついていっていた)マークに言って、業者に来てもらうようにしてもらった。


-----------------------------------------------------------------------------


「それでねー、アムちゃん達が買い出しに行くと、いろんなお店の人達から一杯おまけしてくれて、

荷物を持つのが大変なんだってー」

「それなら今日、アイテムバックをエメラに渡して置いたから今度からは大丈夫だな」

「あ、そうなんだ。それじゃあもう大丈夫だね!」

「あぁ、そうだな。……、あー、お前達に言っておくことがある」


ミラ達から、皆の話を聞きつつ、タイミングを見計らって、ガラドとの計画を話す。

するとまたミラが立ち上がって憤慨し始めた!


「信じられない!騎士団は一体何をやっているの!何の為に皆から税金を取ってるのか分からないじゃない!それに、隷従させる魔道具なんて誰が作ったの!?お父さんはこのことを知っているの!?」


「落ち着け、騎士団だって全ての犯罪を止める事なんてできやしない。魔物だっているんだぞ?」


「それは……そうだけど……」


俺の言葉に、声を小さくしながら、椅子に座るミラ。

本当にもうこいつ王女だって隠すつもりないだろ。


「だから、とりあえず今回は俺とガラドが動くし、王都の件が終われば、すぐには難しいが、

それでも対処はしていく。何事にも時間と準備が必要なんだ」


俺がゆっくりと、諭すようにミラに言う。


「分かってるよ……分かってるけど……」


膝に置いた両手を強く握りながら、小さく震えるミラに、


「だからな、ミラ。お前にも協力してほしいんだ」

「っえ?」


俺の言葉に、ミラが驚いた様に勢い良く顔を上げる。


「当たり前だが、国だって領主だって未だに無くす事ができない問題なんだ。

俺がやっても当然全部無くす事なんて出来ないだろう。

だけど、減らす事は出来る。それに、ミラにも協力してほしいんだ」


テーブルを挟んで、真っ直ぐとミラの目を見つめる。


「………、うん!もちろん協力するよ!すぐには出来ない事も我慢は出来ないけど我慢する!

だから私にもちゃんと協力させて!」


またしてもミラは、勢いよく立ち上がり、肘を曲げ強く握った右手を胸元に出しながら、はっきりと言う。


「あぁ、その時は頼む。もちろん、アリスとフェルにもな」


二人の顔を順番にみて言うと、


「はい、もちろん協力させて頂きます」

「はい!精一杯やらせてもらいます!」


即座に返事が返ってくることに、軽い感動と覚えながら、飛空艇の中で夜を待つ。



活動報告に友人が描いてくれたフェルを貼っています。

よろしければご覧下さい。


最初に予定していた話と全然違う話になってしまった。

予定ではもう王都に着いてたのに……。

そんなこともあるよね!

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