ワイバーン
ぐだぐだがばがば設定
誤字脱字
その他もろもろ
新たに奴隷を購入してから3日が立ち、本日から教育を始めていくのだが、
まだミニスカの胸を強調するメイド服に慣れていないのか、女性達は恥ずかしそうにしている。
ちなみに、子供用のメイド服はどうせすぐ大きく成るだろうと、少し大きめにしてる。
男の子供達には、執事服はまだ似合わないだろうと、坊っちゃんスタイルの服装にしている。
マークは自分で商人と相応しいと思う服を選ばさし、ユールはコックコート以外で屋敷内で着る服を
選べと言ったが、どんなのがいいのか分からないと言うので、アリスに適当に見繕わせた。
あと、奴隷達の仕事着には全て、アリスの提案で『フィリアの騎士』の証となる紋章のワッペンを作成して、縫い付けてある。
紋章は、二本の交差させた剣の上に盾をつけ、盾には昔使われていたフィリアの金貨の横顔をそのままトレースした物にした。
メイド服には左肩につけており、男達は左胸につけさせている。
子共達はすぐに汚すと、アリスが危惧していたが、俺が作った特製の汚れが付かない布を使っているので、杞憂に終わった。
ちなみに、屋敷も買ったことだし、仕事として限り、メイド服での街への買い出しを許可した。
紋章がついていると、どこの家の物かすぐに分かり、場合に寄っては、馴染みの店を作って、
割引をしてもらえることがあったりするらしい。
大抵の場合は、その割り引いた分をちょろまかしたりする使用人がいるらしいが、まぁ大金ではない限り、目を瞑るつもりだ。
「それじゃあ、今日は久しぶりにルーツ達とクエストに行ってくるから」
食堂で、エッグベネディトを食べながら、アリスに今日の予定を伝える。
「畏まりました」
俺の隣の席に座るアリスが、簡潔に答える。
「私も行こうかな~?」
俺がクエストに行くというとミラも行きたそうに言う。
「別に構わないけど、ミラにはちび達の面倒を見ていてくれたほうが助かるんだが」
ミラは大人達の中では最も子供達に好かれているので、しばらくは面倒を見ていてほしいのだが。
「う~ん、仕方ないなぁ~。ツキヒト君がそこまでいうなら、子供達の面倒をしっかり見といてあげるよ!」
何が嬉しいのかミラが胸をそる。
本当に扱いやすくて助かる。
「夕方には帰ってくるつもりだたら、教育の方は頼むな」
「おまかせ下さい」
アリスが真っ直ぐにこちらを見て、軽く頭を下げる。
「エメラも頼むな」
「は、はい!」
俺の後ろに控えているエメラに軽く顔を向けて、エメラを見る。
テーブルには、俺とアリス、フェル、ミラ以外は食堂の壁へと控えている。
食堂にいないのは、警備の真似事として、庭のを回っているガラドと書斎で仕事をしているマークと、厨房にいるユーラだけだ。
昨日までは全員で食事をしていたのだが、本日から本番とばかりに早速、使用人としての指導が始まったみたいだ。
とりあえず、全員一通り作業をさせた後に、得て負手を考えて割り振りをすると、アリスが言っていた。
「それじゃあ、マークの様子を少しみてから、行くとするよ」
食事が終わると、俺が立とうとすると、後ろに控えていたエメラが椅子を引く。
軽くありがとう、というとそのまま書斎に向かう。
「マーク、順調か?」
部屋に入るなり、机でノートに向かってうんうんうなっているマークに声をかける。
「あっ、旦那様、お早うございます」
マークが俺をみるやいなや、ガタッと椅子を鳴らして立ち上がり、頭を下げる。
「おなよう、それでどこまで進んだ?」
マークに軽く手を上げてから進捗を聞く。
「そうですね、この3日でざっと市場の相場を調べたので、それを元にエメラ様、アムさん、ユーラと共に、ご主人様に言われた、メニュー同士で食材のロスが出ないようにする為に、使い回しができる材料等を一通り書き上げたところです」
俺はマークが書いていたノートを見ると、100品以上のレシピから人参はチャーハンとグラッセとシチューに使える等といった感じで、綺麗な字で書き別れている。
「ふむ、だけど仕込みと調理時間もあるけど、そっちは?」
「そちらのほうは、主にユーラが先頭に立って、エメラ様達と実際に作って確認しております」
俺は時魔法があるからサクサクと作れるが、この世界は既製品がほぼ無いという状態なので、ソース一つにしても自ら仕込んでおく必要があるので、あんまりホイホイと何を出すか決められないのがきつい。
ちなみに、唐揚げやチャーハン等と言った、日本では馴染みある料理でこちらに無い物も一応売りとして出す予定だ。
「そうえいば、マリーが飲食店で働いてた事あるから、ホールで働く側の意見も聞いといたらどうだ?あと、ヴィリーナ達にも試食させて、意見を聞いておけ」
飲食店はただ料理を作って出すだけではなく、ホールの雰囲気も重要なので、客に寄って接客を変える必要もあり、客層や料理の残り具合からもそこから客から料理の意見を聞けたりするので非常に重要だ。
「分かりました。それと、道具屋の特許の件なのですが、とりあえず『ピーラー』『スライサー』
『ライター』『クリップ』『洗濯バサミ』『伸縮ハンガー』『スプリング』の取得できました。なので、さっそく契約している工房に生産の受注をしようと思うのですが、いかがしましょう?」
そういえばもう、そんなに立つんだっけな。
「任せる。発注個数もとりあえず1万個ずつって言いたいが、売る場所がうちの店しかないからなぁ~」
道具屋は一応商店街の中では一等地にあるのだが、だいぶ狭いのだ。
地下を作ってあるから、各1000個づつくらいは入るだろうが、同じ街でしかも一店舗だけじゃ捌き切れるか怪しいな。
一応俺の作ったポーション類は下級・中級・上級は最初に5個づつ作ってあとは全部複製した物で、
素材も全て買ったが、2万リアもしていない。
なので、本来の相場が、回復ポーションが500・1000・3000、魔力回復ポーションが1000・5000・10000となっているが、それより遥かに安く売れるが、それをすると錬金術ギルドに睨まれてしまう上、あまり数が出回っていない上級ポーション類を大量に出すとこれまた、錬金術ギルドに睨まれてしまう。
商売って本当に面倒くさい。
例 礼金術lv3
回復ポーション
下級 少量の体力を回復する 軽い切り傷程度を治す
中級 そこそこの体力を回復する 深い切り傷を治す
上級 ほぼ完全に体力を回復する 腕等を切断した場合でも、すぐにくっつけながらふりかけると治る。
魔力回復ポーション
下級 100回復
中級 300回復
上級 600回復
ちなみに、錬金術スキルに依存なので、lv1が50回復の場合lv10が作れば99999し、死んでなければどんな怪我をも治す。
つまり、ただの回復ポーションがエリクサーになるというわけだ。
「商人ギルドの方に販売してくれる店を紹介してもらいましょうか?マージンを幾ら取られるか分かりませんが、多くても2割程度だと思いますが」
「2割かぁ~、ていうかそもそも値段設定すらしてないことを思い出した。原価とかもそこらへんも一緒に調べといてもらえるか?」
便利だろうけどあんまり高いと売れないだろうから、どうしたものか。
「分かりました。明日にでも工房に行ってきます」
そういうと、マークが俺が渡したメモ帳にスケジュールを書き込む。
「あぁ、もうそろそろお前達の飯の時間だから後は俺がやっておくよ」
俺がそういうと、ちょうど扉をノックする音が聞こえた。
「マークさん、食事の準備ができました」
声から察するにエメラダだろう。
「分かりました。直ぐに向かいます」
マークの返事を聞くと、エメラダが離れていく足音が聞こえる。
「それでは、失礼します」
「あぁ、俺もしばらくしたら出かけるから後は頼むな」
扉に立ち上がって扉に向かうマークに言うと、
「畏まりました」
一礼をしてから、マークが部屋を後にする。
俺は自分の席に座ると、軽く息を吐く。
「さーって、がんばりますか」
引き出しから書類を取り出すと、アリンを連れて来るルーツが来るまで書類仕事に取り掛かる。
「それで、今日は何のクエストを受けるんだ?」
冒険者ギルドの掲示板を見ながらグランドに聞く。
前回のうちでのプール以来、グランド達とはだいぶ打ち解けた。
「それなんだが、南の森にワイバーンの目撃情報があったので、ワイバーン狩りのクエストを受けようと思っているんだが、ワイバーンとは戦ったことはあるか?」
グランドが俺の方に向きながら聞いてくる。
「無い」
俺が首を振ると、グランドが説明を始める。
「ワイバーンはドラゴンの中で最下級とされる存在なんだが、それでもAランクモンスターに指定されている。体長は10m程なのだが、動きが機敏で、マンティコアより空中を自由に動き回り、
鋭い牙と爪で鋼鉄すらも切り裂く攻撃力がある」
なるほど、まぁテンプレ通りと思っていいのかな?
「魔法とかは使わないのか?」
「叫び声に魔力を乗せるという魔法を使ってくる。下手に喰らえばしばらく耳が使えなくなるが、使う際に溜めがあるので、回避し易い。だが、火球を吐く場合もあるので、回避は必須だな」
「なるほど、そういえばワイバーンは狩った事はあるのか?」
経験があるのと無いのとじゃ大違いなので、一応確認はしとこうとグランドに聞くと、
ミールが代わりに答える。
「2回だけあるよー、どっちも他のクエスト中に遭遇したんだけど、装備もアイテムもほとんど残ってたし、相手も1匹だけだったから、なんとか勝てたよ~」
ほとんど余力が残っていた状態でなんとかか……。いつ頃の話か分からないからなんとも言えないが、大丈夫なんだろうか?
「心配しなくても大丈夫だ。あれは3年も前の話だ。今の俺達に加え、ツキヒトがいるから例え10匹来たとしても負けるはずがない」
ルーツがやたらと俺を持ちあげる。
特にアリンちゃんがうちの学校に来始めてから俺への株が鰻登り状態だ。
「まぁ、ワイバーンの鱗は一角タマスより更に堅いが俺達の武器と二人の魔法でなら十分通じるだろう。手順としては、羽を落としてから落ちた所を倒すのがセオリーだな」
グランドとアレッドが新調した武器を俺に見せる。
「なるほど、まぁ、俺も試したい魔法もありますし、任せてくれ」
軽く右手を握りながら胸元に上げる。
「ほう、新しい魔法か。どんな物か今から楽しみだな」
新しい魔法というとさっそくルーツが食いついてくる。
「まぁ、見てからのお楽しみだよ」
俺とルーツが二人でニヤニヤと笑っていると、
ユリーカが呆れた用に頬に手を当てて
「Aランクのワイバーンを狩るのに、まるで鹿狩りでもしに行くみたいね」
と呆れている。
そして俺達は、ワイバーン討伐のクエストを受けて南の森へと向かった。
「それにしても、最近浅いところに高ランクの魔物が出るようになったなー」
道中、アレッドが空に浮かぶ雲を見ながら言った。
「そうだねー、偶にそういうこともあったけど、ここ最近ずっとだよねー。
これじゃ新人さんが大変だよ」
先頭を歩くミールが大きめの声で皆に聴こえるように言う。
「そうなのか?」
そうえいば、ゴブリンの件もあるし、前のマンティコアもなんか似たようなこと言ってた気がするなぁ~。
「そうねぇ~。魔物にもそれぞれ縄張りがある上に、高ランクの魔物は魔力が濃い森の奥や洞窟の奥にいることが多いから、浅い所に出て来るのなんて珍しいのよねぇ~」
うぇ~、なんかタイミング的にどう考えても俺が関係してそうだなぁ~。
幾つか、理由は思いつくけど、まずは信仰を集めてフィリアと話せるようになってからだな。
「へぇ~、魔物達にも何か事情でもあるのかな~?」
とりあえずてきとーに答える。
「事情か……、魔物でも古龍等高度な知能を持つ魔物もいるのだから、もしかしたら何かあるかもしれないな」
っお、やっぱそんな竜いるんだ。できれば話してみたいなー。
そのままあれこれと話しをし、森についた頃に、先に軽く昼食を済ませた後、各々装備とアイテムを確認を終えると、ミールを先頭に森に入っていく。
それから30分程歩いたところでミールが止まり、俺は魔力探知で前方を探ると
恐らくワイバーンと思われる生物を発見する。
それを伝えると、ミールが確認をしに行く。
「いたよ、しかも3匹。大きさ的には平均的だね。見た感じ獲物を探しながらぐるぐる回ってたよ」
ミールが戻ってくると、俺達は車座になってミールからの情報を聞き、戦略を立てる。
「ふむ、なら獲物を狩るのを待って、食べている最中を狙うか?」
「それもいいけど、でもそれだといつになるか分からないし、どこかへ行ってしまわない?」
アレッドとミールが意見を述べる。
「何、今の私達なら3匹同時でも問題ない。このまま行こう」
と、ルーツが全員の顔を見回しながら言う。
「そうだな、今の俺達は3年前の俺達ではない上、20匹のマンティコアも倒せたんだ。
何より、優秀な魔法使いがもう一人いるんだから問題ないだろう」
グランドが俺を見ながら、軽く笑う。
「よっし、それじゃあいっちょやっちまうか!」
アレッドが立ち上がると俺達も全員立ち上がって、ワイバーンの元へと向かう。
ワイバーンとの距離が約50mまでに近づくと全員戦闘準備に入る。
ワイバーンはぐるぐると空を回っており、こちらにはまだ気づいていないようだ。
「よし、それじゃあ誰から行く?」
「私が行こう。まずは一番大きいやつの羽を落とすので地面に落ちたらグランド達が仕留めに行ってくれ。その間にミールと私達が残りの二匹を相手にしておく」
ざっと、ルーツが説明をすると、杖に魔力を溜め初め、十分な魔力を溜めると、ワイバーンに向けて
ウィンドカッターを放つ。
放たれたウィンドカッターは、動き回るワイバーンの両羽を見事に絶ち、重力に従って地面へと落下する。それと同時にグランド立ちは即座に落下地点へと走る。
同族が攻撃を受けたのに気づいた二匹がこちらに気づき襲い掛かってくるが、
突如、一匹が爆発し、片羽をもがれて体制を崩し、落下しているところをウィンドカッターで首を絶たれる。
「よし!成功だ!」
そうしている間に、残ったもう一匹がミールの矢を3本程受けながらも、ルーツのウィンドカッターを辛うじて避けながら向かってくる。
そして、20mほど接近した所で一瞬溜める姿勢をすると、未来視を使って、吐き出す火球に同質量のウォーターボールをぶつけ、水蒸気で目眩ましをしてその間に移動すると、
こちらの位置を失いながらも突撃してくるワイバーンに向かって3人で攻撃をすると、あっけなくワイバーンは絶命した。
2体のワイバーンをアイテムボックスに入れている最中にグランド達がやってきたので、もう終わったと告げると、
「流石だな」
と、軽く笑いながらいうと、皆もつられて笑い、そのままもう1体のワイバーンをアイテムボックスに入れに行く。
「さっきの何もない場所での爆発。あれが試して見たかったことか?」
最後のワイバーンをアイテムボックスに直していると、ルーツが先程の爆発について聞いてきた。
「あぁ、そうだよ。予め触れると爆発する魔法陣を用意しておいて、それを光魔法で見えないように
隠しておいたんだ」
いわゆる、設置型爆弾だな。ただし、魔法陣は起動している状態なので、魔力感知がするどいマンティコアには効かなかっただろう。
「……、一体何から驚けばいいのか分からないが、光魔法で見えなくすることができるのか?」
ルーツが、不思議そうに聞いてくるので、百聞は一見に如かずってことで実践してみる。
「そうだよ。ほら、こうやるんだ」
そういって、俺は光学迷彩魔法で姿を見えなくする。
「うわ!ツキヒト君が消えた!」
「本当!全然見えないわ!」
それぞれが思った通りの反応が面白い。
「って、感じで、これを使って攻撃したんだよ」
結構簡単に言っているが、実際は地雷型の魔法陣は魔力が無くなるまでは消えること無いのだが、
光学迷彩の方は、維持をしながらしないといけないので、他の魔法が使いづらいのだ。
「……、その魔法って犯罪し放題じゃないか?」
アレッドがぼそっと呟く。
「あぁ、たしかに危険だな……。だけど魔法使いなら気づくんじゃないのか?」
グランドの言葉にルーツが答える。
「探知魔法でもすれば分かるだろうが、それをしなければ気づくことは難しいだろうな」
皆、難しい顔をしているが犯罪とかに使うつもりは特にないので勘弁してほしい。
「まぁ、悪用するつもりは無いから安心してくれ」
必要があればしますけどね。
「まぁ、ツキヒトなら大丈夫でしょ」
「そうだね、それよりも早く帰ろう!ワイバーンは3匹とも状態もいいから結構な値段になると思うし、今日も宴会しようよ!」
例に漏れず、ワイバーンも下級とは言え、ドラゴンなので捨てる所がほとんど無いと言われているほどの素材だ。しかも一部の肉は高級品として売られているそうな。
「いいねぇ!ワイバーンの肉もあるし、それでステーキでも焼いてもらおうぜ!」
アレッドも乗り気でもう宴会する気満々だ。
「それなら、俺もとっておきのワインを出すから楽しみにしといてくれ」
とっておきとは、もちろん月の葡萄だ。幾らでも増やせるからといって、あんまり出しすぎるのはどうかと思うが、こいつらならいいだろう。
「ほぉ!そりゃ楽しみだ!んじゃ、さっさと帰ろうぜ!」
「そうだな、一応まだ森の中だから警戒は怠らずに戻るとしよう」
グランドが既に宴会気分だった皆に、気を引き締めるように言うと、街へと戻っていく。
だが、その為の最初の一歩を踏み出した所で、急激に迫る巨大な存在を感じ、俺は振り向くと、
鷹の目を使ってなんとか見える距離に赤黒い巨大なドラゴンがこちらに向かってきていた。
「どっ、ドラゴンだ!!」
俺の声に、一同が振り向き、俺と同じく鷹の目を持つミールがそれを補足すると、
「レッドドラゴン!しかもあのサイズ、SSクラス!災害クラスのドラゴンだよ!」
ミールの言葉に一同が絶句すると、
「全員、走れ!!」
と、グランドの悲痛な叫びが森に大きく響く。




