表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/5

手違い

心地よい微睡みの中、誰かが自分を呼ぶ声がして目が覚める。

辺り一面真っ白な場所で体を起こす。


「え?……どこだ、ここ?」


「ようやく起きたか、ソウタよ」


名前を呼ぶ声がして振り向くとそこには何とも形容しがたい人物がいた。

顔は分かるのだが、すこし視線をそらしたらどんな顔をしていたか忘れてしまいそうな感じの人だ。

それと何となくだが神々しいような不思議な感じがする。


「あの、貴方は?てか、ここは?」


「そうだな、話は色々とあるが……永い時を生きると色々あるよねっていうのが結論だ」


「は?」


「ごめん。手違いで君、死んじゃった」


「は?」


どういうことだ?目の前のこの人は何を言ってるんだ?

そう思った瞬間色々と記憶から溢れ出る。

いつものように期末テスト前日に一夜漬けしたせいで遅刻ギリギリの時間に起床して、今時古いシチュエーションでしかない食パンを口に咥えながら必死に走って……


「曲がり角から飛び出した車にはねられた訳だな」


「そ、そうだ思いだしてきたぞ、そこから意識がなくて」


「目が覚めたら、ここにいる訳だな」


「ってことは」


「死んだってことだね、うん」


「まじ?」


「まじまじ」


どうやら、まじらしい。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ