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4章②

 知っている人に会いたい気分ではなかったが、亮太と牧人がソフトボール部のストライクアウトをしたいというので、千香もしぶしぶ室内練習場についてきた。

「こんちはーす」

 室内練習場にはソフトボール部の一年生三人がいて、そのうちの一人、おたみさんが千香のもとに近づいてきた。おたみさんは、多美恵という今風ではない名前と、ややふっくらしたお母さんキャラということから、おかみさんとかけてそう呼ばれていた。千香はピッチャー、おたみさんがキャッチャーなのもあり、普段からよく話す。

「千香先輩どうしたんすか?」

「いや、この二人がストライクアウトやりたいっていうからつれてきたの。どう? お客さん入ってる?」

「そうっすね、チラホラってところっす。お客さんはほとんどが中学生で、たまにウチの生徒って感じっす」

「景品、何か出た?」

「私たちの時間はC賞が一人だけっす」

「そっか、ここ場所よくないもんね」

「くわああっ、それにしてもあのお二人さんカッコいいですね。千香先輩とどういう関係なんですか?」

「いま投げているほうが幼なじみで、帽子をかぶっているほうが中学時代の友だち」

「へえ、そうなんですね」とおたみさんはうなずいたあと、小声になった。

「ちなみにあのお二人はどういうご関係なんですか?」

「いまは同じ高校で、以前は同じ中学の野球部仲間だよ」

「そういうことじゃなくて、どのくらい濃密な関係で、どちらが攻めでどちらが受けかとかそういうことですよ。決まってるじゃないですか、もう」とボソボソいった。

 おたみさん、実は腐っていた。

 亮太と牧人はキャッチボールをしていた。亮太がソフトボールのピッチングフォームで球を投げる。体重移動、リリースポイント、球の回転、どれもがピッチャーの千香から見ても理想的だった。

「あいかわらずいいフォームしてるな」

 千香がつぶやくと、おたみさんも反応した。

「ですね、あの首筋から腰にかけてのライン、そしてプリッとした筋肉質なお尻、いいからだしてます。ああ、あの服を一枚一枚剥くように脱がしていきたい、薄いがしっかりとしたその胸板、そのしなやかでおいしそうな肢体」

「? おたみさん?」

「ぐへっ、なんでもないです。ちょっとした心の吐息です」

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