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言葉で伝わらなくても。  作者: モロキ
51/105

不明瞭

この前の土曜日、藤井さんに、

「付き合ってみない?」と言われて、

「お付き合いします。」と答えたよね、確か………


……… 本当に確かなの?

自分に尋ねる………

そうだったって気がするんだけど、

自信がない……

白昼夢をみたのかも………


だって、何も言ってこない………

そもそも、メルアドも交換していない……

携番も知らない……


からかわれたってことなのかな……


それとも、やっぱり夢?


そんなふうに、

訳がわからないまま、2カ月近くが経った……


仕事は、慣れてきていた。任されることも次第に増え、それがやりがいにもなった。

土曜日の出勤はやめていた。


私生活では、週1で合コンに出かけた。

結婚はまだまだ遠い先のこと、切実ではない。

合コンで、気が合う人と出会えればラッキーだった。そうでなくても楽しめた。

「出たて」は強い。がっついていないイメージは有効な武器だったし、男の子はちやほやしてくれた。女子メンバーで結束して「お持ち帰り」にさえ気をつけておけばよかった。

会話や食事、ゲームをさんざん楽しんで、

「また会おうよ」になる前に、逃げた。

上手にすり抜けていると思っていた。



藤井さんのことは、気になりつつも、


生活パターンを崩す気はなかった。


だって、


藤井さんは忘れてしまっていると思っていた。


誘ったコをいちいち覚えてたらきりがないのかも?


それが正解な気がする。


私だけがいつまでもこだわっている気がして、馬鹿みたいだと思った。悔しかった。









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