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検討会 3
「橘は、気づいていたの?」
なんかもう圧倒されてしまう。
なんでもお見通しなんだね、橘さんは、
いえいえ、まだ、さっきの発言の数々を全部肯定したわけではありません。
頼んだビールと梅酒サワーが来た。一気に飲む。
美味しいなぁ。もう一杯頼もうかな。
橘はいいよって許してくれるかな?
橘は、
「もう飲むな。怪しくなってんぞ。」と、止めた 。
それならと、隙をつく作戦を立てる。
橘は、続ける。
「去年さ、同期の飲み会を何回か開いたよな。
藤井さんと出くわしたこともあったじゃん。
最初は偶然だと思っていた。
けど、偶然も重なると、必然だし、
で、注意して観察していたら、
そうなのかなって。
だって、藤井さん、めちゃくちゃ、
牽制してくるし、
あの人、意外と独占欲強いよな。
俺なんか、佐倉と仲いいから、
やたらと睨まれて、怖かったぁ。
指導にも、私情はさみまくりで、
俺は全く関心持ってないです。
と、何回アピールしたことか。」
橘には、そんなふうに見えてたんだ




