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言葉で伝わらなくても。  作者: モロキ
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検討会1

敦子さんと会った翌日、

橘との約束を果たす。

同期でよく使う居酒屋に腰を落ち着け、

橘はビール、私は梅サワーを頼む。

飲み物と、枝豆、焼き鳥、サラダなどが置かれ、グラスを合わせる。


「お疲れさま、」と互いに慰労した後、

食べ物に箸をつける。

「大根サラダ、上手いな。」

「うん、シャキシャキして、梅ドレッシングと合うね。」と言い合いながら食べるのは、楽しい。

橘に問われるがまま、先日の出来事を、昨晩の話も含めて、すべて話した。


聞き終えた後、


私をじっと見つめ、

「で、」と橘。

(そんなに見ないで。怖いよ、橘)と思いつつ、


「で、?」と私。

何? まだ、聞きたいことがあるの?


と、橘は、

「佐倉は、腹黒なの?」と聞いてきた。


そこ? 気になるのはそこなの!?

そんなところスルーするとこでしょ。


憮然として、

「何で聞くの?」と聞いたら、


「面白いから、」

と、言い切られてしまった。


だから、

「逆に、橘はどう思う?

私のこと、腹黒だと思う?」

聞き返してみた。


橘は

「そうだな」と少し考えて、


「浅はかだと、思うかな。」

と答えた。ビールグラスに口をつける。


なんだと!?何を言い出すんだ?

「ア、サ、ハ、カ、で、す、か、」

と一語一語区切って復唱し、


「理由を言って貰っていいですか?」

と続けた。

妙に腹立たしい。クソッ、と内心舌打ちする。


すると、

橘はゲラゲラと笑って、私を指差しながら、

「そんなとこ、」


「本当に、大人げないよな。」と続ける。


まだ笑っている。


笑いすぎ!と睨む、

と、

ようやく笑いが治まったらしい

橘が

「佐倉ってさ、」

と続けた。







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