1つの終わり
グロ注意
「う・・・っ!?」 「・・・これで、私の1つの復讐が終わった。それでは、次の世界で会おう。日下遙。」 この、葛葉妖夜が私にどんな恨みがあるのかは、知らない。だが、私はここに来るまでに、輪廻のまじないをかけておいた。その術は、1度私が死んでも、もう1度私達はある時間で目覚めることができるというものだ。しかしそれは、このループを断ち切るまで、永遠に私達はその切り取られた時間から出ることができないということだ。葛葉妖夜は、それを逆手に取り、次の世界でも殺し、永遠に出られないようにするつもりなのだろう。 「次の世界では、お前達の頭を抉ろう。今は胸だったが、次は頭だ。」 「・・・いいわ。あなたが次に頭を抉ろうというのなら、私達はあなたを・・・。」 そこで私は何も感じなくなった。 日下遙の胸からは、まだ血が流れている。一面に広がる赤。光彩を失った瞳が、恨めしげにこちらを見上げている。 「・・・さて、次の世界では、どう頭を抉ろうか。頭にドリルで穴を開けようか。それとも、硬いもので殴って殴って、ぐちゃぐちゃにしてやろうか。くくく、自分で言うのもなんだが、悪趣味だな。」 そこで、世界は止まった。時間が、戻り始める。