第六十九話 一緒に帰ろ?
始業式の次の日、明坂高校では入学式が執り行われる日であった。
(高橋)「今回も宮浦先輩が、送……辞……?をするんですね」
(宮浦)「まぁ、会長やしな」
(田辺)「これって結局、名前何になるんでしょうね」
(松原)「田中先生は、『送る言葉』って言ってましたけど……」
(宮浦)「縮めたら、ほとんど『送辞』やな(笑)」
(松原)「確かにですね(笑)」
(田辺)「というか、僕たち要ります?後ろの方で座っとくだけなんで」
(高橋)「確かに、会長と副会長以外要らないような……」
(宮浦)「生徒会として出てるからしゃぁない。在校生代表の中に生徒会って意味も含まれてるしな」
「「そうだったんですか!?」」
(宮浦)「って、1年の時に教えられた」
(高橋)「あっ、そろそろ始まりますね。頑張ってください。先輩方」
式は順調に進み、もうすぐ出番というところまで来ていた。
(松原)「(頑張ってね。転ばないでよ(笑))」
(宮浦)「(転ばんよ(笑))」
懐かしいな。そんな、経ってないけど…………
相変わらず、上目遣いやな。卒業式の時は緊張したけど、今は安心出来る。
(教頭)「在校生代表、宮浦颯真」
(宮浦)「はい」
その後入学式を終え、生徒会は集まっていた。
(田中先生)「これで、後期も終わりやな」
(高橋)「あっという間でしたね」
(田辺)「先輩方は、前期出るんですか?」
(宮浦)「勉強があるから、やらへんかなぁ。そこまで器用じゃないし」
(松原)「私もその予定です」
(田辺)「そうなんですね」
(宮浦)「そういう、2人は?」
(高橋)「私は書記でしようかと思ってます」
(田辺)「僕は、会長に挑戦してみようかと」
(高橋)「田辺に出来るの?」
(田辺)「当選するか分からんけどな」
(宮浦)「まぁ、頑張れ(笑)」
田辺・高橋は部活動紹介の準備に取り掛かっていた。
(松原)「……颯真、一緒に帰ろ?」
(宮浦)「そうやな。昨日は帰れんかったし」
(松原)「…………ねえ、颯真」
(宮浦)「どうしたん?」
(松原)「……私たち、受験生じゃん?」
(宮浦)「そうやな」
(松原)「デートも実質、遊園地だけで終わってしまうのかな……」
(宮浦)「…………ゴールデンウィークどっか行く?」
(松原)「でも、遠出出来ないじゃん……」
(宮浦)「……勉強デートとか?」
(松原)「どこで?」
(宮浦)「例えば…………家とか?バレる可能性はあるけど、空き教室もあるし」
(松原)「……ゴールデンウィーク、颯真の家に行きたい」
(宮浦)「ゴールデンウィーク……あっ、ちょうど親どっちも出張やから大丈夫やと思う」
(松原)「本当に!?」
(宮浦)「許可取らなあかんから分からんけど、まぁ…………大丈夫やろ」
(松原)「私も、まだ付き合ったこと自体明かしてないからそこからになってくるけど……勉強って名目なら大丈夫なはず」
(宮浦)「……じゃあ、とりあえずゴールデンウィークは空けとくな」
(松原)「うん、楽しみにしてる」




