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明坂高校生徒会はこんなもんやで!  作者: 綿ダッコ
〜夏の過ごし方〜

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第十五話 逃げるのはいや

――俺は頑張れない

入学後そう思っていた。

しかし、彼女は違った。

来る日も来る日もひたすら、勉強していた。

誰も居ない教室で。

それを見て思った。

「なんで頑張れるんだ?」

そんな、なんともないように見える疑問でも、俺には重く感じた。

すると、体が先に動いていた。本能で相談したかったのだろう。

はたから見れば、ただただ変な行動だ。

しかし、その時の俺はそんなことは考えれなかった。


(宮浦)「勉強してるとこ突然ごめん……俺は1年2組の宮浦颯真。いつも前通る時に、1人で勉強してるからさ……」


ここで俺は言葉を詰まらせた。思考が体に追いついてきて「何やってんだ」と指令を出したのかもしれない。もしかすると体が聞くことを拒否したのかもしれない。

しかし、突然のことで彼女も反応できず、少しの沈黙を経て、ようやく言葉を捻り出すことが出来た。


(宮浦)「……なんで毎日勉強出来……るん?」


自信なさげに言った。恥ずかしいのだろう。

正直、答えは返ってこないと思っていた。そらそうだ。突然教室に入ってきたと思えば、「1人で勉強している哀れな人」という誤解を招きかねない文の切り方をしているのだから。

――そんな風に後悔し始めた瞬間


(松原)「なんで……ちゃんと答えれないけど、まぁ逃げる自分が嫌だからですかね」


そこで俺は我に返った。

そうだ、自分は逃げたくなかった。

たがら、模試で最低評価という現実を突き付けられた後、抵抗を堪えて親に協力をお願いしたのだ。

どうしても嫌で、小学生の頃逃げて後悔したのは、紛れもない自分だ。

そして、今その小学生の自分に逆戻りしつつある。

なんならしている。

この先後悔するのは絶対に自分だ。

そんな決意と、頑張れる原動力を作ってくれた彼女には今でも感謝している。

「つむぎに告白出来ないのも逃げだ」

そんな言葉が、自分の心に重くのしかかる。告白が成功しようがしまいが、勉強と同じように後悔するのは自分だ。

しかし、うまく勉強とうまく連動できない。

どうすれば……どうすれば……


(岡本)「これやから、ラブコメ純愛派はよ〜」

(宮浦)「へ?」

(岡本)「颯真って本編でも二次創作とかでも、ヒロインは主人公としか繋がること以外は認めれんタイプやろ」

(宮浦)「いやまぁ、確かにあんまり良くは思えんけども……というか、なんでそんな推理になった?」

(岡本)「いや、なんか俯瞰したいタイプかなって思って……そうなったら、颯真の性格的に……純愛かなって」

(宮浦)「いや曖昧!」


そんなツッコミにその場にいた文芸部員の3人が笑った。

そんなこんなで部室に着いた宮浦は、時間が迫っていることもあり、そそくさと生徒会室へと戻っていった。


――一方生徒会室では

入れ違いで来た真辺と松原が、それぞれの仕事の準備をしていた。

田辺は……まだ来ていない。

おそらく時間ギリギリか遅れてくるだろう。


(真辺)「颯真って文芸部やったっけ?」

(松原)「そんな話聞いたことないのでただの手伝いじゃないですかね?」

(真辺)「あーまぁそれやったらただの手伝いかもしれんね。颯真って頼まれると断りきれんよね」

(松原)「確かにですね。正直、体調崩さないのが不思議なくらい仕事引き受けますからね」

(真辺)「性格上そうなんかもしれんけど、やっぱり心配よな」

(松原)「(流石にあの時からの性格な訳ないよね)」

(真辺)「何か言った?」

(松原)「いえ、何準備しとこうかなって言っただけです」


そうぽつりと言った松原であったが、少し声が大きかったようで、宮浦本人が知られたくないと思い、すぐさま適当な言い訳をついた。


(真辺)「……にしても田辺遅いな」

(松原)「いつも通りギリギリに来るんじゃないですか(笑)どうせ田中先生も遅いでしょうし」

(真辺)「確かに田辺のことやからそうやろね(笑)田中先生が遅いのはよう分からんけど(笑)」

――職員室――

(田中先生)「ぶえくしょん!あー、帰ろかな」

――生徒会室――

(宮浦)「すみません。遅くなって」

(真辺)「全然丁度やで」

(宮浦)「あっホンマや」

(真辺)「そういえば、颯真って文芸部やったっけ?」

(宮浦)「いや、たまたま生徒会室で印刷してる時に来て、手伝って欲しいって言われて手伝っただけっす」

(真辺)「やっぱり。そういや何時に来たん?結構話してたって言ってたけど」

(宮浦)「大体……9時前です」

(真辺)「やっぱ早いな」

(宮浦)「まぁ癖ついてるだけっすけどね(笑)」

(真辺)「それでもすごいと思うけどな〜私なんかギリギリのバス乗ったで」

(宮浦)「ギリギリでもいいんですけど何かあった時に怖いじゃないっすか」

(真辺)「まぁ確かに」

(松原)「寝不足にならないですか?」

(宮浦)「親にもおんなじこと言われてる(笑)まあ、適応しちゃったから今更って感じかな」

(松原)「それは適応しちゃダメな気がしますけどね」

(宮浦)「……というか優斗と田中先生遅ない?」

(松原)「もう9時40分くらいですもんね」


すると勢いよく扉が開いた。


(田辺)「ギリギリセーフですよね?」

(真辺)「いやアウトや」

(田辺)「すみません……部活で遅れました」

(宮浦)「部活か、ならしゃぁないな」

(真辺)「というか、こんな短時間で何してたん?なんもできんのちゃう?」

(田辺)「30分あったら十分じゃないですか?」

(宮浦)「30分やったらアップだけで終わるやろ……せいぜいボレー練ぐらいは出来るかもしれんけど」

(田辺)「自分はアップもれっきとした運動やと思ってるんで」

「「「なるほ……ど?」」」

(宮浦)「というかこんなクソ暑い中よう10分ぐらいで着替えれたな」

(田辺)「流石に急ぎましたよ(笑)」

(宮浦)「あとは……田中先生だけか……」

(松原)「あの人も忙しいですからもうすぐしたら来るんじゃないですかね」

(宮浦)「まぁ、せやな」


――その頃職員室では

(田中先生)「ハンコですね了解しました――数学教えて欲しい?またあとででもいい?ごめん。生徒会行ってから教えるわ」


仕事に追われていた――

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