第十三話 作戦会議
宮浦は忘れることが出来なかった。
生徒会発足後、初仕事である交流会の準備で松原と買い出しに行けた日のことを。
買い出しが決定した日は、生徒会の仕事と交流に専念しようと自分に言い聞かせていた。
しかし他の生徒会メンバーもいたが、松原と出かけたというのもまた事実。
宮浦は告白をしたこともされたこともない恋愛初心者ではあるが、告白する口実を作るにはまず、仲良くなるところからというのはさすがの宮浦でも知っている。
そして、まずは気軽に話せる仲になろうと、夏休みに出かける約束を作ろうと努力し始めた。
「……もう1週間か」
夏休みが始まって1週間が経っていた。
その間、宮浦は1度も松原を誘う気配すら出せていなかった。
生徒会の用事で集まる機会はあと2回しか無い。
「この根性で誘えるんかな……」
宮浦はそんなことを考えながら、作戦を練っていた。
「……いっそのことメッセージで誘うか?」
そんなことを思っていたが、それではいけないような気がして、トーク画面をそっと閉じた。
なかなか作戦が決まらず、気が付くと、2時間が経っていた。
「とりあえず流れに任せるか……」
そう言い聞かせ、宮浦は残りの宿題に手を付け始めた。
――翌日――
起きた宮浦は、昨日に作戦を決めなかったことを後悔しかけたが、
考えれば考えるほど失敗するような気がして、一旦考えることをやめた。
「行ってきまーす!」
そう言い、太陽が照りつける中、学校へ向かった。
一旦は考えることをやめた宮浦であったが、
心の奥底には、薄暗い雲がかかっていた。




