第十話 定期テストはこんなもんやで
それから生徒会は、文化祭の準備に追われる日々が続いた。
クラスの準備も少しずつ進み、気付けば期末テストが目前に迫っていた。
――期末テスト初日――
松原はふと、中間テスト後の宮浦の反応を思い出した。
「焦らなければ、変に思われない――はず」
小さくそう呟いて、松原は視線を落とした。
(先生)「そろそろ始まんでー」
その声を追いかけるように、チャイムが鳴った。
松原は、また一問、また一問と淡々とシャーペンを走らせていた。
何回も復習しているおかげで、迷うことなく問題を解き進める。焦りも不安も、松原にとっては邪魔になるだけだった。
――テスト終了後――
終了のチャイムが鳴り、教室にざわめきが戻った。
松原は静かに息を吐き、視線を前に戻した。
すると、宮浦が友達と話しているのが聞こえてきた。
(友人)「どうやったー?」
(宮浦)「中間よりかは出来たはずやけど、ケアレスミスした気がする――」
宮浦は思わず机に突っ伏した。
(宮浦)「マジで最悪――」
教室のあちこちで、椅子を引く音が重なり始めた。
「この後どうする?」「どっか食べに行かん?」
そんな声が、教室に広がっていく。
――生徒会室――
松原が生徒会室に入ると、そこにはまだ誰も来ていなかった。
「――私もケアレスミスしてないよね」
すると、扉が勢いよく開いた
(宮浦)「強く開けすぎやって(笑)」
(真辺)「せやで、ただでボロいねんから」
(田辺)「あっ、すみません」
(真辺)「つむぎちゃんお疲れ〜」
(松原)「お疲れ様です」
(宮浦)「あっそうそう。さっき、田中先生に会ってんやけど、夏休みにも何日か仕事あるらしい」
(真辺)「いつやったら大丈夫?八月中はないらしいけど」
(松原)「八月に無いならいつでも大丈夫ですけど」
(宮浦)「じゃあ、田中先生に伝えてくるわ」
田辺が勢いよく開けたせいか、扉はミシミシと音を立てながら開いた。
その後、宮浦が生徒会に帰ってきてから、夏休みの予定や庶務を済ませた生徒会一行は、それぞれ帰路についた。




