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やることは
一人そのまま残ったタクアンを、こいつはおれとおないどしで、コウアンとドウアンのすぐ下の位なんだ、とトクジが紹介した。
そのタクアンは、コウドがいれた二杯目のお茶を片手に、まだでてゆく気配はない。
「 昨日のうちに、骸が落ちてた場所もここも、スザクたちできよめたんだろ?剥がされた顔があった川はドウアンとコウアンで一回清めたんなら、今日はスザクがやりゃあいい。 街の《大堀》は、おまえがきよめたんなら、あとはあいつらに任せればいいし、おれはもう、なにもやることはねえだろ」
つかみあげた湯呑をトクジへむけるようにした。
「おめえにしかできないことを、してほしいから、コウアンが呼んだんだ」
わかってるだろうというように、先にトクジはたちあがる。




