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《みたて》られたセイテツ
ここでチサイに病をみたててもらうときは、みな手をにぎられ、顔をじっと見つめられることになる。
セイテツは、顔色が悪い、という理由で、いきなり手をにぎられ、《みたて》が勝手にはじまったのだ。
結果、疲れと血のめぐりの悪さが原因だといわれ、薬をだされたので、ちゃんと金をはらって、それをうけとった。
薬はどうやら効いたらしく、そのあとしばらく、アッチのほうもかなりよかった。
女にもほめられたので、できればまたあの薬をもらってもいいのだが、それにはまた、 ―― チサイの《みたて》を、うけないと、もらえない。
あの目をまたむけられるのかと思うと、ふんぎりもつかない。




