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こんな骸
「天の橋を渡ったあとにある、東から流れてる川の岸にあるのをみつけたんで、その川上にいってみたら、もうひとりみつけた」
「おい、こりゃあ《大堀》にながれこむ川上もみないとならねえな。 ―― こんな骸をもし流されてたら、その水が流れ込む大堀も、清めなきゃならねえ」
トクジは庭にいる男衆たちに目で合図する。
すると入れ替わりでコウドがはいってきた。
「トクさん、シュンカに聞いたが、運ばれたのは死人か?今チサイ先生は貧乏人の往診にまわってて、すぐにこられねえんだ、が、 ―― なんだよ。もうお坊様をよんだのか」
骸を見下ろす見慣れない二人の坊主の『気』にとまどったような顔をしながら、会釈したコウドは、セイテツの横に腰をおとし、顔をおおう布をめくった。




