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ひろった
木戸をくぐって、白い着物に、首から数珠を下げたスザクが現れる。
「なんだおめえら。息抜きか?」
庭に立つトクジの足元、莚にかがみこむコウアンとドウアンをみて、眉をしかめたスザクは、下界にゆくときに羽織る墨染の法衣も袈裟もなく、着物は血だらけだった。
また木戸がひらくと、倒れた男がもう一人、同じように運ばれて、先に置かれた者に並べられる。
「どうした?」
トクジがむしろにならぶ二人の《死人》を目でさす。
「ひろった」
このこたえにセイテツが大きく息をつき、「どこでだよ」と、かけられたスザクの着物をめくってのぞくと、息をつめた。




