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おじじ様おばば様
「帝にでもよばれたのか?」
「謁見をのぞまれたのは、ジュフクさまだ。 なので、ついてきたわしらはそのあいだ、ひさかたぶりに、お前らの顔でもみようかと、伍の宮に顔をだしたというわけだ」
コウアンが代わりにこたえるのに、ドウアンが眉をよせ、おまえがいないというのでおれも寄ったのに、と、めんどうそうな顔をセイテツにむける。
「 ―― おまえの様子は、おじじ様にお伝えするからな」
「っはあ!?なんで、」
「ちかごろ、顔をみせていないそうだな。 ―― 天宮などという、手の届かない場所で、どのようにしているのかと、おれのところに手紙がとどく。 おばば様など、おまえのことを思い出し、泣いているというぞ」
セイテツは両親をはやくになくし、代わりに祖父母に育てられ、ここまで大きくなったのだ。
それはとても感謝しているし、二人のことは大事だが・・・。