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えらい坊主
スザクとシュンカがおもいあっているのは、みんなが知っているはずだ。
なんつうか、とミノワも口をまげ、顎をかく。
「 ―― あの、スザクっていう坊さん、愛想がねえだろ? シュンカを迎えに来て、チサイ先生を、にらむみてえにして連れ帰るっていうはなしだ。 女たちは、そういうのが気にくわねえ」
「そうじゃなくて、スザクどのは、女たちの客として店にこないから、気にくわねえってことじゃないのか?」
それもあるな、と手をうった。
「おランさんにしか、ついたことねえんだもんな。 でも、あの愛想のなさじゃ無理もねえとおもうぜ。おれも、前にとむらいにいった布団屋の葬儀で、経をあげたのがあの坊さんだったんだが、なにからなにまでシュンカにやらせて、えらそうなもんだった」
「ばか。えらいんだよ。 ―― スザクどのは、トクさんと同じくらいの『徳』がある坊さんだから、そういう坊主は《従者》がぜんぶ支度して、坊さんは何もしないもんだ」




