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おとぎばなし ― 剥奪 ―  作者: ぽすしち
 兆(きざ)し

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おれもゆく


「まあ、たしかに、どんなやつなのか、今いるうちに、みておくとするか」


 『いまいるうちに』?と、ききかえしたセイテツに、むかしからみせる冷たい笑いがかえった。


「スザクにとりいろうとする者は多い。そいつにいかに『力』があろうとも、《徳》をとった坊主の従者であるかぎりは、その者にも《徳》をとってもらわんとな。 ―― そのシュンカという者、まだ《徳》をとってはおらぬのだろう? 高山たかやまにはいり《徳》をとる修行に、はたしてその者が、最後まで耐えられそうかどうかわからんからな」

 



 たしかに、徳はとっていないが・・・・。


「いや、たしかにそうだけど・・・・」

 まあいいや、と藁色の頭をかいて絵師は口をとじる。



 この従妹いとこは、むかしから、セイテツの言葉など相手にしないのだ。




 なら、はようゆくぞ、とコウアンが先にゆくのに、ゆっくりとドウアンが続く。




 この従妹がおのれの思い込みから目をさます瞬間がみられそうだと、セイテツはにやけながら、おれもゆく、とあとをおった。






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