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あとは
残虐な表現あり。ごちゅういを
「 ミノワ、・・・すまねえ・・・ 」
謝りながら、抱えた男の、皮がはがされた顔をみる。
もう、その目玉はどこもみておらず、むきだしの歯は、血にまみれすぎて赤い。
ごふ、と小さく咳をだしたミノワの手の先が、コウドの腕を、つかむようになでた。
これだからウド兄は
いつも言われていた声が聞こえた気がしたが、抱えていたミノワのからだがぐずぐずといやな音をたてはじめ、その血がうつったコウドの皮膚が、いっきに黒くなっていった。
追いついた男衆に乱暴にミノワからひきはなされる。
うつった血をぬぐわれ、黒くなってくさった腕の部分に布をまかれ、ミノワをなげすてていった男がとびこんだ竜巻が、今度はおともなく辻に吸われるようにきえてゆくのをみる。
あとはただ、屋根の上でミノワのからだがおのれの血で腐ってゆくのを、みていることしかコウドにはできなかった。
あとすこしでおわりです。。。




