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あのとき
申し訳ございません。前からのはなしのつづきものとなっておりますので、よろしければ他のはなしもひろってやってください。。。。
なぜ、スザクが徳をとることになったかというと、それはやはり帝の《くちだし》によるもので、当のスザクをさがしあてて高山につっこんだのは、おなじく《くちだし》によって命じられた(そのときはまだ神官だった)セイテツだった。
まあ、今思うと、これはこれでいい。
徳をとったスザクと組まされ、伍の宮に住まうことになり、妖物退治をすることになって、けっこうがんばったのだ。
その妖物の数が減ったなあと感じ始めたころに、シュンカと会うことになったのだが、初めて会ったときのことは、あまり思い出したくはない。
なにしろ、そこでシュンカは、自分のいた里も親も、すべてなくしてしまったのだから。




