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おとぎばなし ― 剥奪 ―  作者: ぽすしち
チサイの正体

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『ナカミ』


「ああ。 ただ、《神官の禁術》とちがって、《からだ》はのっとらない。 一度《魂》をてにいれてもそのままもどし、『とおり道』として『おいて』おくはずなんだが・・・」

 あの者たちは、誰かによばれたようなことをいっておったのだろう?とタクアンをみる。



「たしかにそういってたし、それに、さいごに、 ―― 」




『  ナカ  ミ  ごぼ っごぼっぼ  サガセ っごっ っぼご  』




 コウドも腕を組んでうなずき、ナカミ、サガセとは、なにの中身だ?とタクアンをみる。


 なにか言おうとして口をあけたタクアンが、そこで固まった。




「 ―― だから、ケイテキか・・・?」


 目だけをドウアンにむける。


 トクジもはっとしたように、ちっくしょお!と立ち上がった。




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