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嘘と真実2

「煌」

「そうだ。俺の正式な名は煌。」

「父も死んだ事になってるが、母と暮らす為に死んだ事になっている。


「キリス王も生きてるの?」

恐る恐る聞くベルに、キラは「あぁ」と頷いた。

俺が両親を奪った。だから二人には幸せになってもらいたい。そういうキラに何故自分の幸せは含まないのだろうかもどかしかった。

自分が生まれてきたから、うまくまとまりそうだった運命が狂いだしたのだろうとずっと思っていたのだろうか。



「それっておかしくない!?」

ベルはどおしても納得出来ずについ、気持ちを言葉にした。

「キラは何も悪くないじゃん。」




生まれて来たのが罪?そんな事誰も思ってないと思うよ

。ベルもそう思ってた時期はあった。だからこそ余計に思う。



「確かにキラが生まれて失ってしまった事はあると思う。そこは否定しない。だけど、失う物が多くてもそれでもキラには生まれて来て欲しかったんだよ!」




母マリーもきっとそんな思いで私を生んでくれた。

ベルは自分にも言い聞かせるように続けた。

キラはそれを聞きながら微笑んだ。


「お前は本当に変わってるな。俺がどんなに威圧しても帰らないわけだ。」

「へ?どう言うこと!?」

「普通の姫なら夫となる国王はいないは、その留守中に威圧的な兵士がいれば母国に泣きつくだろう。」

「………………」

「ちょっと威圧すれば帰ると思ったのに、お前ときたら鈍いのか何なのか。お前の脳天気さには絆されそうになったし。」


キラは笑いをこらえようとしてたが、くくくとこぼれた。



「笑いすぎ!!」

「ただの兵士があそこまで王妃候補にしないだろう。」

「ちょっと」

「俺がイヤだと帰れば、国王にもお前にも非がなく終わったのにな。」



「それじゃキラだけ悪者になるでしょ!そんなのおかしい!」


キラはベルの頭を撫でながら微妙そうな顔をした。ベルはキラの手を掴むと、キラを真っ直ぐ見つめた。




「なんでキラだけ責任を負わなきゃいけないの!?誰も悪く無いじゃないの」



運命が噛み合わなかっただけ。選んだ選択が正しくないかも知れないけれど、間違いでもない。嘘に嘘を重ねすぎた。

先代の時についた嘘が今、子供達を雁字搦めにしている。




「わかったわ!!」

「何がだ?」

「こうなったら嘘は嘘で固めましょう」


ベルの突拍子もない言葉に、キラは唖然とした。



「嘘を隠す為にはもう付きすぎたから、嘘で隠すしかないわ。」

「俺の首ひとつですむなら、それが一番だ。」



「は?それ以上言うと怒るからね!木を隠すなら森に隠せと一緒でしょう。嘘もつき続ければ真実になるわ!」

ベルの突拍子もない言葉にさすがのキラも声をだして笑った。



「ははは。無茶苦茶だな。お前」

「いやいや、どう考えたからって元がはちゃめちゃすぎるんだからしかたないでしょ」




「そうと決まればみんなが幸せになる作戦会議をしましょう!!」

ベルは立ち上がるとすぐさま自分の部屋に戻りやるべきことを書き出し始めた。

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