真実2
ドアを開くと、一気に日差しが差し込む。
日当たりのよい部屋。神殿には似つかわしい、カラフルな家具が置かれていた。
―――女性の部屋?
「なにこの部屋?」
その部屋は今も誰か住んでいる様な、綺麗に整えられた部屋だった。
「ここは昔天女が、使っていた部屋だ。」
「月に一度の清掃以外入るのを先王が禁じていたから、誰も来ないはずだ。ちょうどいいだろう。」
「入っていいの?」
「バレなければ問題ない。」
ちょっとバレなければって――!!
キラは椅子に腰をかけると、「覚悟は決めたのか」と問いかけた。
「覚悟かどうかはわからないけど、今のままでは私はアメジストに帰るつもりはない。」
「まぁいいだろう。」
キラはテーブルの引き出しから一枚の写真を出した。
黒髪で象牙色の肌の異国の少女。
「これは?」
「名は茉莉花」
―――アマギにそっくりな少女。
「天女?」
「そしてもう一枚。」
キラがもう一枚の写真を見せようとしたその時、部屋の外に階段をあがってくる足音が聞こえて来た。
「誰か来た!?」
「静かに」
この部屋まで階段一本道。今から部屋を出ても、階段で鉢合わせしてしまう。
「入っちゃ駄目な部屋なんでしょ?」
「あぁ。人がくるはずないのだが、こっちに。」
キラはクローゼットをあけると、かけられていたドレスを端に敷き詰め、空間を作った。
ベルを押し込めると、キラもクローゼットに入った。
ウォークインのクローゼットなので人は余裕で入れるが、ドレスや小物やとたくさんしまわれているため2人で入ると距離がとても近い。
「向こうもコッソリ入り込んでるはずだから、すぐでて行くだろう。ここでやり過ごすか。せまくて悪いが少し大人しくしてろよ。」
「うん。」
息を潜め隠れる事数分。クローゼットの隙間から見えたのはは二つの影。
「ちっ、何であいつら。」
キラは舌打ちをすると、二人が誰だかわかったみたいだ。
ベルは目を見開いて、入ってきた人物の顔を確かめるとそれはよく知った顔だった。
―――陛下!?
クロウドが人目を気にしながら部屋に入る。そのすぐ後ろにはアマギの姿があった。
入り口の扉を閉めると、二人はベル達に全く気付く様子もなく話し始めた。
聞かれたくない事なのか、注意を払いボソボソと話す二人。あまり会話が聞き取れない。
二人の距離が近付いたと思ったら、唇が重なり合う。
えっ―――――ええええええ!?!?!?
「バカっ騒ぐな!!」
キラは、ベルの口を手で押さえた。
「うぐっ………でも」
あんた、アマギが好きだったんじゃないの!?と思いも、口を抑えられて声が出せない。
国王とアマギは兄妹。イルフォードが近親婚が認められているなんて事はさすがにない。
キラの落ち着いた様子からして、気付いていたのだろう。
好きな人が決して相容れない相手と思いあってるのをみて、どんな気持ちなのだろうか。
キラあんた。。。
ベルは何とも言えない気持ちになり、キラの顔を見つめた。
しかし何だその目はと言わんばかりの顔で睨まれた。




