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2.制作魔術とスキル

今話から本格的に物語が始まります。

 出発から数日‥‥。

 

 「暇だ‥‥」


 俺は初級冒険者が多く集まるスブリムの街というところに向かっているのだが、俺の住んでいた村からはかなり遠いところにあるため、めちゃめちゃ暇だ。


 モンスターの一匹でも出てけれれば少しは退屈を凌げるのだが、これまで一匹も見ていない。


 そのため暇潰しに、俺の作った魔術を披露しよう。


 「《我の周りに広がりし空気よ、美しく震え、軽快な音をかなでよ》 【音楽魔術:弾】!」


 俺の周りにポップな音楽が流れる。

 これが俺の作った魔術、音楽魔術(ミュージックマジック)だ。


 この世界で音楽を聴くのは貴族や王族くらいで、基本的に普通の人が聴くことはないのだが、俺は旅の作曲家が自分で作った音楽を演奏していたのを聴いて、音楽にハマってしまったのだ。


 だから俺は音楽魔術しか作っていない。


 音楽魔術を作るのには手間がかかるというのもあるが、音楽魔術を作るのはなかなか楽しいというのが大きな理由だ。

 

 しかし、音楽魔術:弾

     音楽魔術:和

     音楽魔術:洋

 の3種の楽しむための音楽魔術を作ることができた。

 そして―――――――――


「ギシャーーー」


 丁度いいところにゴブリンが現れたようだ。

 俺の唯一の攻撃魔術をここでお見せしよう。


 「《我が敵の周りに広がりし空気よ、激しく震え、敵の鼓膜をも打ち破る音を奏でよ》    【音楽魔術:激】」


 ゴブリンが泡を吹いて気絶する。


 これが俺の唯一の攻撃魔術、【音楽魔術:激】だ。

 相手の周りに超大音量で音楽を流す。相手は鼓膜を破るどころか脳が耐えきれず、気絶する。


 ゴブリンにとどめを刺し、俺は再び進む。

 

 それからさらに数日――――――

 

 ようやくスブリムが見えてきた。


 「やっとか‥‥」



 もうすぐ着く‥‥といったところで、俺の眼の前に3人の物騒な格好をした男が現れた。


 「持ち物全部置いてきな」


 と(`)(`)言うと、


 「舐めてんのか!こっちのセリフだろうが!」


 と言われてしまった。冗談は通じないようだ。

 

 こうなったら先手必勝だ。

 

 「《詠唱割愛》【音楽魔術:激】」

 

 素早く詠唱し、攻撃する。が‥‥

 

 「うわっなんだ!」

 「音かっ!それも物凄い音量の!」

 「3人揃って耳栓してて良かったぜ」

 

 誰が予想出来よう。

 盗賊が3人揃って耳栓をしているということを。

 っていうかどういう状態だよ。さっき声聞こえてたし‥‥。


 こうなったらスキルを使うしかない。

 

 「【限界偽称(ブースト)】」

 

 【限界偽称】は身体能力を一時的に倍増する。

 しかし使ったあとに体に負荷がかかるというデメリットもある。 


 限界突破ではなく偽称であることにも意味があり、限界突破には、限界の限界が存在するが、限界偽称にはそれがない。

 つまり、二重にも三重にもかけられるのだ。 

 まあそんな事をすれば代償がとんでもないのだが。

 

 そんなわけでこのスキルを使用して俺は――――

 逃走した。

 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 無理無理、流石に真っ向からやったら勝てん。

 ここは逃走が懸命だ。

 遠回りにはなってしまうが、今日中にはつけるだろう。

 まだ昼前だし。

  

 そこから先は特に問題もなく、日が落ちる前にスブリムに着くことがてきた。


 「よし、冒険者になるぞ!」




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