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夏の幻影  作者: 佐倉志依
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見上げた空

神社は少し階段を登ったところにあり、境内の奥には小さな道が繋がっていて、そこを道なりに進むと少し開けた草むらがある。

そこからは自分の住む町並みが一望できるため、町内での人気スポットでもあった。


今日は夏祭りのためか誰もおらず、僕はそこに座って母にもらった焼きそばとたこ焼きの蓋を開けた。


「やっぱり、ここにおったー!」


振り返らずともわかる。この声はやすこだ。


「突然付き合わせて悪かったねー。お疲れ!これはい。お駄賃。」


そう言って僕の頬にラムネを当ててきた。


「つめたっ!」


僕の反応を見て満足したのか「ふふっ」と笑い同じように横に座った。

その後やすこは何も言わず、ただ星がきらめく夜空を眺めていた。

いつも騒がしい彼女が無言で佇んでいる様子に少し違和感を覚えやすこの方を向いたが、

彼女はこちらを向かず夜空を見ながら語りかけてきた。


「最近どう?院は楽しい??」

「まあ、それなりかな。」

なんだよ、近況のこと聞くのかよとこっちに来て散々聞かれたことに辟易しながら答えた。


「そっか。ならええんやけどな。

でも、もしうちのせいで違う道進めないでいるならもう気にしないでええからね。

あんた、昔から変に律儀やろ?誰もが覚えてもないようなたわいも無い約束とかも守ろうとするから。。」

「何言ってんだよ!僕は。。僕は、、、」

続きが言えなかった。

言う言葉が見つからなかった。


そんな僕の方をやっと向きふっと微笑んで立ち上がった。

「うちな、今年大学受験しよかなと思ってんねん。親の容体もだいぶ良くなったし、ともきも今年で高校卒業やから。うちはうちの道を歩む。せやから、さとちゃんも昔のことにこだわらず、自分の道探して!」


やすこはそう言って伸びをすると、

「ほな。私戻らなあかんから!」と言って、去っていった。


「あんたの性格分かってたのに、、今までごめんね。。」なんてらしくない言葉残しながら。。


ほんと勝手だよ。ほんとに。。

やすこの言う通りだった。

僕は昔から相手の言葉の重みが分からない。だから何気に言われたことを変に守ってそんなつもりじゃなかったのにとよく言われてた。

それが怖くて人に言われたからじゃなくて自分がやりたいからやっているんだスタイルに切り替えて自分の事も他人の事も騙してきた。

こうしていれば誰も傷つかなくてすむ。だって、やりたくてやっているんだから。だから、もしその人が軽い気持ちで言ったことで忘れられていたとしても別に変わらない。そう言い聞かせていた。

そう、言い聞かせていた。

今も?僕がやる気も出さず院にいることも?

、、、僕はすがるように天を仰いだ。


そこにはあの頃の、そう僕がこの道を目指そうと決めた時と同じ星々が散りばめられていた。


後から少し変えるかもです。

とりあえず。

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