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あなたがいる世界が

作者: 千帆

死ぬことって何?


この世界からいなくなることだと私は思う




―――1年前

私は妹を亡くした


まだ1歳にもなってなかったのに



なんで?



私は、神様なんていないと思った


もし、いたとしても、好きにはなれそうにないな



本気で時間をもどしてほしいと思った




あれから1年……


私は妹のこと

1秒たりとも、忘れたことはない


短い間といっても思い出はたくさんあった


かわいくて仕方がなかった




思い出すたび涙がでる




まだ1歳の誕生日すら祝ってないよ


まだ呼んでもらってないよあたしの名前




もし、できるなら




私がかわってあげたかったよ




私の世界からあの娘はいなくなった


いないことがあたりまえになった




どうして………




本当なら、今も私の横で笑っているはずでしょう?




「心のなかにいるよ」




だめなの


心のなかじゃだめなの


私のそばにいてくれなくちゃだめなの


私の世界にいてくれなきゃ


だめなの…………




私以外のひと


おんなじ気持ちかな?



そうじゃないなら


怖いよ、死ぬこと




だって


私がいないこと、


あたりまえになるんでしょ




私も


みんなの世界から消えちゃうの?



そう考えると


すごく怖い




改めて思う



私の世界に



あなたがいるといいな




いや、違う




あなたがいる世界こそが



私の世界




私も……誰かの『あなた』

になれるといいな

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― 新着の感想 ―
[一言] 文章のリズムがとてもよくて読みやすいです。
[一言] 奥が深いですね
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