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王宮生活は日傘と共に

この作品だけ更新が滞っていたので^^;

 

 王様と聞いて、トランプの王様のリアル化、年輩でお髭を生やして王冠被った姿を想像していた私は、王様の姿を見て驚きました。



 だって、見事なまでのショタなんですよ?



 王子様と言った方がピンと来る様な、女の子の格好しても不自然じゃないくらいの綺麗で可愛らしい(と言ったら怒られちゃうかな?)外見。


 アイスブルーの髪にターコイズの瞳、白というよりピンクと言った方が良い様な肌。


 

 周りの人たちも思っていたよりお年を召した方が少なくて、なんだろう、乙女ゲーの王宮?


 ガルさんも美形だけど、その美形が埋没するレベルの美形揃い。


 後、女性も多いのね、貴族だの王様だのという言葉から、ファンタジー的封建社会のイメージ有ったから、ちょっと意外。

 (ショタ王様のインパクト強過ぎて、他の事に衝撃感じなかったのよねぇ。)



 乙女ゲーを連想したのは美形が多いって事だけでなく、その髪や目の色彩の多彩さもあります。

 髪の色の種類が虹の色を軽く超えてますもん。


 宰相だという人が線の細そうな眼鏡男子だったり、宮廷魔術師が最初はてっきり武官だと思ったドーベルマンっぽいがっしりとした人だったり、はたまた騎士団長はと言えば宮廷楽師の方が似合ってそうなチャラ系だったりと外見と肩書きの不一致がはなはだしいです。


 軽い自己紹介と挨拶だけで謁見は終わり、案内されるままに別室へ。


 謁見の間に比べればこじんまりとした部屋ですけど、それでも実家の一軒屋の敷地を越える広さ。


 日本ってやっぱ狭いのね。


 

 出されたお茶っぽい飲み物は、見た目に反して、酸味と甘味が強いジュースっぽい味で、これまたギャップが・・・。


 美味しい事は美味しいのですけどね。



 ガルさんと共に待つ事しばし、慣れれば素直に美味しい飲み物を飲みつつ、「飲みすぎるとお手洗いの心配が」等と思っていると、王様が美形集団と共に現れたので、慌てて立ち上がりお辞儀をしました。


 身分だのなんだのに無頓着なのと、礼儀をわきまえる事は別なのです。


 ある意味私的なスペースとはいえ、公的な建物の中でその中のトップクラスの人間を迎えるのですから、座ったままというのは体に問題とかあったりしない限り問題となると思うのです。


 まあ、自分がやられて気分悪い事はすんな、レベルの話ですけどね。


 

 「稀人どのようこそ、我が王宮へ。急な呼びたてをして申し訳ない。生憎と国王という立場はスケジュールの奴隷と言って良い様なものでね。自分にも人にも余裕を持った行動と言うものをさせてくれないのだよ、予定と言う名の暴君は。」


 外見に似合わぬ威厳を持ちつつも、その言葉の端々に親しみやすさを感じさせる、そんな王様に声をかけられても、最初はそれが自分に向けられたものだとは気づきませんでした。


 なにか、こう、映画とかをスクリーンで見ている様な、自分とは関係の無い世界の人に見えたものですから。


 「この度はお招きを頂き、またこうしてお時間をお取りいただきまして、本当に有り難うございます。」


 ですから、色々と冷静になれば問題になる点も、突っ込みどころもあるかもしれませんが、返答できただけでも褒めてほしいものです。


 

 「さて、こちらの都合で申し訳無いが、貴方のこれからについて簡単に説明させていただこう。我が王国では、貴方の様な稀人が現れた場合、本人が一定の人脈、地位を獲得するまで王宮にて保護させて貰っている。これは稀人のもたらすものの中で危険なものを外に広めない様にするためであると共に、稀人を守る為でもある。過去の他国の例ではあるが、この世界の知識が無く、知己もいない事をいい事に、一方的に稀人を搾取・利用する者がおり、酷い場合には命すら奪われたりもした事がある。また服装をはじめとする外見の違いや、風習・価値観の違いなどから迫害を受けた例もある。そうした危険から、貴方の身を守る意味合いもあるのだと、窮屈ではあろうが理解していただきたい。」


 ま、そりゃそうよね、戦争中の兵士とかが、フル装備で来ちゃうなんて事もあるだろうし、この世界に無い病気に感染してたりなんて事もあり得るわけだしね。

 

 好きな様にフラフラ徘徊させたりは出来ないわよね。


 それに私の場合は、ガルさんのおうちの傍という、かなりラッキーな場所だったけど、閉鎖的な風習のあるトコやら、時代劇に出てきそうな悪徳商人のトコとか、あるいは人が全然いない未開のジャングルみたいなトコに出てくる場合もあるだろうし、保護するって言うのもうなずける話。


 まあ、私みたいになんとなくで生きてきちゃった人間には、この人たちみたいな高スペックっぽい人が騙そうとしても、分かるわけないんだけどね。


 ここは素直に信じて、礼を言うべきだろう、などと思います。


 「有り難うございます、お言葉に甘えさせて頂きます。」


 「名残惜しいが、この後も予定が詰まっていてね。近いうちに改めて時間を取って、今度は貴方の故郷の話でも聞かせて欲しい。」


 そういうと王様は、宰相から何かを受け取り、それを両手で持っています。


 ガルさんにうながされるまま、王様に近づき、それを受け取りました。


 ・・・傘?


 「あくまで仮のものではありますが、貴族に準ずる者として、これを与えます。使い方等は、ガルゴラルド、お前の方から説明をしてやってくれ。彼女の部屋は後ほど担当の者に案内させる事になっているので、その者が来るまでの間をその説明に当ててもらうといいだろう。それでは、稀人どの、また。」


 優雅に一礼をすると立ち去る王様に、なんとか無様にならない程度のお辞儀を返すと、一団すべてが立ち去るのを待って、ふーっと息を吐きました。


 「私も王とここまで近しくお話をしたのは初めてで、緊張しました。」

 そうガルさんも言いながら、謎の傘について説明をしてくれました。


 この傘はガルさんのステッキと同じ様なもの。


 男性の場合はステッキで、女性の場合は日傘なんだそうです。


 機能と意味合いは同じ。


 日本での生活みたいにどっかで傘を忘れたら大変な事になりそうです。


 持ち歩く時は、手首に傘から繋いだ紐でもかけてしっかりと無くさないようにした方がいいかもしれませんね。



 一通り説明を受けた後は、二人でのんびりとお茶(?)を飲んで過ごしました。


 

 しばらくはここでの暮らしになるのかぁ・・・。



 リルアちゃんにお手紙でも書こうかしら?

 もう読めるのかな?





 =================


 残魔力:2673万4312円


 支出:0円

    

 収入:0円

陰謀だの争いだのは、この作品世界では起きません^^

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