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異世界はカタログと共に

ありがちといえばありがちな話なんですが、懲りずに異世界ものです。

主人公は女性という事もあり、バトルとかそういうのはナシの方針です。

メイン進行してる別作品がありますので、更新は亀になると思われます。

 

 コンビニで買った紙パックの烏龍茶に直接口を付けて飲みながら、パラリとまた頁をめくる。


 「うーん、これもいいよねぇ、もう少し部屋が広ければなあ、即買いなのに。」

 

 歌舞伎揚げをバリバリとかみ砕き、烏龍茶を口にして「やっぱ緑茶の方が合うよねぇ」などとどうでも良い事を考える。

 

 余りに長く着すぎたせいで裾に穴が開いてしまったものを、七分くらいの長さで切ってしまって裾処理だけした(実家の母に押しつけられたミシンだけど、たまには使わないとね)スウェットを穿いた足をぷらぷらと動かす。


 買いたい物がはっきりとしている時や比較検討なんかをする時はネットも便利だけど、特に目的もなく暇にあかせたまま眺めつつ時々チェックを入れる通販カタログは、趣味らしい趣味もない私にとってかろうじて趣味と呼べるものかもしれない(決してパソコンが不得意で、買ったはいいが埃を被って置物になってるなんて事はないからね?)。


 音楽とかは特に好きな歌手も居ないし、化粧や服も最低限社会人として恥ずかしくない程度に体裁を整えられれば構わないんで、別にブランドとかにこだわりはない。


 マンガや小説とかも読まないし、本を読む場合は大抵実用書。

 幸い区の図書館が近くにあるんで、必要な時は借りたりそこで読んだりしてる。

 

 親のコネで入った会社は好業績で臨時ボーナスをくれる事も無い代わりに、この不況でも潰れる心配も無さそうな上に、毎年惰性の様にわずかばかりとは言え昇給してくれるので、多少の無駄遣いは出来る程度に稼げるようになっているのだが、先ほど言った様に趣味らしい趣味も無ければ、おつきあいしている異性もいない私にとって使い道らしい使い道も無い為(カタログも「見てるだけ」買おうかななどと考えてる時間が楽しい)、今ではワンルームマンションくらいなら即金で買える程度の貯金がある。


 ペットとか飼ってみたいとは思うけど、他の生き物の命の責任を持つ覚悟ってのが足りないのと、飼うのはともかく「買う」のに抵抗があるんで頭の中で「飼うんだったらどんな子かなぁ?」なんて空想を玩ぶ程度。


 友達とかと話してると「寂しい青春ねぇ」とか言われちゃうけど、別に誰かに迷惑かけてるわけでもないんだし、ほっといてくれないかなぁ、などと思ってるわけだ。


 

 まあ、そんな状況なんで日曜の午後というその時も、ダラダラと通販カタログを見ていた。


 先週もたぶんおんなじだったし、先々週もたぶんそう。

 だから同じ様に変わりの無い休日を過ごし、明日からまた仕事だと思い込んでいた。


 開けていた窓から入ってくる風が心地よくて、いつの間にか居眠りをしてしまったのだろう。

 なんか寝心地悪いなともぞもぞ体を動かして・・・あれ? っと。

 ゴツゴツとなんか固い感触。


 私の部屋の中にはこんな感触のものはないぞ?


 「おねえちゃん、だいじょうぶ?」


 子供の声?


 目を開けるとそこには金髪の天使?

 典型的欧米人フェイスなのに日本語上手だねぇ・・・。

 お父さんかお母さんが日本人なのかな?

 

 寝転がったまま、心配そうに顔を寄せてくる子供の頭を撫でようとして、右手に持ったままだったカタログに気付く。

 寝てても離さないなんて、どんだけカタログ好きなんだよ私。


 「ありがとねー、だいじょうぶだよ」と答えながら、徐々にはっきりとしてきた頭で考えるが、ここ完全に屋外だよねぇ?

 寝ぼけたまま買い物かなんか出て、途中で公園かなんかで居眠りしちゃったの、私?

 

 ・・・こんな服装で靴も履かずに、通販カタログ持って?

 いやいや、さすがにそれは無いだろう?


 カタログに興味津々のお子様に「見てみる?」と声をかけて一緒に見て行く。

 うーん、なんか状況分からないし、考えてもたぶん分からないだろうし。

 誰か大人に出会ってから考えればいいだろう。

 たぶん、この子の親とか居るし・・・。


 子供が見て面白いページっておもちゃか食べ物だよねぇ。

 身近に小さい子居ないから分からないなぁ・・・。

 

 「これなーに?」

 「通販カタログっていって、これを見て『欲しいなぁ』と想った物を注文するとお店に行ったりしないで物が買えるのよ。」

 「ふーん。じゃあお菓子買えるの?」

 「どんなお菓子が好きなのかな?」

 「えっとねぇ・・・甘いの!」

 「甘いのかぁ、これも、これも、これも甘いなぁ、甘いのの他にどんなのが好きかな?」

 「うーんとね、いちご!」

 「そっか、イチゴが好きなんだね(一護じゃないよねぇ、さすがに?)」

 「じゃあ、出てくるか試して見ようか、このお菓子がイチゴのお菓子だよ? じゃあ、行くよ『このお菓子出てこい!』」

 って出てくるわけ無いよねぇ、ポケットに飴か何か入ってなかったかな?

 ・・・と思ってたんだがどういう仕組みか、通販番号F-203「イチゴとチョコのクッキーお徳用」が私の手の中に!


 「最近の通販は随分進化したんだねぇ」などという筈も無く・・・これいったい何事?


 まあ目をキラキラさせてヨダレを垂らしかけてる子が居るんで、袋を開いて中身を取り出し口に入れてあげる。


 握った手を上下に振ってるニコニコ。

 これ感動した時のこの子の動作なのかな?

 可愛いけどいまいち意味不明。


 「このお菓子とてもおいしいです、ありがとうございます!」

 親の躾がしっかりしてるんだねぇ、お礼をきちんと言えるなんて偉いゾ。


 カタログ指さしつつ「出てこい」言ったら出てきたよねぇ。

 理屈は分からないけど、そんだけで出てくるなら以前から欲しかった「あれ」を!


 自腹切ってまで買う気はしなかったけど、このちょっと可愛いブレスレット型の腕時計を!

 どうせもういい年だから似合わないのは分かってるけどねぇ、多少は似合う外見だった時には買うお金とかなかったんだし仕方がないじゃん!


 「この腕時計出てこい!」


 うふふふふ・・・出てきました。

 なんか疲れた気もしますけどね、具体的に言うと6万円近く。

 なんでそんな数字なのかは分かりませんが、そんな気がするんだから仕方がないでしょう?

 さっそく身に付けてみます。

 元からあまり似合う様な品じゃない上に、完全な室内着、例え私に惚れる様な物好きが居たとしても、あっという間にその恋も冷める様な格好です。

 時計だけしっかり浮いてます・・・。

 

 ・・・ともかくカタログを指さして「出てこい」と言えば出てくるのは分かりました。


 これは一体どういう仕組みなんでしょうねぇ?


 ①通販の新しいサービス、月末には請求書が! ・・・こんなサービスを日本の通販会社が開発したら密林が潰れますよ? いくら日本の技術力と言えども流石にこれは無理でしょう。

 ②私の秘められた念能力が発動した!・・・実家に帰った時に暇つぶしで読んだ弟のマンガになんかそんな感じの割となんでもありな力がありましたよねぇ。でもオーラとか見えませんし、それにマンガの力が急になんて事、中学生の妄想じゃあるまいし・・・。スタンドやら超能力でも同様です。

 ③この子が実は魔法の国の子で、選ばれた私が魔法使いに!・・・いやいや、いくらなんでもそれはないでしょう、自分? それに通販カタログのものを手に入れられる魔法って(汗)。通販マニアの妄想でもありませんよ、そんなの。

 ④実は夢、まだ寝ている・・・これが一番理屈としては通ってるんですが、夢の中って体温とか触覚とかありましたっけ? 少なくとも私はこれまで経験した事がないんですけど?


 やっぱり分かりません!



 「リルア! どこに居るんだい!」


 男性の声に「あ、お父様♪」と子供が嬉しそうな声を出してます。

 あー、隠れちゃおうかな?

 だって、こんな格好ですよ?

 冷静に考えると人様に見られて平気な格好じゃありません。


 ですがお子様が右手にお菓子の袋、反対の手に私の服をしっかりと握っていて、急に動いて隠れようものなら引きずってしまう事になりかねない状態です。


 小走りに姿を現したのは・・・ああ、知ってます、こういうの「コスプレ」って言うんですよねぇ、なんのアニメキャラなんでしょう?

 結構いい年で女性にもモテそうなルックスをしてるのに、実に残念な方です。


 しかし最近のコスプレ衣装というものは凄いんですねぇ。

 文化祭の時の私らの仮装とかとは全くレベルが違います。


 「リルア、こんな所に居たのかい? ダメだよ、黙っていなくなっちゃ。」

 私の事を華麗にスルーして娘に話しかけてますが、まあ心配して探してたみたいだし仕方のない事でしょう。

 この隙に姿をくらませたいトコですが、リルアちゃんが放してくれません。


 「お姉さんにお菓子を貰ったの、凄いおいしいんだよ、お父様も食べてみて!」

 あー、視線がこっちに・・・。

 一応、女の端くれとして、あんまり人様の目に止まりたくない格好なんだよねぇ。

 スルーしたままの方が有難かったんだけどな、お姉さんとしては・・・。


 「ありがとうございます・・・・・・もしや貴女様は『稀人』様では?」

 「マレビト」なんて名前じゃないよん。

 割とありがちな、それどころか男にも居る「ヒロミ」って名前です。


 「すいません、ここは何処なんでしょう? 気付いたらココにいまして、ウチに帰りたくても何処をどういけばいいか分からないんです。」


 コスプレのパパさんらしきお兄さん(おじさんと言うにはちょっと可哀想な年齢だと思う、少なくとも外見的に)は「これは言い伝えの通り・・・」などと何やら独り言をつぶやいている。

 

 なんか嫌な予感がしてきたなぁ・・・。





 裸足のままというのも何なので、あの後カタログからサンダルを出して(3回も連続で成功すればこれは私が普通に出来ることと考えていいよね?)、リルアちゃんとそのお父さんの後に続いて歩いてたらこのお屋敷に着いた。


 いやあ、日本でもこんなトコあるんだねぇ・・・。

 メイドさんやら執事さんまで外人さんなのに日本語が堪能で驚いた。

 皆さん、日本での生活が長いのかな?


 自分の外見については開き直った。

 よく考えたら髪の毛とかもボサボサだし、服装だけでなく全部ダメダメだって事に気付いたからね?

 鏡とかブラシとか出して身だしなみ整えたいトコだけど、今更と言えば今更だもんね。

 それでも手櫛で軽くは整えましたよ?


 サンダル出す前に「もし魔法なら空も飛べるかも?」と試して見たが全然ダメダメ。

 カタログから選んだものを出すのか、カタログから選んでどっかから呼び寄せてるのかは分からないけど、それしか私には出来ない。

 逆言うとカタログに載ってればお金払ったりしなくても出来るのかな?

 無茶苦茶高い物ってこのカタログに載ってるのだと何だっけ?

 別に宝石とか要らないよねぇ?


 中へと促されるが、私としては家に帰りたいだけなんだよねぇ。

 「すみません、ご招待いただけるのは有り難いんですが、こんな格好ですし、家に帰りたいんですが・・・。」

 そう言うとなんだか気の毒そうな視線が返ってくる。

 「気が付いたらあそこに居たのではありませんか?」

 「えっと、確かにそうなんですが・・・自分ん家に居たはずなんですけどねぇ。」

 「でしたらおそらく間違いないかと。」

 いや、なんか納得してるみたいですけど、私には訳が分からないんですが?


 「ここはおそらく貴女が居た世界とは別の世界です。いにしえの賢者様の話ではいくつもの世界と重なり合った真ん中にこの世界があるという話で、昔から別の世界から迷い込む方が非常に多い世界なのです。」

 「えっと、そういう設定なんですか?」

 金持ちのコスプレイヤーの遊びには流石に付き合っていられない。


 「信じてらっしゃいませんね? 貴女はここに来て、これまで使えなかった様な不思議な力が使える様になっていませんか? それが貴女が別の世界からこの世界に来た証拠の一つです。元の世界の一部を纏ってこの世界に存在しているので、元の世界という存在の力の一部を使えるのだという話です。そうした力で多くの場合、この世界に様々な物をもたらしてきた為、他の世界から来られた方を我々の世界では『稀人』と呼んで客人としてもてなしてきたのです。」


 ん?

 元は無かった力?

 通販のってもしかしてそれ?

 元の世界の力って「通販で好きな物呼び出す力」なの?

 え?

 てことは「別の世界」ってのもホント?

 

 え~~っ!!!!

 なんで居眠りしてだけで別の世界なんか来なくちゃいけないのよ!

 

 冷蔵庫の中に賞味期限怪しいお肉有ったから、今日の夜にでも食べようと思ってたのに!


 それに明日は生ゴミの日なんだよ?

 忘れずに出そうと思って玄関脇にまとめといたのに~っ!


 「えっと、ここが別の世界として、私はいつぐらいに、何をすれば元の世界に戻れるんでしょう?」

 「その点に関しては大変お気の毒ですが、これまでの『稀人』様で元の世界に戻れた方が居たという話は聞いた事がありません。帰る方法はおそらく都の賢者様でもご存じ無いかと。」


 「そ、そんな・・・。」

 しばらく、どころか帰れるかどうかすら怪しいの?

 生ゴミが腐っちゃう!

 異臭騒ぎで失踪判明?

 もし向こうに戻れても、あの部屋には住め無くなっちゃうじゃない!

 

   

 ・

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 あの後、結局ここにしばらく居させて貰って、その間に自分の身の振り方を考える事になった。

 客間はむか~し旅行先のホテルの手違いで予約が重なって、お詫びも兼ねて泊めさせて貰ったロイヤルスイートより豪華だった。

 一晩寝て起きると疲れが少し取れていた。

 うーんと、だいたい三千円分くらい。

 何でか分からないけどそんな金額が頭に浮かんだ。


 混乱と精神的な疲れで現実逃避してベッドの住人になってたいトコだったけど、私が起きる前から働いていたらしいメイドさんに起こされ、他にもテキパキと働いてる人たちを見てると惰眠を貪るのも気がひけて、朝食を取った後、下着も含めて服をカタログから出して整えると情報収集も兼ねて屋敷を見て回る事にした(洗濯も自分でしようとしたんだよ? でもメイドさんに「洗い物でしたらこちらで致します」って丁寧に、だけどキッパリと言われちゃうと「それでも自分で!」とは言えないでしょ?)。


 リルアちゃんのお父さんは「都まで行って来ます」との事で留守にしているので、数少ない現時点で私が出来る事、リルアちゃんの相手も兼ねている。

 リルアちゃんに案内をしてもらうという形で、手を繋いでお屋敷の中をあちこち歩く。


 「ここがリルアのお部屋です。リルアはもう大きいのでお父様と一緒でなくても寝られるのです。」

 お母さんは居ないのかな?

 まあ、込み入った事情があるかもしれないし、悲しい事を思い出させてしまうかもしれない。

 空気を読める日本人としては、その辺は当然口にしない。


 「そっか、偉いんだねぇ。」

 頭を撫でてあげるとくすぐったそうに嬉しがる。

 ふわふわで柔らかい髪。

 うらやましいなぁ、どんなシャンプー使えばこうなるんだろ?



 「ここはお父様の書斎です。お父様がここに居る時はお仕事なので、リルアは邪魔をしてはいけないのです。」

 まあ、通販カタログではお目にかかれない様な、重厚な歴史を感じさせる家具と壁面を埋め尽くした本。

 机の上には書類とかがきちんと重ねて積まれている。

 きっちりさんだね、リルアちゃんのお父さんは。

 A型かな?


 

 そんな感じで隅から隅まできっちり案内して貰った。

 うん、疲れを感じるくらいきっちり(汗)。

 リルアちゃんの親しいお屋敷の人たちとも顔見知りになれたんで、一人で回るより良かったけどね。


 服装を整えたので、昨日よりは多少は似合ってるブレスレッド型の腕時計を見ると昼近くになってた。

 そういえば、ココって一日三食なのか二食なのか知らないんだよねぇ。

 現代日本だと三食が標準だけど、時代や国によってその辺は変わるってのは雑学系の本で読んだ知識。

 それじゃなくても「異世界」らしいしね。

 日本と違うトコが沢山あってもおかしくないよね?


 

 まあ、心配するまでも無く、昼丁度くらいに私たちを捜しに来たメイドさんに食堂まで案内されて、昼食をリルアちゃんと一緒に取りました。

 都までは片道半日は丸々かかるので、リルアちゃんのお父さんが帰ってくるのは早くて明日の夜だとか。

 

 それも貴族とか一部の人のみが使える「機車」という別の世界からもたらされた技術を使って作られた車を使っての話で、馬車とか馬といった、この世界での普通の乗物を利用すると都までは2日以上かかる距離だという。


 その「機車」ってのも見てみたかったな。

 まあ、この世界でずっと暮らさなきゃいけないなら、その内見る機会もあるだろうけどね。

 

 世界を纏ってるって効果、通販カタログだけかと思ったけど、それだけじゃないみたい。

 

 うん、当たり前の様に言葉通じてるし、文字も読めるのね。

 書斎で本のタイトルとか目で追って気付いたんだよねぇ。

 日本語と全然違う英語とか(というより英語以外の外国語なんかほとんど知らないのよ)に近いアルファベットみたいな文字の組合せで書かれてる。

 

 リルアちゃんもお勉強をきちんとしてるんでこの世界の文字が読めるけど、私の通販カタログの文字は読めないみたい。

 なんで、私自身に付属してる力みたいだね。

 まあ、これは有り難いかな。

 

 なんでもかんでも人に聞いて回るってのにも抵抗感あるし、本で知識を得られるのは助かる。

 誰に何をどう聞けば必要な情報が手に入るかも分からないしね。

 その点、本はタイトルと目次である程度どういった情報が手に入るか分かる。


 書斎とは別の書庫も教えて貰ったし、後でリルアちゃんのお父さんが帰ってきたら出入りの許可を得ておこう。

 それにしても、グータラするのは好きだけど、それは一人っきりの自宅の中の話で、こうした周りに働き者の人たちがいる空間では、こう、気がひけるというか居場所がない感が強いというか・・・。

 リルアちゃんの相手をしてれば体裁は取れるけど、私の都合で引きずり回すのもねぇ?



 ・・・などと考えているのはリルアちゃんがお昼寝タイムに入って、することが無くなってしまったせいだ。

 

 寝ててもしっかりとスカートの裾を握りしめられているので、立ってどこかうろついてくる訳にもいかないし・・・。

 あー! もしお手洗い行きたくなったらどうしよう?

 新しいスカートをカタログから出して着替えて、今穿いてるの脱いでいくしかないかな?


 それにしても随分と懐かれたもんだねぇ。

 お母さんが居なくて、それでもお父さんの邪魔をしない様にと考えるいい子で、本人も我慢してるって意識ないかもしれないけど、それでもやっぱり寂しかったのかな?

 働いてる人たちも優しそうだけど、どっか越えられない線があるもんねぇ。

 


 日曜から一晩明けて、今日は向こうは月曜日のハズ。

 初めての無断欠勤だ。

 せめて電話だけでも出来れば良かったのになぁ(「なんか異世界に来ちゃって戻れそうもないんでお休みさせて下さい」とは言えないか、流石に)。


 カタログになんか暇つぶしになる様なもの載ってるかな?

 服だけのカタログ見てる時じゃなくて良かったよねえ。

 インナーカタログとかだったら、貴族相手に下着屋でもやるしかこの世界で生きてく方法なかったトコだよ(まあ、この世界のそういった品物の品質次第だけどね、私らの世界の物より良い物が基本だったら、物凄く安くするしか売りようがないし)?


 普段は見なかったけど園芸用品とか、日曜大工の道具とか色々載ってたんだ、これ。

 食べ物も日持ちする物がメインだけど、ある程度は載ってるし、日本の味が恋しくなったら出してみようかな?



=================


 残魔力:2672万5312円


 支出:880クッキー

    5万7800円(腕時計)

    4500サンダル

    4980円(インナー上下)

    5800ブラウス

    6700スカート

    7200カーディガン

    

 収入:3千円

長期休暇で日本にしばらく戻ってまして、また仕事で海外に戻ったはいいけど色んな意味で「書けない」状況になってます。

生存報告を兼ねて、少し書きかけた作品を公開します。

なんとか、他の作品も更新再開できるように頑張りますんで、お待ちの方は気長にお待ちいただけると有り難いです^^;


色々と他作品書き散らしてる内に、流血のバトルとかダークな陰謀とかより、変で非常識な日常を書きたいんだなぁと自分が書きたいものが見えてきて、思いついたネタを衝動的に短編にしようとした挙句失敗して続きそうな話になってしまったものです。

この後、王都に行って、別の世界の要素が日常に組み込まれた町を見てもらう予定です。

登場人物はなるべく少なくしたいなぁとは思ってますが、どうなるかは執筆再開後のテンション次第ってことで^^;

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