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天空のアトリエ  作者: 黒井 夕
始まりの章
6/19

第5話 雲を突き抜けて!




ゴオオオォォォ………


どこかで重い何かが動いている、そんな音が聞こえた。

床が小さな地震のように揺れる。


「下界へは一方通行だ。一度下りたら自分では帰ってくることが出来ない。覚えておけ」


ま、また聞いてないことを…。

今は独り暮らしだから、よかった。急に下界に行っただなんて聞いたら、お母さんもお父さんもびっくりして寝込んじゃう。


「後ろに3歩下がれ。落ちるぞ」


ガタン!


床が一際大きく揺れた。


「きゃ…っ」


「おっと!」


揺れの衝撃で倒れそうになった清音ちゃんを、黒羽君が素早く支える。

さすが双子。息ぴったり!…って言うのかな?


「なんだぁ!?」


ついさっきまで私達がいた場所の床が真っ二つに分かれていく。

強い風がそこから吹き上げる。


「わ……、空、空が見える!」


理解するまでに時間がかかったけど、どうやらこの場所は7階の端に位置しているらしい、他の部屋よりかなーり外に突き出ているようだ。

キノコの傘みたいに。

だから空が足下に見える。


「空なんていつも見てるだろ。上も下も全部空だし」


「空智君は夢がないな。見てよ、飛び下りれそ「飛び下りるんだぞ?」


穴の向こう側にいる責任者さんが呆れ顔。


「早速行くか。この穴開けてもいいの、5分までだからな」


この穴から?飛び下りる?

顔がひきつるのを感じながら、穴の中の空を覗き込む。

所々に雲が浮かんで、まるで青いキャンバスに白い絵の具で模様を描いたよう。


「緑と青羅、行ってみろ。着いてからのことは、こっちから連絡する」


下、見られないほど高いんだ…。


「ほーい。青羅!行くか!」


「ああ」


緑ちゃんが青羅君を引っ張るかたちで、ふたりは穴の下に消えていった。

すごい勇気…どんなかんじで下界に行くのか見たかったけど、絶対自分の番が怖くなるからやめた。


「次は私達ですね。行きましょう、黒羽君」


「おう!楽しみだなっ」


「では、七架さん、お先に失礼します。下界でもよろしくお願いしますね」


そうして双子組も空中へ飛び出していった。

下界行きが嬉しかったんだろな、全然躊躇してなかったから。


…さ、さあ、私達の番が来ました。


「七架、さっさと行くぞ。時間がない」


「……………」


「あと一分」


追い詰めないで!

で、でも、ここで飛ばないと、次に下界行きがあるのいつか分からないし、もしあっても私が選ばれるか分からないし。


「俺だけでも行くから。お前がいなくても別にいいし」


「行く!行きます!」


空智君にがっしり腕を掴まれる。

それなら逃がさない、ってことか。


「さん、にー、いち」


やけに速いカウントダウンがあって、腕がぐいっと引かれた。

穴の真上に体が飛び出して、一瞬のふわっとする感覚。


「っ!?」


あっというまに天空界の下まで落ちていき、雲を突き抜ける。

こんなに速いの!!?


「ぎ、ぎゃあああああぁぁぁっ!?」


「うるさい!」


空智君に腕を掴まれたまま、くるくる回りながら落ちていく。


天空界から下界へ。さあ、私は下界でしっかり仕事をこなすことができるのでしょうか。


「空智君!」


「どした!」


「は、吐きそう!」


「おい、ちょっ、やめろーー!!」



――――――――………


どうも。


いきなりですが、書いてて思いました…私はスピード感ある文章を書くのが苦手だ!と…



前回、次は空智のプロフィールを載せるとか言ってましたが、思いとどまりました。

もう少しして載せます。

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