表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/10

8…復 詳細 活

目に飛び込んできたのは、見慣れた天井だった。しかし、頭には鈍い痛みが残り、どうにも拭えない違和感が胸をざわつかせる。


――そうだ、ナイフで刺されたんだ。


背筋を冷たい汗が伝う。恐る恐る体を起こすと、視界に入ったのは、あのときのニコニコと能天気に笑う男の顔。


「目が覚めた?^^」

「うわぁぁぁ、なんでお前がここにいんだよ!」


オレを殺そうとした張本人が、なぜかオレの部屋にいる。混乱と恐怖で叫び声を上げると、隣の部屋から別の人物が顔を覗かせた。


「詳しいことはミナトちゃんに聞いてね^^」


そう言い残してニコニコは消え、入れ替わりに現れたのは、ミナト。ミナトもどこか楽しそうにニヤニヤしながら、とんでもないことを口にした。


「さっきの模擬戦どうだった?緊張した?」

模擬戦?ふざけるな。オレは確かにナイフで刺されたはずだ。苛立ちと怒りがこみ上げてくる。


「おい、聞いてないぞ。それにオレはナイフで切られたはずだか?」


「あれ百均で売ってるびっくりナイフよ?」


「気づいてなかったの?^^」


先ほどの男がひょっこり顔を出し、心底面白そうに笑う。オレは怒りで頭が真っ白になった。


「気付くかよ!こっちは必死だったんだぞ!」

しかし、冷静になって考えてみれば、確かに違和感はあった。ニコニコは電話番号も聞かずにミナトを呼び出したし、ミナトもあっという間に駆けつけた。


「それで、なんでこんなことをしたんだ?」

オレは怒りを抑えきれずに問いただした。


「あなた、私の話聞かないでしょ?だから実戦を経験して、いかに自分が弱いか理解して欲しかったのよ」

ミナトは静かに、しかし有無を言わさぬ口調でそう言った。


「別に戦わないって選択肢もあるだろ、巻き込まないでくれ」


「…残念だけど、そんな選択肢はないわ。あなたの能力が『ギフト付与』だった時点で詰んでたのよ」


「どういうことだ?」


「能力はレベルアップした時に増えたり強化されたりするんだけど、その時にいくつか隠し条件があるんだ^^」


ニコニコが再び現れ、不気味な笑顔で語り始める。


「特定の能力を得るためには、その能力を持ってる人を殺さないといけなかったり、その能力の攻撃を受けないと行けなかったりするんだ^^」


「それで、『ギフト付与』は能力獲得も強化も、殺しが条件なの。今、日本国内で『ギフト付与』の能力を持っているのは、あなたを含めて多分7人よ」


「そのうち3人は確定で君を殺しにくるね^^」


「『ギフト付与』を進化させると、全人類に一斉にギフトを送れるようになるの。」


「全員が超能力者になるってことか?」


「なんでもできるわ…例えば、自分が神だって思い込ませるギフトを送ったり、自分の周りの人間に永遠の命を送ったり、やりたい放題よ」


ミナトはそう言って、この能力がどれほど危険なものかを説明した。


「でも、襲われないんじゃないか?オレは今んとこそこのニコニコ野郎にしか襲われてないぞ」


「今はまだ気づかれてないもの。もしもその能力を持っていると知れたら、全員が襲ってくるわよ」


「その全員て誰だよ」


「今、日本には4つの勢力があるの。あなたを殺しにくるのは3つね」


666(セイスオグロ)JuGGleR(ジャグラー)星彩教(せいさいきょう)。この三勢力が能力者狩りをしてるよ^^。この中だと666が若干ほかより強いね^^」


「もうひとつの勢力は高橋東山連合ね。ここは2人の『ギフト付与』持ちがいるわ。主に海外から日本に攻めてくる勢力を撃退してくれてるわ、こっちの世界の警察みたいなものね」


「あとひとりは?」


「…わからないわ」

ミナトはそこで言葉を詰まらせた。


「なんで?」

「本当に何も分からないの。目的も居場所も、性別すらね」


「一つだけ言えることは、あなたに能力を与えた人ってことだけ」


「その人に会いに行った人は99%死んでるの。強い人もね。だから一部の人達からは神だと言われているわ」


長々しい説明を聞き終え、オレは自分が置かれた状況を理解した。このままでは死ぬ。生きたいなら、なんとかしなくては。


「じゃあ、オレは高橋東山連合に行ってみるよ。生き残りたいからな」


「やめといた方がいいよ。多分殺されるから^^」

ニコニコが再び口を挟む。


「なんでだよ」


「よその超能力者は怖いからね。みんな自分が能力を与えた人だけで勢力を作ってるんだ^^」


確かに、オレの能力が珍しいものなら、いつ寝込みを襲われるかわからない。いったい、どうすればいいんだ?


答えが見つからず、途方に暮れていると、ミナトがまっすぐオレを見てきた。何か言いたげな、強い意志を秘めた目だ。


「なんだ?」


「私たちで、5つ目の勢力を作るわ!」


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ