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私的自由な珍道中  作者: パラトリウム
十二怪選抜大会編
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実戦訓練

私はイーヤさんに傷の細かい手当てをしてもらい、セイナに鍛えてるのかどうか聞かれた事や仕事の話をした。大きい猪の様な魔獣でとても足が速いが頭は良くない、獲物を見つけると木の幹を一撃で砕く様な一撃を出すことが出来るものを5匹たった一人でなまくらの剣で相手にし5匹全てを狩り尽くし生還したと自慢した。


「白ちゃん、仕事するのは良いし、自身を鍛えて次魔獣の座を引き継いだ時に名に恥じない様な強さを得ようとするのは良いけど、死んじゃったら元もこもないから慎重にしてね。」


「はい、気を付けます。」


そんなこんなで私とイーヤさんは疲れて眠っているルーシアを起こさず静かに食事を済ませ、私は珍しくイーヤさんの部屋でイーヤさんと一緒に寝た。

私は珍しく満月が真上から少し傾いた頃に息苦しく感じ目を覚ました。息苦しさの正体はイーヤさんの胸でイーヤさんは私をうずくまりながら抱きしめていた。そして私はイーヤさんの寝言を聞いた。


「待って、、、お父様、、、行かないで。」


そう言うとイーヤさん目尻から宝石のように透き通ったものが流れてきた。そしてそれはベットの汚れ一つないシーツの上に落ち、そこが暗くなった。

私は静かにまた目を閉じ、深い深い夢の中に落ちていった。

日が昇り切る前に私とイーヤさんは目を覚ました。

私はイーヤさんと目を覚ますために水路から汲んだ冷たい水で顔を洗っていた。そして、親子のことについて聞いた。


「イーヤさんのお父さんって今何をされてるんですか。」


「さあ、わからないわ、もうずっと会ってないから。」


とイーヤさんは何か心の奥に引っかかる物を思い出した顔をした。

それを感じ取った私はつい「すみません。」と謝ってしまった。それにイーヤさんはニコニコして心の奥のものをしまうように言ってきた。


「大丈夫よ、こちらこそごめんね。私の父は森に選ばれた人でね、それからずっと森を管理してるのずっとずっと心が変わるくらい。」


そういってまたイーヤさんは無理に口角を上げた。

そこにルーシアが起きてきた。


「おはようございます。」


そう言うと眠そうな顔をしながら新しい水で顔を洗った。

私達は朝食を済ませた後一緒にギルドに行き大きな仕事を受けた。

昨日受けた仕事は本来数人で行う仕事だからう苦戦したが今回は三人でその上全員が実力を持つので余裕だと思っていた。

私達が受けたのは私が昨日行ったゴロゴロの森に岩で作られた動物が暴れ回って周囲の村々に被害が出る前に片付けて欲しいとのことだった。

その内容をみたルーシアはイーヤさんに話しかけた。


「イーヤさん、多分これ自律型石製人形ってやつじゃないですか。」


「そうかもね、まあゴーレムとも言うけど。昔はお城や農地の管理用に使われてたんだけど、最近はその必要もなくなったからあまり使われなくなったんだけどね、多分誰かが遊びで作って放置したんでしょう。」


イーヤさんがそう言ったので私とルーシアは軽く考えていた。


「じゃあ、私達にとっては楽ですね。」


そうルーシアが嬉しそうに言った。


「まあ楽な仕事じゃあ実戦練習にならないけどね。」


私達はこの発言を後で後悔する事になる事をまだ知らない。

私達は徒歩で森の中に入ってゴーレムを探し周った。そしてやっとの思いでゴーレムを見つけたが一体ではなく5体も集まっていた。

彼らの頭には青白く輝く目のみがあり口と鼻はなかった。手、足が同じ長さで全体的に細長い巨人と言ったような見た目をしていた。そして、胴体は沢山の石が集まってくっついた見た目をしていた。その中でも一体だけ他のゴーレムとは違い全身が黒い岩で作られた個体がいた。


「イーヤさん、あの黒い岩ってなんだと思います?」


そう私がイーヤさんにコソコソと話しかけた。


「確かに周囲のゴーレムとは違うわね。慎重対処しましょう。」


とイーヤさんは私とルーシアに言った。


「じゃあ作戦はこうしましょう。」


とイーヤさんは言いながら地面に私達三人とゴーレム5体の絵を描いて説明した。


「まずルーシアちゃんと白ちゃんが灰色の個体を相手にして、そして私は黒い個体を相手するわ。私は黒い個体を灰色の個体から引き離す。そしてその間にルーシアちゃんと白ちゃんは灰色の個体の動きを封じるかあわよくば倒す。」


それを聞きたルーシアがイーヤさんに質問した。


「すみません、ゴーレムってどうやって倒すんですか。」


「う〜ん、確か人間の心臓がある位置にゴーレムの心臓部の心石があってそこには魔法陣が描かれていてそれを壊せば良いはず。」


それを聞いた私とルーシアは理解した。


「じゃあ、始めるわよ。せーの!」


イーヤさんがそう言うと私達は一斉にゴーレムに向かって行った。

私達がゴーレムの視界に入ると、ゴーレムは無言で走って来た。見た目以上に速いゴーレムと私はすぐに互いの間合いに入り私は恐怖した、硬い鎧を着た自分よりも2倍背が高い巨人が目の前で素早く動く。しかし、その程度で足を止めていてはイーヤさんに迷惑がかかる。私は全力で降りかかってきたゴーレムの腕を思いっきり剣で殴った。


「りゃーーーーーー!」


風の魔術で速度を上げた剣でゴーレムの腕を殴るとガキン!と音を立てて腕を吹き飛ばした。私はすぐに距離を取った。私はその隙にイーヤさんの方見ると黒い個体は足がさっき見たときとは違っていたので意識が全部そっちに向きそうになったがすぐに目の前のゴーレムに意識を直した。左腕だけを残したゴーレムは直ぐに腕を拾いに行き、目の前には五体満足の個体が残っていた。


「ぐうう。硬すぎる。」


このままでは五体満足で帰れないと悟った時、私は魔術を全力で出した。

冷静に地面に剣を突き立て、「沈め。」そう一言呟き周りに魔法陣を浮かび上がらせ、ルーシアの迷惑にならない範囲の地面を沼の様にした。ゴーレム達は足元を泥に取られながらも走り続けた。そして、ゴーレムの足の半分位で沈降は止まった。ゴーレムの足の速さは少し落ちたがまだまだ早かった。


「これで終わりだー!」


私は背中の圧縮空気を使ってゴーレムの胴体に向かって矢の如く跳躍した。しかし、弾かれて泥のなかに落ちてしまった。直ぐに起き上がり、仕方なく地面を元通りに戻した。私は背中の風を使って今まで以上の速さで動いた。しかし、突然視界の右側が陰に入った。


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